PSCBの制動力を体感【ポルシェ マカンターボ試乗レビュー】最高のハンドリングSUVだった!

ポルシェ マカンターボ、PSCB搭載車試乗レポート

 

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久しぶりにポルシェで試乗させて頂きました。

試乗したのはポルシェの最小SUVマカン!

グレードは最上の「ターボ」で車両本体価格は1,219万円。

営業さんに伺ったところ、今回の試乗車のコミコミ価格で1,400万円位との事です(‘Д’)

試乗後撮影の予定でしたが、駐車場が混みあっていたので撮影はナシ。

残念・・・

という事で海外画像を使わせて貰ってのレポートとなりますのでご了承の上、続きを読んで頂けると嬉しいです。

 

 

今回はマカンターボのドライブフィールをレポートです!

 

試乗前の様子

 

久しぶりに店舗にお邪魔すると前回と同じ営業さんに対応頂きました。

勿論営業さんは私が取材目的メイン(頑張って購入出来るようになりたい気持ちはあります)であることはご存じです。

「凄いな」と思うのは、しっかりと試乗車の基本情報ですとか、大方の価格、ブログの調子はどうですか?と試乗前にコミュニケーションの時間を取ってくれます。

営業さんの人柄なのか、ポルシェの流儀なのか、「さっ、試乗行きましょか!」ってならないんです、逆にソワソワするんですけどねw

 

PSCB ポルシェサーフェスコーテッドブレーキについて

 

今回の試乗車マカンターボにはPSCBというカイエンに初採用されたブレーキが標準装備されていました。

このPSCBがとんでもない制動力を持っていたんですが、その構造について公式HPから要約して引用解説します。

ポルシェ公式HPより

新型カイエンターボのワールドデビューと同時に注目を集めた “ポルシェ・サーフィス・コーテッド・ブレーキ(PSCB)” の表面にはキャスト炭化タングステンカーバイド(WC)処理が施され、ガラスを切削できるほどの硬さを持つタングステンとカーボンの混晶層で覆われている。

タングステンカーバイドはダイヤモンドに次いで硬い素材で、鋳鉄の 10 倍の硬さを誇る。

セラミック・ブレーキと同等の制動力と熱安定性を発揮し、ブレーキ・パッドのコストはレース専用品の 3 分の 1 程度だけだ。

耐摩耗性は従来の鋳造ブレーキをはるかに上回り、ブレーキダストを発生せず、ブレーキ・ローターには錆も生じない。

 

タングステンカーバイドも全く摩耗しないわけではないが、従来のグレー鋳鉄ブレーキに比べて 9 割前後の大幅なダスト削減に成功。

制動力は 3 倍の価格の PCCB に迫るレベルで、製品寿命も鋳鉄ブレーキに比べておよそ 30%向上

制動時の感触は PCCB のそれを彷彿とさせ、ブレーキに熱が入れば入るほどブレーキペダルの踏み心地は好ましいタッチに転じる。

耐フェード性も高く、600℃ ぐらいまでは十全な性能を発揮する。

 PSCBの構造

ポルシェ公式HPより

 

1.熱処理された表面
グレー鋳鉄製のローター表面はレーザーによって加工され、粗面化した後に洗浄される

2.柔軟なインターレイヤー
コーティングされたニッケルはグレー鋳鉄とタングステンカーバイドをつなぎ合わせる作用を担う

3.極めて硬いローター表面
タングステンカーバイドの粒子がフレーム溶射により超音速でローターに吹き付けられコーティングされる

 

このような夢のような技術をエンジニアの努力とポルシェだからこその開発力で実現しています。

こういうロマンにお金を払うというのもこのクラスのクルマを購入できる方の懐の大きさなのかも、と感じますね。

 

また、ポルシェにはPCCB(ポルシェ セラミックコンポジット ブレーキ)という軽量で高い制動力のブレーキもあります。

こちらは制動力はPSCBと同等セラミックにより軽量な事が大きなメリットで動的質感にも影響が出るそうです。

 

で、PSCBを体感した率直な感想がこれ。

いままで感じたことのないブレーキの食いつきと扱い易さでした!

ではドライブフィールレポート行きます。

 

ポルシェ マカンターボ ドライブフィールレポート

 

マカンは一言でいうと「SUVの形したスポーツカー」です。

短い試乗時間ですが、その素性の良さを感じることが出来ました。

 

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マカンに乗り込んでいきますが、ブラック基調の質感高い内装がお出迎え。

煌びやかなモノではなく、走りのイメージにそぐわぬ質実剛健さが漂ってました。

マテリアルの上質感と密度感で魅せる内装は非常に印象が良い。

 

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乗り込む前に一瞬サイドミラーを見ると、ステーが中抜き形状になっていて、デザイン性と空力も意識されてそうですね。

逆に風切音とか入ってきそうですけど、マカンの圧倒的静粛性でその辺りは全く気になりませんでした。

 

ドライビングポジション

 

運転席

 

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マカンターボのシートは驚愕の18wayパワーシートになっていましたw

通常のハイトとリクライニングで8way上下のランバーで4way座面の前後で2way座面と背もたれのサイドサポートで4way

身体の固定に関してこれ以上ないほどの調整種類w

コーナーや交差点で大きな恩恵があります。

SUVなのでさすがに少しロールするんですが、その感覚を最低限に抑えてくれるんです。

着座してから調整しようとしたらめちゃめちゃスイッチあるのでギョッとしましたw

オーナーになればメモリーがあるので一度決めたら弄る事は少ないでしょうね。

 

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アクセルペダルはオルガン式。

ペダル配置も良好で、ペダルの剛性も確保されています。

ポルシェでこの辺りを云々言うのは野暮というものか。

 

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準備してもらった段階でエンジンがかかっていたので、再度エンジンをかけさせてもらいます。

ポルシェはスイッチでなく今もキーを挿してセルを回す操作でエンジンを始動させます。

エンジンを切る時、左に回すと結構な勢いでガチっと戻るのにビックリ。

気を取り直して2.9ℓターボエンジンを再度スタート!

ククク、コウゥンという控えめな音と共にエンジンが始動。

アイドリング音が想像以上に静か。

実際外では結構な音が鳴っているので、静粛性が相当高いです。

マカンはファミリー使いもしっかりと意識されてますね。

 

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今回の試乗、取りあえず感動しっぱなしでした。

 

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視界性能も良くてAピラーも太さが抑えてありますし、サイドミラーもピラーの付け根から少し後方に配置されているので死角も少ないです。

スタイリングと視界性能の両立!私のレヴォーグみたい!(こじ付け)

 

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ステアリングフィール

 

SUVはどうしても最低地上高が上がるので、ステアリングの取り付け剛性や機械的にガッチリしたフィーリングって出せてないクルマが多いというか殆どです。

このある意味原理原則的な部分だと思っていた部分をブレークスルーを感じさせてくれたのはこのクルマでした。

今まで乗ったSUVの中ではダントツにステアリングの取り付け剛性感が高い、機械的にガチっと固定されている感じ。

まだ運転してないんですけどね、握っただけで伝わる凄みがあるっす。

「SUVでもガッチリとした、タイヤとステアリングが直結してる感覚を与えてくれるモデルがあるはず」

私がマカンに期待していたその期待に見事に応えてくれそうだとワクワク。

 

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PSCBの制動力

 

剛性の高いオルガン式アクセルペダルを踏んで一般道に出る前に一度停止。

「!なんじゃ!この制動感覚は。」

ブレーキは冒頭で説明したPSCBですが、この制動感覚が体感した事のないもの。

ブレーキを踏む、めっちゃ効く、けどカクンにならなくて上手く抜ける、けど効く。

「何を言っとんや?」って感じかもですが、ブレーキを少し緩めると普通のクルマってクリープ現象が勝っちゃって前に進みます。

PSCBの場合はペダルを少しリリースしても少し制動が効いてるんです。

その余力制動で上手にブレーキコントロールをさせてくれる感じ。

これ伝わるかなー?伝わると良いんですが。

 

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ハンドリング

 

ブレーキに感動後、一般道に出るためにステアリングを切っていきます。

「うわーキマシタ」SUVでこの感じ。

ステアリングを切って即座にタイヤが動くまさにスポーツカーようなフィーリング。

やっぱりポルシェだ、スゴイぞ!

営業さんも「マカンのダイレクト感は他のドイツ勢から頭一つ抜けてます」と言われてましたが、まさにその通り。

 

ステアリングとタイヤがほぼ直結したような感覚に思わず笑顔にになります♪

マカンの場合タイヤの幅も広いのでタイヤの動く時のグリップの関係で少し重さも付いてくるんですが、これがまたダイレクト感を増長。

高い接地感、ロードフォールディング性能を感じさせてくれます。

もしかするとですが、PCCBならこの重さも少し低減されてより軽い操舵フィールになるかも?

 

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加速感

 

一般道に出てアクセルを踏んでいきますと、軽く加速していきます。

440PS、550Nmを誇る2.9ℓターボエンジンと7PDK(ポルシェ、ドッペル、クリッピング)でストレスなく2tの車体をスピードにのせていく。

しっかりと接地感はありつつ重厚感もあるんですが、重々しい感じではなくスッと出ていきますね。

ここもちょっと別世界な感じ。

マカンの全幅が1,925㎜、全高が1,625㎜なのでローワイドの強いボディーとトレッドの広さがもたらす恩恵な感覚です。

プラットフォームの1/3をアウディQ5と共有してるらしいんですが、全く別物ですね。

勿論Q5も良いんですが、マカンが別次元過ぎますw

 

直進性も高い。

ステアリングがビタっとしてますし、実際クルマもビタッとしてます。

一体感の高さ。

これSUVですよ、ほんと背の低いCセグメント、シビックのハッチバックの回頭性に重厚感をプラスしたような。

ハンドリングもガッツリ楽しめるSUV。

 

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コーナリング・回頭性

 

交差点曲がる時の気持ち良さ、切り始めから切り戻しまで全くダイレクト感を損なわずに曲がれちゃいます。

ステアリングを切るとタイヤの高いグリップを感じさせながらギュムっと動くと同時に回頭。

戻す時は少し反力を落として操作のしやすさを確保し、よい反力も残して戻っていきます。

この躾は絶対狙ってやってる!

 

私が試乗する時の「BMW、ポルシェのコースは同じ」なんですが、かなり凹凸がある道に出ます。

この道で乗り心地を判断することが多いです。

マカンは乗り心地に関しては少し硬め、路面からの入力も結構ダイレクトにきますが揺れの収束は速いので不快には感じません。

ゴトっときてストンと、凹凸を拾ってダンパーが縮んで伸びておしまい、という感じ。

ここは以前X5 35dの試乗時では殆どフラットに感じてビックリしましたが、やはり性格がかなり違う部分ですね。

同じSUVでこれだけの違いを感じるとは、しかもマカンはエアサスでX5はバネサスですからイメージ逆転w

 

SUVでありながら基本的な理念は911を意識して開発されていて「SUVの形したスポーツカー」というのがぴったり。

 

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静粛性

 

静粛性も素晴らしい(褒めてばっかですがw)

交通量の少ない川沿いの道に出てドライブモードをスポーツ+に切り替え、エンジン回転の高まりと車体が更に軽くなったような加速になりますが、車内に届く音はクアン、クアンと至って気持ち良い程度。

ちょうど道沿いの駐車場に居た人が大分遠い段階からこちらを見てたので外はやはり大きい音なんでしょうが、車内はホント静か。

ロードノイズもコー位の心地良い音のみ。

私の敏感さで静かなので大抵の方は全く気にならないレベルかもしれません。

 

しかしブレーキが良い。

ブレーキ踏んでディスクが滑らかなのがペダルを通して伝わる感覚があります。

無駄なくパッドとディスクが食いついて高い制動力を発揮、ペダルを離しても若干食いつきが残っていて、完全に止まる時にキュムっとなって止まらない操作が可能なんですよね。

このブレーキフィールはほんと感じたこと無い感覚でした。

あと!SUVで高い制動力なのにノーズダイブ感も発生しないんです。

リアとフロントのブレーキ配分、前後重量等綿密なチューニングの賜物なんでしょうか。

普通のステーションワゴンを運転して停車する時の感覚と何ら変わらないブレーキフィーリング。

当たり前のようになかなか出来ない事をやっているのがポルシェなんでしょうね。

こりゃ夢中になる方が多いわけです。

 

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こういう良いものを知っておくと色々試乗させて頂く中でより価格や車格に応じたレビューができる良い経験になりますね。

 

SUVとしてスポーツ走行を可能としたSUV。

高い実力の片鱗を味わう事の出来た試乗でした!

 

最後に

 

マカンターボに試乗させて頂きました。

SUVの動的質感や運転の楽しさってスポーティな部分では限界があるよなーと思っていた自分の価値観を塗り替えてくれるクルマでした。

全てを諦めてないメーカーの執念を感じます。

ハンドリングの良さではアルファロメオのステルヴィオも相当レベル高いんですが、マカンのステアリングフィールには一歩及ばない印象です。

私はプジョー3008を納車待ちですが、同じSUV。

このクルマはまた違った面白さがありまして、やはり独車と仏車の違いとしてより感じられる良い意味で相対的なクルマかなと感じました。

納車されたらその辺りもボチボチと発信していきたいです。

では、また読んで頂けると嬉しいです!

 

ポルシェ マカンターボ スペック一覧

 

車両本体価格¥12,190,000

駆動方式4WD
トランスミッション7DCT
ボディーサイズ全長4,685×全幅1,925×全高1,625
車体重量2,000㎏
ホイールベース2,805㎜
JC08モード燃費
最低地上高205
サスペンション 前/後マルチリンク/

マルチリンク

総排気量2,894cc
燃料タンク容量75ℓ ハイオク
エンジン最高出力440PS 5,700rpm
エンジン最大トルク550N・m 1,800rpm
最小回転半径

 

 

 

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