BMW 1シリーズ 2.0ディーゼルターボ試乗
FRのコンパクトハッチはやっぱり楽しい!!
BMWの1シリーズに試乗させて頂きました。
試乗車は118d Sportという車両本体価格¥389万円のグレード。
現在このSportというグレードは廃止になっていて、現行のディーゼルエンジンモデルは118d Fashoinista¥407万円と118d M Sport Edition Shadow¥407万円という体系になっています。
MSport https://www.netcarshow.com/より
価格は上昇していますが、内外装の質感、専用のエクステリア等満足度の高いものになっています。
MSportは前後バンパーが専用のデザインになっていてかっこいいですね!
今回はPart2で動的質感とインテリアのレビューをしていこうと思います。
発売されて約8年が経過していますが、ステアリング操作への追従性の高さからくる楽しさのレベルが高いモデルでした。
ではスペックです。
BMW 1Series スペック
※MSportのスペックです。
BMWのクルマはZF社製の8速ATを搭載しています。
このATが良く出来ていて国内のクルマも多段AT車が増えると嬉しいなと思います。
CVTでも優れたクルマはたくさんありますけどね。
輸入車もこれまで何度か試乗させてもらって多段AT、DCTを体感すると、どうしても若干の加速のラグは感じてしまいます。
ディーゼルエンジンを搭載していますが、車重は1.5tを切っているのでトルクに関しては必要充分ではないでしょうか。
FRならではの最小回転半径5.1mも次の新型ではFFになりますので、もう少し数値は大きくなると思います。
新型のスクープ記事ですが、ラゲッジ容量も確保するためかルーフラインの下がり方や、リアハッチの傾斜も角度が付いていないように見えますね。
別ウィンドウで開きます。
●新型BMW・1シリーズは3ドアが廃止。FF化で居住空間が改善 BMWのコンパクトハッチバック「1シリーズ」の次期型プロ…
デザインの細かい部分では新型に分がありそうですが、全体的なフォルムのスタイリッシュさでは現行モデルの方がかっこよさそうにも見えます。
では 動的質感のレビューに移ります。
BMW 1シリーズ インテリア・動的質感レビュー
動的質感をレビューしながらインテリアのレビューを画像コメントにてしていきます。
ドライブポジション
BMW含めてドイツ車はドアの閉まり方の剛性感がすごく高いですね。
ドアを閉めるとバジャンというノッチがしっかりかかっている音が聞こえます。
ドアトリム上部はソフトパッド、ドアグリップはピアノブラックパネルで処理されています。全体的にブラックなのでパッと見の質感の良さは感じなかったです。トリム中央はステッチ付ファブリックです。ドアポケットの容量が多いのが意外でしたね。仕切りもあるので使い易そうな感じがしました。
シートはファブリックシートです。MSportになるとダコタレザーの質感高いシートになります。
BMWのファブリックシートはマニュアル調整ですが、細かいポジション調整が可能になっています。
ひざ裏のサポート部分の前後調整が少しし辛い印象はありますが、好みの着座姿勢がとれるのは嬉しいですね。
ホールド感もしっかりあって、背もたれのタイトな感じが好みです。
ウィンドウスイッチパネル、スイッチ共に加飾はありません。ドアグリップのピアノブラックは指紋が目立ちそうですね。ドアアームレストは柔らかい素材でステッチはなし。
BMW刻印付のステンレススカッフプレートが設定されていました。エントリーモデルでベースグレードから装備されているのは嬉しいですね。
アクセルペダルはオルガン式です。
ペダルのレイアウトも良かったですね。でも、ペダルのレイアウトはやはりマツダのクルマが良いと思います。
シートとペダルの位置関係がドライバーに与える影響は大きいと思うので、気になるクルマは何回も試乗した方が良いと思っています。
先日レビューしたプジョー508もこれくらいの位置ならさらに良いクルマに感じる事ができそう。
ドイツ御三家やフォルクスワーゲンの最適化はしっかりされていると感じます。
動的質感
今回営業さんが気を使ってくれたのか、いつもより長い試乗コースで少し狭いコーナリング等も確認できるコースになっていました。
ありがとうございます!
ステアリングは赤いユーロステッチの本革巻きです。レザーの質感は普通ですね。MSportになると見た目、質感共にかなり良くなります。BMWの2眼メーターかなり好きなんですが、新型からは液晶になってしまいます。時代の流れか。
ステアリング左のエンジンスタートスイッチを押してディーゼルエンジンを始動します。
アイドリングのエンジン音はそれなりに聞こえてきますが、不快感はないですね。
程よい静粛性の高さがBMWなのかな?って感じがしています。
ナビは8.8インチ液晶パネル、赤いラインが印象的ですが質感は最低限かなと感じます。ここも現状購入できるグレードは良くなります。赤いラインがクロムメッキに変更になり、ピアノブラックの面積も増えるようです。
ディーラー駐車場を出るため左にステアリングを切ると自然にスッとクルマが向きを変えます。
この瞬間からFFとFRの差を感じてしまいますね。
FFでもステアリングの動きに対してダイレクト感持たせて高い追従性を感じさせてくれるクルマはありますが、FRならではの回頭性の良さはやっぱり違うなと感じさせられます。
BMWといえばこのシフト形状ですね。操作感が良くて扱いやすいです。設計年度が古いのでしょうがないですが、電子パーキングとオートホールドはどのグレードでも用意がありません。
一般道に出てオルガン式アクセルペダルを踏み込むとグォラァァンと吹け上がり良くエンジンが回ります。
8速ATが320N・mのパワーをしっかりと受け止めて、ターボのラグなど無くグイッとトルクフルに加速します。
このディーゼルのモリッとくる感じが間髪なく来るのが良いですね!
コクピット感が強いインパネとその密度感はドイツ車ならではだと思います。内装各パーツの仕上がりもエントリーモデルながら見事です。
色々営業さんのお話聞かせて頂きながら流していきますが、BMWのエントリーモデルで尚且つモデル末期ですが、静粛性は高いです。
エンジン音は最初の加速時は聞こえてきますが、巡航中は静か。
嫌なロードノイズはほぼ無くて、ステアリングを通して路面との高い接地感を感じることができる濃い乗り味になっています。
BMWもこの辺りのセッティングが絶妙ですね。
コンフォートとドライバビリティのバランスがちょうど良いです。
これで見た目良くて、内装の質感も確保されていれば売れるのも納得です。
それにしても良いクルマがたくさんあるなw
シャッター付きのドリンクホルダーにリッドは付いていません。ドリンクホルダーの間にアクセサリーソケットが設定されていますが、この位置は微妙じゃないでしょうか??
ブレーキングですが、初期制動力が強くてガツッと効きます。
私はBMWを運転しているとたまにカクンブレーキになってしまうんですが、これも慣れで解決するレベルだと思います。
個人的にはアウディやホンダのブレーキタッチが初期制動も良くて扱いやすいと感じるブレーキングですね。
アームレストは合皮処理されていますが、ステッチなどは無しです。エントリーモデルではありますが価格を考えると質感的に寂しく感じるところがチラホラありますね。
アームレストを開けるとUSBのスロットが一口設定された広めの収納になっています。作動感に安っぽさは無かったです。
118dはJC08モードではありますが、リッター22.2㌔走りますので調子が良いと約1,000キロ走れるそうです。
燃費が良いと給油の回数が減らせるメリットがあります。
新潟から関東方面に出かけて、給油すると軽油に寒冷地向けの凍結防止剤が入っていないので、新潟に戻ってくると凍ってしまうという事もあるそうです。
燃費が良いと関東方面なら無給油で往復できる時もあるのでそういう心配も少し低減できますね。
後席のドアは前席同様の質感が確保されています。たっぷりとしたソフトパッドですが、後席にはドアポケットがありません!あったから何を入れる?と聞かれると困りますが、有るに越したことはないと思います。後席の開閉感も非常に剛性感がありました。国産メーカーだと差があるクルマ結構多いです。
BMW純正の添加剤もあるみたいですね。これはBMWのディーゼルモデル購入すると付いてきたりするんでしょうか?
話を試乗に戻します。
乗り心地は良いと思いました。程よい硬質感があり、嫌な突き上げも揺すられ感も無かったです。
MSportになるとタイヤの幅がフロント225、リヤ245とよりスポーティなセッティングになるので硬くなるかもしれません。
車格を考えれば高レベルであることは間違いないと思います。
後席の見え掛りです。フロントノーズの長い車ですが、居住性はそこまで犠牲になっていませんね。2690㎜のロングホイールベースの恩恵かと思います。後席用のエアコンのベンチレーションはありません。
マツダ・ロードスターRFの試乗時も思いましたが、FRって運転が楽に感じます。
ステアリングへの追従性が高いので少しの舵角でクルマが動きますから、自然と運転にも余裕が生まれてくるのかもしれません。
1シリーズはロードスターの時ほどの直進性は感じないのですが、鼻先の回頭性により軽さがある様に思います。
ステアリングの動きに対して侵入角が少なくクイッと曲がってくれてるイメージです。
座ると拳一つ分くらいの膝前空間です。運転席は身長175センチの私のドライブポジションに合わせてあります。シート下に足が入るので広くはないですが、窮屈感も無かったですね。
ステアリングを拳一つ分ほど動かしてくださいと言われて試したのですが、面白いように鼻先がスッスッと動くのが印象的でした。
まさに駆け抜ける喜び。
かなり前に、BMWのCMでカラスが置いた木の実をギリギリ避ける、というがありましたが出来そうな気がしますw
後席ドアのこういう車体との合わせ面も遮音や剛性感アップに効いていそうな形状になっています。密度感が出そうな感じしますね。
後席用のドリンクホルダー付アームレストはなし!次期型では採用して欲しいですが、輸入車もこのクラスは採用が少なくなっているので微妙なラインです。
ドイツ御三家のクルマを何台か乗らせて頂いて感じるのは、見た目だけでなく走りの質感も統一されていることですね。
こういう部分は国産メーカーの伸びしろかなと思います。
スバルは走りの質感がSUVでは統一されていますけどね。
でも違うから面白くも感じるし、難しいですね。
バックドアの開け方がフォルクスワーゲン風ですね。
ラゲッジスペースも意外とありますよ。記載が無いので数値は分からなかったですが、350ℓ位でしょうか、このセグメントの一般的な広さは確保できていました。
高速道路も試してみたいですね。一泊二日とかでレンタカー借りてレビューもやってみたいです。
この前アテンザワゴンの一日試乗させて頂きましたが、クルマに馴染んでくる感覚とか機能の良さは試乗だけで全てを把握するのは難しいので。
以上でBMW1シリーズの試乗レビューを終わります。
まとめ
今年の秋から冬にかけてフルモデルチェンジ予定のBMW1シリーズに試乗させて頂きました。
デビューして約8年のモデルですので装備関係については設計の古さは感じます。
ヘッドライトはオートハイビームの機能もありませんし、電子パーキングブレーキ、オートホールドもありません。
しかし、さすがのBMWでFRがもたらす気持ちの良いハンドリングが印象的です。
エンジンに2.0ディーゼルターボを積んでいるのでフロントヘビーなんですが、クイックで重厚感のあるハンドリングを実現しているのは凄いなと感じます。
吹け上がりと加速も良いですね!
2.0ディーゼルターボとそのパワーを的確にピックアップして加速するのでターボラグを感じないです。
このドライブフィールだけでも個人的には充分購入の価値はあるなと思います。
正直、電子関係や安全装備はあるに越したことは無いんですが、最近そこにフォーカスが向き過ぎなのではないか?とも感じています。
安全を突き詰めていくと最終的には人間が運転しない社会がくると思います。
私が生きている間に実現しそうな気もしますが、その時までは質感が満足できて、運転の楽しいクルマ選びを意識していたいです。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
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