CITROEN C3 AIRCROSS 試乗レポート
シトロエンからデビューした新型C3 エアクロスに試乗させて頂きました!
試乗したのはSHINE¥2,740,000というグレードにパッケージ¥230,000(パノラミックサンルーフ、17インチアロイホイール、グリップコントロール、ヒルディセントコントロール、LEDシーリングランプ、カラーマルチファンクションディスプレイ)等メーカーオプションのセットが付いた豪華装備車両。
ボディーカラーはグリプラチナム有料色¥48,600となっています。
Bセグメントに属するコンパクトなSUVですが、優れた空間効率とシートアレンジの豊富さで魅力的なクルマになってましたよ。
今回はC3エアクロスのドライブフィール、インテリアをご紹介します!
エクステリアはちょこちょこ画像コメントでレポート、最後にギャラリーもご用意しています。
シトロエンC3エアクロス概要
グレード・価格
C3エアクロスのグレードは2グレード、廉価のFEEL、上級のSHINEとなっています。
選べるパワートレーンは1.2ℓ3気筒ターボ、6ATの組み合わせのみ。
SHINEには冒頭でもお伝えしたパッケージオプション¥230,000(●パノラミックサンルーフ、●17インチアロイホイール、●グリップコントロール、●ヒルディセントコントロール、●LEDシーリングランプ、●カラーマルチファンクションディスプレイ)のセットをセレクトすることができます。
FEEL・・・¥2,590,000
SHINE・・・¥2,740,000
SHINE +パッケージ・・・¥3,040,000
このようになっています。
SHINEにパッケージオプションつけると大体350万円位にはなってしまいそう。
国産車と比べるとど、どうしても高額にはなりますね。
しかし、このクラスでパノラミックサンルーフが設定できるクルマって他にありますか?
なかなか珍しい存在で魅力的なポイントではないかと思います。
ではスペック表です。
シトロエンC3エアクロス スペック
試乗車のSHINE+パッケージのスペック。
全長4,160㎜なのでかなりコンパクト。
そして2,605㎜というロングホイールベース!
このホイールベースの恩恵か、コンパクトSUVではありますが直進ではどっしりとした感覚もある走りを体感させてくれます。
他社ライバルで言うとマツダ・CX-3、日産・ジューク、スズキ・エスクード等があげられます。
ヘッドライトはハロゲン。ポジションランプはLEDとなっています。
ライバルとボディー寸法を比較
車種/寸法項目 | 全長 | 全幅 | 全高 |
シトロエンC3エアクロス | 4,160 | 1,765 | 1,630 |
マツダ・CX-3 | 4,275 | 1,765 | 1,550 |
日産・ジューク | 4,135 | 1,765 | 1,565 |
スズキ・エスクード | 4,175 | 1,775 | 1,610 |
C3エアクロスはマツダ・CX-3より全長が短いです。
CX-3のホイールベースは2,570㎜なのでC3エアクロスの長さが分かります。
ボディーサイズとしてはスズキ・エスクードと一番近いですね。
金額も近いので一番競合するでしょうか。
見た目の個性で言えば日産ジューク、ジュークは新型デザインも発表されているので国内で販売されると最大のライバルになりえますね。
リヤビューは同社C5エアクロスと通じるデザイン。
残念ポイント C3エアクロスは6AT
シトロエンはPSAグループに属していますが、同じくPSAグループのプジョー308の1.2ℓターボは8ATに改良されています。
走りの部分では6ATの方が良いところもあるのですが、コンパクトカーなのである程度燃費も気になります。
なので8ATの方が良かったかなーと思いますね。
因みに308の1.2ℓターボは130PS、230N・mとパワーも上になっています。
ドライブフィールのレポートに移ります!
シトロエンC3エアクロス ドライブフィールレポート
前席内装のレポートも画像コメントにてしていきます。
以前撮影させて頂いた通常のSHINEの画像もありますのでパッケージオプションの有無で違うポイントも紹介。
フロントドアは樹脂感強め、質感は少し寂しい感じもしますがこのクラスでは一般的な質感ではないでしょうか。
むしろ良いかも。
アームレストはファブリック仕上げ。
全窓オートパワーウィンドウは嬉しいですね。
スイッチは特に加飾はありません。
撮影し忘れましたが、インナードアハンドルが握り易い形状でした。すっと手が入る感じ。
乗り込んで前席のドアを閉めた時にドンという感じで高いボディー剛性を感じます。
ドライブポジション
運転席
運転席はメトロポリタングレーの明るいファブリックが使用され、オレンジのラインが良い感じのお洒落なシート。
こういう配色大好物なのもありますが、すごく素敵です。
程よいコシのあるウレタンで座り心地も良かった。
サイドサポートとかはそこまで主張もなく、ホールド感もそこそこという感じ。
しっかりホールドとかそういうの気にするクルマでもない気もしますが。
この明るい車内の雰囲気は最高ですね!
ファブリックにも可愛らしいブロックステッチが入ってセンスを感じる仕上がり。
ベースグレードのFEELはブラックのファブリックになります。
SHINEから装備される運転席のアームレスト。
少し粗めのファブリックですが、肌触りは悪くないです。
ソファ感強く、まさにインテリア。
ペダルレイアウト
アクセルペダルは吊り下げ式が採用されています。
PSAグループのあるあるではありますが、ペダルレイアウトは全体的に左側に寄っています。
足を無理なくブレーキペダルに置いてみた画像です。
ブレーキペダルの右端に足がかかる感じですね。
実際こんな踏み方はしませんが無意識にこれに近い状態になり易いわけで、足裏への力が偏って疲れやすくなると思います。
右ハンドルになる事での最適化にグループで力を入れて貰えると嬉しいですね。
良いクルマがホントに多いので非常に勿体ないポイントの一つだと感じています。
この日はC5エアクロスのルージュボルカーノが展示されてました。
この日は台風が迫っている中での試乗で凄く暑かったです。
なので試乗車に乗り込むとボ―とエアコンのスゴイ音が!
少し暑い位なら音質を確認する為にエアコンの風量落とすんですが、この日は暑過ぎましたw
なのでエンジン音とかほとんど聞こえない状態で試乗しましたことを先に報告しますm(__)m
シトロエンらしい遊び心のあるインパネ。エアコン吹き出し口のオレンジアクセントが車内を明るく演出してくれます。
シートと同じファブリックでトリムされているので質感も良いです。助手席前にトレイがあって実用性ありそう。
エンジンスタートスイッチは7インチのモニターの下に配置されています。パッケージオプション「※グリップコントロール」の操作ダイヤルもここに設定。
※●ノーマル●スノー●マッド●サンド●オフのモードから選択可能、悪路走行時に使う目的のもの
「グリップコントロール無」だとこんな感じ。
既にエンジンはかかっていたので早速出発します。
シフトレバーはゲート式で右に倒してから手前に引くことで操作できます。
USBスロット、12Vのアクセサリソケットは標準装備
ここはちょっと慣れが必要ですね。
現在のポジションはゲートの漫画のパネルランプが点灯するので分かる様になっています。
ワイヤレススマートフォンチャージャーはSHINEからの装備。
ステアリングの座りが思ったより良くて好印象。
ロングホイールベースのクルマにある安心感のあるステアリングセンターの感じと言いましょうか。
ガッチリまで行かないけどしっくりしてる。
ステアリングの操作感は軽めでゆったりとしたダイレクト感を持って車両が曲がっていきます。
ステアリングは高触感の本革巻き、ステアリングスイッチの質感も良いですが、操作性はイマイチな感じ。使い方が分かりづらい。
一般道に出て最初に感じたのは思ったより曲がらない事でした。
このクラスで期待する小回りの良さはあまり感じられないかも。
困るほどでもないですが、最小回転半径が5.5mなのは納得。
ディーラーの前は片側一車線ですが、道に出てステアリングを左に切っていくと思ったより反対車線側に行ってしまう感じです。
交差点を普通に曲がる分には気になりませんでしたが、狭い駐車場等では取り回しが気になる方もいらっしゃるかもしれません。
エアコンの吹き出し口の動き方が面白かったです。
全部動くw
加速を試していくと軽々しくという程ではないですが、トルク感も感じられながら必要充分な速さで車体がスピードにのって行きます。
1.2ℓ3気筒でこの加速感は立派ではないでしょうか。
加速時のエンジン音はエアコンの音で聞こえてきませんでしたので、めちゃくちゃ盛大ではないはずです。
冒頭でも述べましたが以前プジョー308の同じエンジンのモデルに試乗させて頂いたときも1.2ℓ3気筒ターボとは思えないパワフルで静かなフィーリングでしたので音質的な物は問題は無いのではないかと予想します。
プジョーの308で体感した1.2ℓターボ程の力強さは感じませんでした。
スペックが落ちて、車重も50㌔ほどC3エアクロスが重いのでその影響かもしれません。
オーバーヘッドコンソールにサンルーフ開閉スイッチ。サングラスホルダーは設定がありません。ランプのLEDはSHINE+パッケージの装備。
少し気になったのはステアリングから伝わるブルブル感。
加減速の時にまぁまぁな振動を伴う場面が何度かありました。
ここは3気筒のデメリット的な部分かもしれません。
308の時はこのブルブルが気になった記憶が無いので、C3エアクロスならではの可能性もあります。
Aピラーで出来る死角は気になる感じはなかったです。
乗り心地は良かった。
高い車体剛性を感じる塊感とその感覚が与えてくれるどっしりとした感じもあってBセグメントとは思えない乗り心地です。
路面の凹凸をストローク量の多いダンパーで見事に吸収している感覚。
サイドブレーキはレバー式、大きな取っ手が特徴。電子パーキングブレーキやオートホールドの設定はなし。ここは残念なポイント。
インフォメーションも優しく伝えてくれるので乗り味が薄く感じる程ではないですね。
個人的には運転が凄く楽しい!という感じではないですが、面白味が多いクルマだと思いました。
助手席側サイドミラーの補助ミラーの付け方が良い。オシャレなフランス車ならではの外観を崩さない配慮だと思います。
今回の試乗車がパッケージオプションの17インチアルミホイールを履いていてこの柔らかいタッチ。
通常の16インチだとステアリングが取られたり、ロールを感じる場面は増えそうですが、タイヤが16インチと17インチでちゃんとメーカー分けされています。
16インチはブリジストン。
17インチはハンコックのタイヤ。
SHINE+パッケージオプション付はグリップコントロールというトラクションコントロール機能や、パノラミックサンルーフが装着される関係で拘りを持ってタイヤも変更されているそうです。
とするとタイヤサイズが変更になっても同じような乗り心地なのかもしれません。
連続でどっちも乗り比べてみたい。
7インチモニターはAndroidAutoやCARPlayに対応しています。エアコン操作はアナログを残して欲しいけど無理かなw
ブレーキキングもしっかり初期制動が効いて安心感のあるものでした。
国産のこのクラスではなかなか感じられない安心感。
C3エアクロスの優位性が大きいポイントではないでしょうか。
運転席側から直接後方確認をした時の感じ。視認性はまずまず。リヤクォーターウィンドウのオレンジステッカーが視界を作るけどお洒落で良い。
コーナリングは試乗中あまり試せるシーンは無かったので私はあまり気になりませんでしたが営業さんのお話では、ロール感が気になるという方もいらっしゃるとか。
柔らかいサスセッティングなのでそういう風に感じる方もいらっしゃるでしょうね。
残念ポイント 収納少な過ぎ
ドアポケット以外のドリンクホルダーがこれだけなので工夫は必要ですね。
短い距離ですが、バイパスも少し走った感想しては直進性はかなり良かったです。
コンパクトSUVなのであまり期待していない部分でしたが、ここは嬉しい誤算。
ロングホイールベースが効いてると思います。
もっと高速域になると感じ方も変わってきそうですが、バイパスの制限速度70㌔程度では気になるような挙動はありませんでした。
ドライブフィールのレポートは以上です。
では後部座席とラゲッジルームのレポートです。
シトロエンC3エアクロス 後部座席 ラゲッジルームレビュー
私としてはこのクルマは後席のやラゲッジの使い勝手もかなりの魅力的なポイントして映りました。
4,160㎜という全長でここまでの空間効率とは!
これからこういうクルマが増えてきそうな予感もしてます。
では後席ドアから見て行きましょう。
後席ドア
カタログに載ってる海外仕様にはサンシェードの設定もあるみたい。国内仕様にも設定して欲しかった。
後席ドアは前席同等の質感となっていました。
ドアアームレスト前のファブリック部分は無いですね。
メトロポリタングレーのアームレストの存在が大きいな。
後席空間
上を見上げたときの解放感がGOOD。
BセグコンパクトSUVでここまでパノラマ解放できるクルマは他に思いつかないです。
後席に座ってみます。
リヤのアームレストは設定がありません。
残念ではありますが、これは仕方ないですかね。
後席のLEDライトがおしゃれでした。
LEDはパッケージオプションの内容でこのライトもLEDとなっています。
点灯部分がクリスタルっぽくなっているので光り方がキレイ。
撮影したつもりが忘れていたみたい (-_-;)
運転席は身長175センチの私のドライビングポジションに合わせてあります。
後席に座ると膝前空間は拳一個分位。
このクラスで運転席側にシートバックポケットがあるのも嬉しい。
オレンジのテープの挿し色が良いですねー。配色のバランス感絶妙です。
膝前空間は広くは無いですが、つま先と言うか足がシート下に収まるので窮屈感はありませんでした。
後席に座った時のひざ裏とのクリアランスはこれ位。
座り心地は悪くないですがリラックスできるかと言うと??な部分もあるのでファミリーで使いたい方は確認してみてください。
シートバックの低さ、スライド機構になる事での座面の薄さは感じます。
シートバックは基本的に6:4分割可倒式ですが、4:2:4可倒のような使い方も可能。
後席に2人座った状態でも長尺物に対応させることも出来ます。
センターコンソール後端にアクセサリーソケットが設定されています。
後席の充電環境も最低限確保されてますね。
後席がスライド出来る
後席が左右ともスライド可能になっています。
シート下のレバーを引いてスライドさせる機構になっています。
スライドさせている状態で撮影したので分かりづらいですが、背もたれのリクライニングも可能です。
若干角度が違うの分かりますでしょうか。
シートベルトフックも付いているのでシートを前にスライドさせる時に良さそうです。
ラゲッジ容量が最大520ℓ
後席を全開まで前にスライドした状態のラゲッジルーム。
この状態で520ℓという大容量が確保されます。
クラス最大の荷室容量かもしれませんね。
ラゲッジ側からシートを可倒するレバーはありません。
シートを倒して横から見るとこれくらいの角度がついています。
通常でも410ℓと全く不満のない容量なのであまり使うシーンは無いかもしれないですが、様々な使い方に対応できるのは嬉しい限り。
更に50㎜程深底にも出来る仕様になっているので、かなり多くの荷物を積むことが出来ます。
コンパクトカーで欧州のバケーションに必要な荷物に耐えられるクルマという感じでしょうか。
日本国内で考えるともう少し前席ののユーティリティーを充実させてくれると、更に受け皿が広がりそう。
以上です。
まとめ
シトロエン新型C3エアクロスのドライブフィールのレポートをメインに色々レポートしました。
サーブルというボディーカラー
シトロエンのコンパクトSUVは面白い設定で作られているクルマですね。
コンパクトというとシティーユースなイメージですがロングドライブにもしっかりと対応してきたラゲッジの使い勝手、運転感覚のモデルでした。
コンセプトが完全本国仕様なので世界各国のマーケティング要素も取り入れて貰うとかなり売れそうなプロダクトだと思います。
エアコンの音しか聞こえない中での試乗でしたが、小さい車体で素晴らしい空間効率。
これで細部に配慮が効き始めると化けますね。
以上でC3エアクロスの試乗レビューを終わります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました!
個性あふれるスタイルに秘めた、快適性と機能性。全く新しいコンパクトSUV、CITROËN C3 AIRCROSS SUV…
エクステリアをあまり紹介できていなかったのでギャラリー形式で画像を掲載します。
シトロエンC3エアクロス エクステリアギャラリー
グレード:SHINE
ボディカラー:サーブル
ルーフ:インク ブラック
カラーパック:オレンジ
ファブリックシート:メトロポリタングレー
グレード:SHINE+パッケージ
ボディ:グリ プラチナム
ルーフ:ナチュラル ホワイト
カラーパック:オレンジ
ファブリックシート:メトロポリタングレー