Volkswagen The Beetle 試乗レビュー
フォルクスワーゲンのビートルに試乗させて頂きました!
「ザ・ビートル、モデル終了」という事で話を聞いていて、まだ1回も乗ったことが無かったので今しかないと。
実際見て乗ってみると可愛くて楽しくてクルマとしてのベーシックな魅力が詰まったプロダクトだと感じました。
今回はザ・ビートルのドライブフィールやエクステリア、モデル変遷をご紹介していきます。
試乗車はデザインというグレード。
VWのモデルはモデル末期になるとマイスター(meister)というお得なグレードが登場しますが、試乗車はマイスターではありません。
現在購入出来るラインナップとしては、
■Base 1.2ℓターボ ¥2,399,000
■Design Meister 1.2ℓターボ ¥3,030,000
■R-Line Meister 1.4ℓターボ ¥3,480,000
■2.0 R-Line Meister 2.0ℓターボ ¥3,970,000
このようになっています。
試乗時は1.2ℓターボなんだと知らずに乗ってましたw
てっきり1.4ℓだと。
エクステリアから見ていきます。
フォルクスワーゲン ザ・ビートル エクステリア
フロント
ボディーカラーはピュアホワイト(追加料金無)クリア感の強いホワイトで塗装の良さもあってか陶器のような色感にも感じます。
この個性あふれるデザインが良いですね。
丸いヘッドライト、丸いボンネット、ヨーロッパRデザインの代表の様なクルマです。
丸いけど、シャープな部分もしっかりあって締めるとこは締めてます。
フェンダーの膨らみや両端に配されたヘッドライトでスタンスも効いてドッシリしてますね。
ヘッドライトはDesign Meisterからバイキセノンヘッドライト。
フォグランプユニットのメッキ加飾もDesignの装備です。
R-Lineになるとフォグライトユニットのベゼルがピアノブラック塗装になります。
ロアバンパーにメッキ加飾も付いて、より密度感が高いフロントフェイスになっていますね。
個人的にはDesignのシンプル感がキャラには合っているように感じます。
ボンネットフードをオープンするとこんな感じです。
ボンネットダンパーの設定はありませんでした。
フロントノーズからAピラーまでの距離が結構ありますね。
サイド
このボリューム感!
最高に無駄の多いステキなデザインw
空間効率なんてどうでも良いわ!ってフォルムですよね。
こういう非日常デザインに惹かれる方も多いはず。私もその一人です。
とにかくフェンダーの存在感がスゴイ!
ルーフラインが綺麗な孤を描いてリヤに続いて行きます。
良いわ。
Designは215/55R17のアルミホイールとタイヤを装着。
立体感のあるシンプルなデザインのアルミホイール。
パネルのチリ合わせもさすがの品質でよく出来てました。
R-Lineは235/45R18のアルミホイールとタイヤ。
因みに2.0R-Lineになると235/40R19になります。
R-Lineはフェンダーモールが付いてクロスオーバー感がプラスされます。
展示車は黒いボディーカラーなので分かりづらいですが。
スポイラーの存在はかなりクルマの雰囲気を変えますねー。
Designのお洒落×カワイイ感じと、R-Lineのお洒落×ロックな感じ、見た目でセレクトするのも良いですね。
価格も結構変わっちゃいますがw
リヤ
リヤもフェンダー効果でドッシリ感MAX。
造形で遊んでる量産車って数少ないですが、ここまで遊んでるのはビートルが1番かも(スーパーカーとか除いて)
デザインのマフラーは片側1本出し仕様です。
R-Lineは程よいスポーティさの演出にセンスを感じますね!
R-Lineはマフラー片側2本出し、ロアバンパーがディフューザー形状になっています。
狭い範囲でメッシュ形状になっていたりと細かいデザインへの配慮もありますね。
デザインの密度がグッと上がると思います。
ラゲッジ容量は通常で310ℓ。
数値こそ少なめですが、面積は思ったより広いので使い勝手は悪くなさそう。
後席倒すの忘れましたが、倒すと約900ℓの容量になるそうです。
後席座ってみたんですが、大人は長時間無理っぽい感じしたので実質2人乗りと考えれば充分かも。
ラゲッジランプは右側に1つ設定されています。
アクセサリーソケットや、後席倒すレバーの設定はありません。
ラゲッジ床下はこんな感じです。
スペアタイヤの設定はありません。
ラゲッジもレポートしましたが、エクステリアは以上です!
続いてドライブフィールのレポートに移ります。
やっぱりかわええなぁ!
フォルクスワーゲンらしく重厚感もあるし、ステアリングの反力も良い感じ。
オルガン式アクセルペダルなんですねー😄
内装は樹脂感あるけど、全然気にならない不思議。#ビートル#Beetle pic.twitter.com/xJh165Qb7f— UU (@WCLBlogAuthor) August 24, 2019
フォルクスワーゲン ザ・ビートル ドライブフィール
※ドライブフィールをお伝えしながら、内装レビューも画像コメントでしていきます。
試乗車と同等のDesign Meisterのスペックです。
ドライブポジション
運転席
フロントシートはファブリック、このファブリックはデザイングレード専用の物になっています。
千鳥調のパターンとホワイトラインのバランスにセンスを感じる仕上がり。
座面が厚くてしっかりとした座り心地です。
ホールド感は強くは無いですが体がずれることもありません。
ポジション調整は手動になっていました。
こちらはR-lineのフロントシート、ブラック×レッドがスポーティでお洒落なシート。
レザーシートは標準、この色は受注生産。
R-lineではランバー調整が追加されますが、手動での調整は同じになっています。
ステアリングを見てビックリ!
ステアリングスイッチ無!気持ち良い位スッキリしてるw
これはマイスターではないのでこの仕様みたいですね。
店舗に展示されていたマイスターのR-lineにはナビ操作やインフォメーションディスプレイの表示切替スイッチが付いています。
こちらはパドルシフトも装備。
パドルシフトはDesign Meisterから標準装備。
ビートルのキャラがそうさせるのか、この辺の装備があるとか無いとか不思議とあまり気になりませんw
「不自由を楽しむ気持ちの余裕が出てくる」ような、そんなクルマかも。
ペダルレイアウト
アクセルペダルはオルガン式が採用されていました。
このアクセルペダルの剛性感が高かったです。
人によっては重すぎると感じる方もいらっしゃるかもしれないですが、ペダルの剛性感が強くて細かいアクセルの操作がよりダイレクト感を持って出来る印象でした。
取材してる時は気付きませんでしたが、フットレストの幅が狭いw
レイアウトも若干左寄りではありますが「気になって仕方がない」とかはありませんでした。
ファーストインプレッション
乗り込んでみると、前が少し見辛いのが気になりましたが着座感も低くて好みの感じ。
Aピラーがドライバーと近く、視野角が広く取れています。
なのでボンネットとダッシュボードが高くフロントガラスの面積は狭いですが「見切りが悪すぎる」とまでもならない印象でした。
エンジンスタートスイッチを2回押すとエンジンが始動するタイプみたいで最初「あれっ?」てなりましたが、無事エンジンスタートするとエンジンの始動音は静かな立ち上がり。
1.2ℓガソリンターボのアイドリング音は小排気量の4気筒ターボですがガサツな音も少なめ、とてもジェントルで力強ささえ感じます。
インパネはボディーと同色になります。オシャレ!
こちらはR-Line。R-Line以上ですとアルミ調ペダルクラスターが付きます。
ディーラー駐車場を出るためにステアリングを切ると他のフォルクスワーゲンのモデルとは少し違う雰囲気。
少し重めの操作フィールに躾けられ、ダイレクト感をしっかりと感じられます。
その躾具合が個人的に凄く好みのフィーリングで思わず「ニンマリ」してしまいましたw
試乗車はマニュアルエアコン!でも不思議と気になりませんw
現在のラインナップではBaseのみマニュアルエアコンであとのグレードは2ゾーンオートエアコン。
ステアリングフィール
他のVWのモデルで多いのはステアリングを切る、少し間があって車両が追従する感じ。
この間が若干長すぎる感じがしていますが、ビートルは短めになってます。
これが個人的に刺さりました。
「こういうのもあるんやん」みたいなw
ティグアンTDIの時の感覚がよみがえります。
需要無いかもですが、後席も座ってみました。座面も短く、特に背もたれが低くて座り心地はイマイチ。短時間(30分~1時間)なら耐えられるか?という感じ。
加速感、静粛性
一般道に出て加速をしていきますが、1.2ℓらしからぬ力強い加速。
以前試乗したプジョー308の1.2ターボのピュアテックも良かったですが、こちらも負けてない!
アクセルを踏み込んだ時に若干ガサツなブーンというエンジン音は入ってきますが、すぐに聞こえなくなります。
オルガン式アクセルペダルの剛性感とあいまって、その加速がよりリニアなものに感じられる。
かなり良いです。
R-Lineのドアトリム。質感は良いとは言えないですね。どのグレードでも質感に大きな違いは無いようです。
カーテシランプの形カワイイ!
エンジン音が聞こえなくなるとロードノイズが顔を出してきました。
運転中、路面状況によっては「ちょっと大きいかな」と感じる場面もありますね。
発表も2011年と約8年も経っているので設計年次上仕方無い部分かもしれません。
音は聞こえますが、大きな問題ではないという印象。
標準装備のナビゲーションは7インチ。逆に8インチ似合わないかもと感じました。先進感無くても全然平気。
インパネにもアッパーBOXが、カタログ見ると「ビートルボックス」というらしいですw
バイパスに出て加速をしていきますが、馬力は105PSなのでやはりトルクで走ってる感じはします。
馬力で感じる伸びやかさみたいな物は限界を感じる部分もありました。
ビートルは一応4人座れますのでフルに乗車するとパワー不足を感じるかもしれません。
とは言え、基本4人乗る事って少ないと思うのでこれでも充分なんじゃないでしょうか?
それより小排気量ターボって回す楽しさがあって、街乗りでキビキビ走れる軽快感が良いですよね。
デザインのアームレストはステッチ付ファブリック。アームレストは角度調整可能。
R-Lineはステッチ付合皮でトリムされ、開けると簡単な小物入れになっています。
乗り心地
ビートルはこの軽快感にVWのクルマらしく高いボディー剛性からくる重厚感を感じます。
あと足が良く動いて乗り心地も良いです。
適度に硬めの足回りではありますが足がコトコト動いて収束して、不快になる突き上げは無く良い感じの乗り味の濃さとコンフォートさが融合した絶妙なフィーリングだと思いました。
個人的には今まで乗ったVWのクルマでは一番好みの乗り味。
そう言えば後席用のアクセサリーソケット付いてました。
先ほども書きましたが、クルマの曲がる感じが良いですね。
ドライバーが車体の真ん中に来るレイアウトの恩恵か、FFですが自分を中心に回れている感じもあって旋回フィールが気持ち良い。
全長が4,300㎜を切っていることや、最小回転半径5.0mと小さいのも好影響かもしれませんねー。
見切りがそんなに良いクルマでは無いですが、車両感覚の掴み辛さも感じなかったです。
ファブリック内装良い感じ!
シンプルな3眼アナログメーター。
ペダルタッチ
少し気になったのはアクセルペダルの剛性が高いので、ブレーキペダルのタッチが少しフニャとした頼り無さを感じてしまう事。
制動はしっかりしているので、操作フィーリングをどっちかに揃えてあげると、この違和感は無くなるのかもしれません。
直進性はVWのモデルらしく高い!
ステアリングセンターがカチッとしてる感じではありませんが、手を添えているだけで充分ですね。
バイパス運転している少しハイペースなシーンでも安心感高いのは◎!!
レザーシートと黒の内装も素敵。
折返し地点にしているポイントで撮影させて貰って、戻りの試乗中も運転が楽しく奥さんと二人だけならかなり欲しいモデルだと思いました。
ドライブフィールのレポートは以上です。
最後にビートルのモデル変遷を軽く紹介します。
フォルクスワーゲン ビートルのモデル変遷
初代ビートル(タイプ1)
初代ビートルはタイプ1とも呼ばれ1941年~2003年の約62年もの間販売されていました。
62年!これにはびっくり!
もちろんデザイン変更や色々改良をしつつの生産・販売ですが1つのモデルで大きなフルモデルチェンジ無しでここまで売り続けたクルマってぱっと思いつきませんw
エンジンは水平対向4気筒で後ろにエンジンを積んだRRレイアウト。
ポルシェの創始者が開発に携わっているだけのことはある!
あのヒトラーがフェルディナンド・ポルシェに依頼したのがきっかけで誕生したのがビートルだそうです。
なんかこういうのロマンありますよね!
販売数も凄くて初代ビートル(タイプ1)として総生産台数2153万台!!
基本的な設計を変えずに2000万台以上生産した4輪車は初代ビートルだけだそうです。
2代目 ニュービートル
このニュービートルからは見たこともある方多いと思います。
このモデルから駆動方式はFFに変更されました。
国内で販売されたかは分かりませんが、3.2ℓV6エンジンを積んだグレードもあったんですねw
凄そうだな。
個人的にはエクステリアはあまり好みではありませんでしたが、このモデルもよく目にしましたし、今も普通によく走ってるの見ます。
日本での販売は1999年からスタート、2010年まで販売されていたそうです。
3代目 ザ・ビートル
そして今回紹介したザ・ビートルになったという流れです。
凄い昔からあるクルマだと思ってましたが、初代がずっと生産・販売されてたんですねw
ザ・ビートルは2012年から国内で販売開始、2019年の今年終了予定となっています。
初代の1941年からですと約78年間!生産・販売されていたことになります。
これだけ長いとやはり1つ歴史が終ってしまった感がありますね。
永い間お疲れ様でした。
ビートルのモデル変遷は以上です。
まとめ
フォルクスワーゲンの個性的なモデル、ザ・ビートルの試乗レポートでした。
期待以上に運転の楽しいモデルでした!!
塊感のあるボディーと良く動くサスセッティング、固めまで行かない絶妙な足回りで、乗り味の濃さと気持ちよさが見事なクルマだと思います。
個性的なエクステリアと楽しい運転で所有欲の満たされ具合も高そう。
モデル終了はとても残念ではありますが、こういうクルマが売れない世の中なのも事実。
楽しむクルマとしての基本的な魅力に強い拘りを感じられるので、メーカーとしても苦渋の決断なのかなと感じました。
乗れて良かった!
以上です。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
ビートルの公式HPです。
そして今回取材させて頂いたフォルクスワーゲン新潟さんのHPとインスタグラムのURLです。
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素敵なスタッフの方々なので是非気になるモデルがあれば気軽に来店されてみてください。
開放的な店内に展示車もたくさん、試乗車も豊富ですよ♪