Abarth 124 Spider試乗レポート
アバルトの124スパイダーに試乗させて頂きました。
試乗車はベースグレードの6MT 2WD/FR ¥3,986,000。
6ATも用意がありまして、そちらは¥4,093,000となっています。
124スパイダーはマツダのロードスターと基本的なコンポーネントを共有しています。
マツダ・ロードスターRF
エンジンはアバルトオリジナルの1.4ℓターボが採用され、足回りのセッティングも違うので乗り味にも大きな違いがありました。
今回はアバルト124スパイダーのドライブフィールや兄弟車マツダ・ロードスターとの走りの違い等をご紹介します。
普段全くMTを運転しないアラフォー男のあるがままも書きますが、良かったらお付き合いください。
アバルト124スパイダー2020年で生産終了
受注は2019年いっぱいとのこと
先日アップした試乗日記でも少し触れましたが、124スパイダーは今年限りで受注を終了し、2020年で生産終了するとの事です。
2019年中でしか新車として購入は出来ないので、ご検討中の方はお早めにディーラーで確認された方が良いかと思います。
見積り紹介
124スパイダー6MT見積もり
車両本体価格¥3,986,000。
総額¥4,693,346!!
説明は後にして6ATの見積もりです。
124スパイダー6AT見積もり
車両価格¥4,093,000。
総額¥4,803,046!!
AT、MTともにオプション内容は共通です。
ディーラーオプションはお任せで作って頂きました。
ETC+セットアップ ¥45,036
下廻り錆止め ¥32,400
アルファコーティング ¥54,000
という内容になっています。
あとは延長保証やメンテナンス関連のオプションですね。
ロードスターにプラス50~80万円位の価格で124スパイダーが手に入るという感じ。
カタログだとアダプティブLEDヘッドライトもオプションになっているのですが、現状のプライスリストですと
レザーシート/ナビゲーションパッケージ ¥216,000
メタリックカラー/3層コート ¥54,000
のみのオプション設定になっているので詳しくはディーラーでご確認下さい。
ではスペックです。
アバルト124スパイダー スペック
試乗車6速MT車でのスペックです。
6AT車は車重がプラス20㎏の1,150㎏となります。
ボディーサイズは先ほど紹介した兄弟車のマツダロードスターとほぼ同寸法です。
エンジンが124スパイダー専用の1.4ℓターボエンジン、170PSの250N・mという数値。
私の所有するスバルレヴォーグの1.6ターボエンジンとほぼ同等のスペックを誇ります。
そしてレヴォーグより、車重は約400㎏も軽い!
これは走りに期待が膨らみます。
ロードスターRFですと、2.0ℓNAエンジンのスペックが184PSの205N・m。
これも1,100㎏という車重を考えると充分な数値ですね。
ロードスターRFもパワー不足感はありませんでした。
この2台を比較検討される方も多いのと、やはりMTを求めている方が多いとの事で、試乗車はMTが用意してあるんだそうです。
これから乗る機会もちょこちょこあると思うので、MTの運転練習しとかないとダメな気がしてきたw
ではアバルトのエクステリアも見て行きましょう。
アバルト124スパイダー エクステリア
フロント
結構ファニーな印象もあるフロントフェイス。
質感としてはロードスターの方がまとまりがあると感じました。
特にフロントグリルや、ロアバンパーは無塗装の樹脂となっており、ボディー全体がしっかりとパネルで覆われているロードスターとはかなり違いますね。
こちらの車両はオプションのアダプティブLEDヘッドライトが装備されていました。
先ほども書きましたが、アダプティブLEDヘッドライトはカタログ見るとオプション扱いになっていますが、プライスリストには項目が無いので現在生産されているモデルは標準装備かもしれません。
ヘッドライトウォッシャーも付いてます。
全高が約1,200㎜の低さは非日常感。
これに乗って毎日運転出来るとか幸せでしょうね。
ロードスターもそうですが、こういうタイプのクルマは一度は所有したいものです )^o^(
アバルトはエンブレムにサソリが使用されていますが、創設者のカルロ・アバルトがさそり座だったことも由来の一つとしてあるそうです。
サイド
全長4,060㎜の短い全長の半分くらいがフロントノーズみたいに見えますねw
ホイールベース2,310㎜のロングホイールベースで走りの良さも簡単に予想できます。
ロードスターと同じシャシーを使用して全体のフォルムは共通したイメージもあります。
こうやって比べるとロードスターは艶めかしい!
124スパイダーは先代のイメージが踏襲されて直線的な表現もされていますね。
どっちもかっこいいです (^^♪
フロントサイド
タイヤサイズは205/45R17。
フロントにはブレンボのブレーキが設定されています。
エアインテークは機能的なものか確認し忘れました。
サイドにもエンブレム。
サイドマーカーはロードスターと共通っぽいです。
このエンブレムかっこいいなー。
リヤ
リヤはボクシーな雰囲気になっています。
左右4本だしのマフラーが迫力ある!
リヤのコンビネーションランプはLEDです。
ナンバープレートの位置が高めの位置にあるのもありますが、少し腰高な印象もあります。
良い赤色ですね。
ソリッドカラーのレッドですが、カタログに載ってる写真とはイメージが随分と違います。
リヤのロアバンパーもフロント同様無塗装樹脂。
124スパイダーはこの樹脂パーツがちょっと気になる感じはあります。
トランク容量はこんな感じです。
2人分の2泊3日旅行位の荷物は問題なく積めそうな感じですね。
エクステリアは以上です。
アバルト124スパイダー ドライブフィール
ドライブポジション
運転席着座感
運転席はバケットシートになっており、スポーティな仕上がり。
シートのフレーム(骨格)もロードスターと共有みたいですが、表皮は124スパイダーオリジナルになっています。
座った感じは硬めでしっかりとホールド感がありますね。
座面長がちゃんと確保されているのでスポーツカーらしい足を投げ出す姿勢になります。
パンチングレザーとレザーの2トンステアリングがカッコイイ。
良いなと思うのが左足のサポート感です。
センターコンソールの張り出しがあってそこに左の太もも辺りが預けられるようになっています。
これが結構良いです。
でも夏とかハーフパンツ履かれる方はどうでしょうね?ちょっと気持ち悪いかも。
ペダルレイアウト
アクセルペダルはオルガン式です。
アルミペダルは標準装備。
ペダルの配置も右足を伸ばした先にアクセルペダルが待っている理想的な配置。
やはりマツダのペダルレイアウトは優秀ですね♪
クラッチは結構踏み応えのある感じでした。
上手くはまると「めちゃくちゃ気持ち良い発進が出来る」時がありましたw
エアコンの調整がしやすいレイアウトになっています。手が届きやすいです。
124スパイダードライブフィール
クラッチをしっかり踏み込んで、エンジンスタートボタンを押すとボウンと1.4ℓターボが始動します。
アイドリング音はちょっと雑味がありますが、力強い印象のドドドという感じ。
それよりすごいのが結構車体が振動します。
シフトレバーもかなりブルブルしているのは気になりました。
もう少し制振措置して欲しい感じはします。
レバーに手を置くと、ブルブルします。
エンストしました・・・
シフトを入れて、クラッチを上げると「プスン・・・」
あー、やっちまった (*-*)
気を取り直してもう一度!「プスン・・・」
おぅ・・・ (-_-;)
営業さん 「あ、3速です・・・」
私 「あ、すいません・・・」
そんなやり取りを経て試乗に出発しました。
1速にちゃんと入れば発進できるんやでw
一般道に出てすぐ信号に捕まりますが、停まる時のブレーキの剛性が高い!
足元はブレンボのブレーキシステムがフロントに搭載されており、剛性感たっぷりの余裕のあるブレーキングが可能です。
サソリのセンターキャップが良い感じ
コーナリング
信号が青になり交差点を左に曲がっていきますが、ステアリング操作に対して車両がとても高いダイレクト感と共に回頭します。
これは!めっちゃ楽しいやつ!
クルマの重心も低いのでめちゃくちゃ旋回性能高いですね。
ロール感全くなしにノーズが進行方向にスッと曲がっていきます。
路面をグリップしている感じも伝わってきます。
タイヤのサイズからはちょっと想像できない※ロードホールディング感!
ステアリングの重さは結構重めで、個人的にもかなり好みな感じ。
※道をしっかりと掴んでいる感覚
赤いスピードメーターがかっこいいです
加速フィーリング
交差点を抜けて加速を試していきます。
ドゥルルルルという力強いエンジン音とともにグイグイクルマが前に進んできます。
250N・mというスペックですが、かなりトルクフルな加速が出来ますね。
車重も1,130㎏と軽いので必要充分な加速性能です。
加速時のエンジン音にあまり雑味は無くて気持ち良く回っていくので楽しさに繋がりますね!
ロードスターRFには試乗したことありますが、この加速感はかなり違いがあります。
アバルトはターボらしい力強い加速で、ロードスターRFは2ℓNAエンジンの滑らかな加速。
同じコンポーネントを採用していても全く違うクルマである事が分かります。
暫く真っ直ぐ流していきますが、直進性も良いです。
ステアリングセンターも結構カッチリしていて、ホンダ・シビックハッチバックの様なセンターでの座りの良い躾。
この直進性の良さやステアリングセンターの良さはロードスターRFでも感じた部分なのですが、124スパイダーのそれはもう少しカッチリしてます。
4点式のタワーバーが標準装備されていたのでその影響もあるでしょうか。
長いフロントノーズを持っていますが、とにかく塊感が強い感じです。
少しのステアリング操作でもクルマが反応して動作しますし、ステアリングを戻すとすぐにセンターで決まるので非常に安心感ありますね。
操舵量とクルマの動きがリンクするので腕の動きが少なくて済み、運転が楽に感じるのはロードスターと共通する部分だと思いました。
124スパイダー乗り心地
アバルト124スパイダーの乗り心地は硬かったです。
ゴトゴトと凹凸を拾うのでスパルタンなクルマに乗っているなと感じます。
揺れの度合いは短く、すぐに収束するので不快感は薄いと思いました。
すごく高性能なゴーカートに乗っている感覚を味わえる124スパイダーですが、音もゴーカートみたいでしたw
ロードノイズはかなり入ってきます。
常にゴーっという音とエンジン音が結構な音量で合わさった車内なので、すぐ隣にいる営業さんとの会話も聞き取り辛い場面があるほどw
でも、そういうの気にして乗るクルマではないとも思うので、大きな問題では無さそうです。
途中からMTにも慣れたので、大きなコーナリングや直線の加速などそれなりに楽しめました。
シフトレバーの操作は少し重めの印象でした
ギアもしっかりと押し込んで入れる感じで、走りもシフトチェンジも手応えがあって運転してる!って気持ちになれて気分が高揚します。
MTに拘る方はこういうフィーリングを大切にされてもいるんでしょうか。
まぁ普段MT運転していない人間の戯言程度でお願いしますw
まとめ
アバルト124スパイダーのドライブフィールを紹介しました。
124スパイダーはかなりハードなタイプのスポーツカーという印象が強かったですね。
兄弟車のロードスターはジワっと来る気持ち良さやダイレクトだけどしなやかさもある、職人の造り上げた絶妙なフィーリングを感じるクルマでした。
対して124スパイダーはスパッと切れ味よく、加速もグイグイと分かり易い明確な楽しさのあるクルマに仕上がっていると思います。
イタリアの情熱的なクルマに仕上がっていました。
124スパイダーはエンジンも1.4ℓターボを搭載して、ハードな足回りでしたがロードスターのプラットフォームはしっかりと受け止めていたのがスゴイと思いました。
ポテンシャル高いですね!
以上で124スパイダーの試乗レビュー終わります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
アバルト124スパイダー公式HPです。
アバルト 124 スパイダーの概要とスペック紹介。美しくも刺激的なデザインと、アグレッシブな個性を受け継ぐとともに、より…