【パサートオールトラックTDI試乗レビュー】ずっと乗ってられる心地よさ!

フォルクスワーゲン パサートオールトラックTDI 4MOTION Advance試乗レポート

※2020.12.6更新

 

フォルクスワーゲンパサートのオールトラックに試乗させて頂きました。

試乗グレードはTDI 4MOTION Advance、車両本体価格¥5,886,000

この下にTDI 4MOTION ¥5,265,000のグレードもラインナップ。

パサートはセダン・ヴァリアントのボディータイプがありますが、オールトラックはヴァリアントをSUV仕立てにしたモデル。

スバル・レガシィアウトバックや、ボルボ・V60クロスカントリーと並ぶニッチなジャンルの一台です。

今回はパサートオールトラックの試乗レポートを内外装のオールトラック専用装備を紹介しつつ進めます。

 

 

まず、エクステリアを見て行きます。

 

パサートオールトラックTDI 4MOTION Advance エクステリア

 

フロント

 

 

フォルクスワーゲンらしく水平基調なフロントフェイス。

特にパサートはシャープさが際立っている印象です。

全幅は1,855㎜と大き目ですね。

フェンダーの張り出しもあって好みの仕上がり♪

渋カッコいいです。

 

 

質感の高いヘッドライト。

ヘッドライトはフルLEDで「ALH(アダプティブLEDヘッドライト)」の機能を有しています。

しかし、毎回ALHの機能をスイッチで起動しないといけないようです。少し、面倒ですね・・・

 

 

Advanceは「ダイナミックコーナリングライト、ダイナミックライトアシスト」と呼ばれるステアリングの動きと連動してヘッドライトが進行方向を照射する装備が搭載されています。

ポジションランプには20個、ターンシグナルランプには12個のLEDが使用。

 

 

190PS、400N・mを発生する2.0ℓディーゼルターボエンジン。

ボンネットにはしっかりダンパーの設定もあります。

こういう部分の手抜き感が少ないのは欧州車の良いところだと思います。

 

 

フロントグリル内に「ALLTRACK」のバッジが配されています。

フォルクスワーゲンの水平基調デザインとメッキバーの使い方はさすがの巧さです。

 

 

「シルバーアンダーガード」もオールトラック専用装備。

品の良いタフさをプラスって感じですね。

走りも見た目のイメージにそぐわない仕上がりでした。

 

 

有償カラー¥132,000の「オリックスマザーオブパールエフェクト」とメッキパーツの相性良いですね。

結構メッキパーツ多めに使用されてるんですが、纏まりを感じました。

 

サイド

 

 

全長は4,780㎜、Dセグメントのサイズですね。

最低地上高は160㎜とベースとなるパサートヴァリアントの130㎜から30㎜地上高が高められています。

160㎜ですとアクティブな方には物足りない数値かもしれませんね。

 

 

そこまで主張し過ぎない樹脂モールが良い味出してます。

タイヤは17インチのスタッドレスタイヤを装着。

Advanceですとノーマルは245/45R18のアルミホイールとタイヤです。

 

 

フロント、リヤもですが、サテンメッキの質感も高いです。

 

 

「マットクローム仕上げドアミラーハウジング」長い名前ですが、これもオールトラックの専用装備。

ピシッとしたサイドのプレスラインはホワイトボディーですと目立ちませんが、製造技術の高さを感じるには充分なクオリティ。

 

 

フロントフェンダー上部にも「ALLTRACK」のバッジ。

ブレード調のデザインで質感も細部まで気を使われてます。

 

 

Bピラーのパネルはピアノブラック仕上げ。

外装質感は申し分ないですね。

 

リヤ

 

 

スッキリしたデザインにロアの樹脂とメッキパーツが良いアクセントでバランス良いスタイルになってると感じます。

個人的な感覚ではありますが、ヴァリアント取材した時はちょっと物足りなさあったので。

ちょっとバッジは付き過ぎ?かな?

 

 

リヤのコンビネーションランプもフルLEDですね。

 

 

マフラーは隠されたデザイン。

左側に2本だしになってました。

写真見て気づいたんですが、右に写ってるカバーが不織布系ですね。

ホイールハウス内とか貼ってあるのはありますが、この位置に来てるのは珍しいんじゃないでしょうか。

 

 

エクステリアは以上です。

ではドライブフィールをお送りしながら内装画像も紹介していきます。

 

パサートオールトラックTDI 4MOTION Advance ドライブフィールレポート

 

内装もオールトラックの専用装備がありますので、そちらを中心に画像コメントとして紹介していきます。

 

ドライブポジション

 

運転席

 

 

パサートオールトラックAdvanceはナパレザーのシート表皮が採用されています。

シートは大ぶりでゆったりしてますね。

レザーの質感が良い感じでした。

 

 

10Wayのパワーシートで低めの着座位置も可能になっています。

Advance専用で運転席だけでなく助手席もパワーランバーサポートが付きます。

あと運転席のマッサージ機能も標準、Advance専用ですがシートベンチレーションも搭載!

快適装備揃ってるんですよね。

レベル高し。

 

ペダルレイアウト

 

 

アクセルペダルは吊り下げ式で、アルミ調のペダルクラスターは標準装備。

ペダルの剛性感はしっかりあります。

フォルクスワーゲングループのブレーキタッチ大好きです。

初期制動も効きますし、制動力高く扱い易いです。

レイアウトも申し分なく特に気になる点はありません。

トータルで良好な着座感でした。

 

試乗レポート

ドアトリムの質感は高いです。トリム上部はソフトパッド、ドアグリップは合皮で処理されステッチが施されています。ドアとの取り付け部にメッキパーツ付。

車内の雰囲気もgood。Adavanceはサンルーフのオプション設定も有¥154,000。

 

エンジン音はわりと聞こえて来る

 

エンジンスタートするとドドドと力強いディーゼルエンジンの音が社内に聞こえてきます。

エンジンスタートスイッチはセンターコンソール右側、ステアリングヒータースイッチも見えます。

ALLTRACK型押しのスカッフプレートも専用装備。

 

アイドリング音は少し大きめですが、ディーゼルのカラカラ音はあまり感じませんでした。

音は低速走行時、特に30~40㌔までしっかりと聞こえてきますね。

この音は気になる方も多そうなので、試乗時は是非エンジン温まってない状態からスタートされたほうが良いかもしれません。

パサートの見た目とか、内装質感からすると若干世界観とずれるような感じがあって気にはなりました。

 

ステアリングは普通の握り感。パドルシフトも付いてますね。パドルシフトを操作するとマニュアルモード開始、キャンセルは自動でなく右のレバー長引きで行う。

 

ステアリングを握ると他のフォルクスワーゲン同様中立付近ではフワッとした感じ。

これは以前試乗したパサートヴァリアントとフィーリングはほぼ同じ印象です。

操作感も扱い易く万人受けする感じも共通。

エンジン音は1.4ターボのヴァリアントも割と聞こえてきていたので静粛性に決定的な差はない気がしますね。

 

全幅は1,855㎜と大きめですが、車両感覚は掴みやすかったです。

 

パサートオールトラックは着座位置の影響もあると思いますが、フロントの見切りが良かったです。

全幅が1,855㎜と割と幅広ボディーなんですが、ディーラー駐車場の狭い箇所を通ってもあまり怖さを感じませんでした。

 

Aピラーの太さは気になりませんが、サイドミラーとの位置関係で人によっては見辛い印象を受けるかも。

 

Aピラーとサイドミラーの距離は近いですが、絶妙に隙間があるので見辛くてしょうがないとは感じませんでした。

夜間は真っ暗になりますから少し気を遣うシーンも出てくるかもしれません。

 

センターコンソールはVWらしくオーソドックスな仕上がりですが、密度感あって良かったです。

エアコンパネル下のポケットのリッドにALLTRACKのロゴ付。

 

一般道に出るためにステアリングを切ると若干の間があって車両の動きが付いてきます。

このあたりの印象はフォルクスワーゲンって感じですね。

個人的にはザ・ビートル位の反応にしてくれると嬉しいなと思います。

ザ・ビートルは運転が楽しく感じる程よく気持ちよいクイック感が魅力でした。

生産終了は残念ですが、こういうモデルが生き残れない時代になったということでしょうね。

 

12.3インチのデジタルメーター(ActiveInfoDisplay)は情報量も豊富で見易いですね。中央の地図表記も鮮明です。メーター中央上部に時計が表示されるのが個人的にグッときますねw

ナビ画面上部に設置されたアナログ時計が上質感を演出。

 

スタートしてすぐに営業さんと試乗コースについて相談。

私「どういうコースでしょうか?」

営業さん「特に決まってません。下道でも、バイパスの長めのコース走られてもOKですよ」

私「じゃ、バイパス行きますか♪」

という事でバイパスの長めコースを走らせてもらうことに。

ディーゼルと言えば高速ですから、バイパスとは言え試せるのは有難い。

感謝です。

 

パサートの車内空間良い味出てる。電子パーキング+オートホールドは勿論装備されています。

ナビ画面は10.1インチ、見易い地図表記。ジェスチャーコントロールも出来るそうですが、試せていません。

 

加速レスポンス

 

一般道に出て片側2車線の道を流して行きますが、乗り心地はかなーり良好。

路面との接地感はありつつ、良く動くサスのセッティングでソフトタッチ。

加速はアクセル踏んで一瞬タメがあってから力強く加速していきますね。

トランスミッションが6速DCTなので少し設計の古さを感じるところか。

 

バックカメラの表示は5パターン程あります。表示精度は悪くないのですが、若干歪みは気になりました。

 

4MOTIONの美点

 

フォルクスワーゲンの4MOTIONと呼ばれるフルタイム4WDシステム搭載車の美点というか、個人的に良いなと感じているフィーリングがパサートオールトラックにもありました。

それは「ダンパーの程よい突っ張り感」。

パサートやティグアンのFFもそうなのですが柔らかいフィーリングの主張が強いです。

特に路面の凹凸を超えた時にダンパーが収縮して戻るタイミングと言うかが、ワンテンポ遅く車両の傾きが大きい気がするんですよね。

その点ティグアンの4MOTIONではダンパーの収束が速く、車両の姿勢がフラット感を保っている印象でした。

フィーリングで行くとスバル・フォレスターの入力処理と似た感覚です。

 

後席のドアトリムも前席同様。質感の妥協の無い仕上がり。

後席用のスカッフプレートも。質感向上アイテムもバッチリ。

 

パサートオールトラックはティグアンの4MOTION搭載車と比較すると、以前柔らかいニュアンスは残しつつも良い突っ張り感があり、フラット感も感じられる仕上がりになっていると思いました。

この感覚を17インチのスタッドレスタイヤで実現していますので、ノーマルの18インチになればティグアンと同等のフィーリングが得られるのでは?と妄想。

Advanceは「アダプティブシャシーコントロール“DCC”」を装備しているので、その好影響もあるかもしれません。

 

後席の居住空間、既に広いのが分かる。

身長175センチの私のドラポジに合わせた状態で座るとこんなに広い!めちゃリラックスして座っても余裕の足元空間です。

 

低速域ではやはりエンジン音は気になります。

これは気になる方いらっしゃいそうだなぁ。

ストップ&ゴーの多い日本の道路事情では低速域でのディーゼル感が強いのはマイナス印象かも。

エンジン音にフォーカスするからか、ロードノイズは気になりませんでした。

 

後部座席の背もたれの高さもしっかりあってロングドライブも快適に過ごせそう。

後席にもドリンクホルダー付アームレストの設定あります。質感はイマイチですが、ある事に意味があると思ってます。

 

途中50~60㌔位になるとエンジン音が聞こえなくなるのでバイパスが楽しみに。

バイパスへ上がるロータリーでコーナリングを試しますが、車両姿勢結構安定してます!

コーナリング中のステアリングのすわりはそこまで安定しているとは感じません、が気になるものでもありません。

 

トリプルゾーンエアコントロール搭載、リヤのベンチレーター付。質感も良好ですね。リヤ席のシートヒーターはなし。

アクセサリーソケットで後席の充電環境もOK。

 

高速での世界観ある走り

 

ロータリーを終えて合流するためにアクセルを踏み込んでいくと力強く加速。

全くストレスなく合流できますね。

そして直進性も高い。

 

 

バイパスなので合流レーンも短いのですが、見やすいブラインドスポットモニターで後側方車両の接近も掴みやすい。

パサートはサイドミラーのピラーが光るタイプで発光面積が大きいのは良いですね。

 

センタートンネルがかなり高いので5人快適に座るのは厳しいかも?

 

バイパスの流れに乗るとパサートオールトラックの本領が全開で発揮。

まさにゆったり気持ち良いクルーザーのような乗り味です。

もともと柔らかめの足が車速が乗ってくると程よく締まりが出てよりフラット感を伴った乗り味に変化。

このクラスだからこそ得られる感覚でもありますが、良い雰囲気を持つ内装の質感もあって素晴らしい移動空間になっています。

パサートの雰囲気と乗り味がしっかりマッチしてる感じがして良いクルマ感が倍増します♪

 

パワーテールゲートは標準装備。EASYOPEN機能付という事でキックオープンが可能なタイプだと思われます。

ラゲッジルームは通常で639ℓの大容量。家族での旅行も余裕。

 

運転が楽しいとかではないのですが、凄く贅沢な気分を味わえますね。

巡航中は低速で気になっていたエンジン音も全く聞こえなくなるので、この贅沢な感じがより際立つのだと思いました。

これは家族でロングドライブも快適に出来そう!

ちょっと皆で移動している様が目に浮かびました。

こういう感覚は大切にしたいです。

 

ラゲッジ床下も色々入りそう。車体下部の不織布パネルはここの防音材かな?

 

高速を利用した長距離移動が多い方には抜群にお奨めできるクルマになっていますね。

こうなってくると、低速域でのエンジン音をもう少し抑えてもらえると商品力がもっと高くなると思うのですが・・・

もし真剣に購入って考えた時にこの低速での静粛性はシコリになる気がしてしょうがないですね。

ティグアンのTDI ハイラインはどの速度域でも高い静粛性だった印象があるので、パサートでも可能では!と淡い期待をw

 

後席は4:2:4可倒式、ラゲッジ側にレバーの設定もあります。

倒すとこれ位の角度です。

 

新潟バイパス亀貝インターでUターンしてディーラーへの帰路に着きます。

試乗途中に営業さんも沢山話させて頂き非常に楽しい試乗になりました。

ありがとうございました!

また、たまに伺いますので相手して頂けると有りがたいです m(__)m

 

最後に

 

約30分程の長めの試乗でパサートオールトラックの走りをしっかりと堪能できました。

音の部分は気になる点もありますがその音が聞こえなくなる巡航中の世界観は素晴らしいなと思います。

快適装備も充実していますし、総じて良いクルマだと確認出来ました!

 

以上でフォルクスワーゲン・パサートオールトラックの試乗レポート終わります。

最後まで読んで頂きましてありがとうございました!

 

パサート・オールトラックの公式HPです。

 

フォルクスワーゲン「Passat Alltrack」のご案内。ギャラリー、360度ビュー、ハイライト、カラーなどクルマの…

 

パサート・オールトラックAdvanceのスペック

 

駆動方式4WD(4MOTION)
トランスミッション6DCT
ボディーサイズ全長4,780×全幅1,855×全高1,535
車体重量1,680㎏(サンルーフ付き+20㎏)
ホイールベース2,790㎜
JC08モード燃費17.3km/ℓ 
最低地上高160㎜
サスペンション 前/後マクファーソン・ストラト / 4リンク
総排気量1,968cc
燃料タンク容量66ℓ 軽油
エンジン最高出力190PS 3,500-4,000rpm
エンジン最大トルク400N・m 1,900~3,300rpm
最小回転半径5.4

 

 

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