シトロエン C5 AIRCROSS 内装・見積もりのレポート
初めてシトロエンのクルマに試乗させて頂きました。
試乗したのはC5エアクロス¥4,240,000の2.0ℓディーゼルターボのモデル。
ダンパーに「魔法の絨毯」と呼ばれるセカンダリーダンパーを備えたオリジナルの足回りで非常に乗り心地の良い、面白い乗り味のクルマになっていました。
エクステリアと・ドライブフィールのレポートは先日していまして、「見てないよ」という方は良かったらこちらも目を通してみてください。
シトロエンC5AIRCROSS エクステリア、ドライブフィールのレポート 初めてシトロエンのクルマに試乗させて頂…
今回はシトロエンC5エアクロスのインテリアをレポートします。
ベースモデルとレザーパッケージモデルの内装をご紹介。
質感も上手く表現され、エクステリア同様個性的なインテリアに仕上げられており、国内メーカーには無い魅力を持った内装でした。
C5エアクロス撮影車両紹介
今回は2台のC5エアクロスを撮影させて頂きました。
ボディーカラーによりますが、赤の挿し色が効いた個性的なエクステリア。
試乗車
グレード: SHINE
ボディーカラー: グリ プラチナム(グレー×レッド×ブラック)
内装カラー・シートマテリアル: ライト&グレー・ハーフレザーシート
車両本体価格:¥4,240,000
展示車
グレード: SHINE ※ナッパレザーパッケージ
ボディーカラー: ブラン ナクレ(ホワイト×レッド×ブラック)
内装カラー・シートマテリアル: ブラウン&ブラック・ナッパレザーシート
車両本体価格:¥4,600,000
※■パノラミックサンルーフ(電動メッシュサンシェード付)■アルミペダル・ナッパレザーシート■運転席ランバーサポート(電動)■運転席マルチポイントランバーサポート(マッサージ付き)■ツートーン ナッパレザー革巻ステアリングホイール■フロントシートヒーター
ナッパレザーパッケージの価格は適正か?
ナッパレザーパッケージになるとマッサージ機能が付いてくるのがすごいですよね。
マッサージ機能でいくら位価格面で追加になるか分からないですが、追加料金の36万円は妥当なのか?
■パノラミックサンルーフ(電動メッシュサンシェード付) 約15万円
■アルミペダル 約3万円
■ナッパレザーシート・フロントシートヒーター・マルチランバーサポート(マッサージ機能付) 約20万円
■ツートーンナッパレザー革巻きステアリング 約2万円
大体の予想金額で見ると適正な雰囲気の価格設定になっていると思いました。
マッサージ機能が付いてるので、むしろお得感のあるパッケージングになっているのかもしれません。
C5エアクロス スペック
青文字は同じプラットフォーム使用のプジョー3008の数値
先回のレポートでもお伝えしていますが、C5エアクロスはプジョー3008と同じ「EMP2」プラットフォームを採用しています。
「EMP2」プラットフォームはPSAグループの様々なクルマに採用されており、プジョー508・5008も同じものを採用。
C5エアクロスのリアシートは5008と同じ機構を採用しているところも面白いポイントでした。
ではインテリアのレビューに移ります。
この2台の内装を各セクション毎に紹介。
シトロエンC5エアクロス インテリア
フロントドア
ノーマルSHINEのフロントドア。
デザインで上手く見せていますが「質感が高い」という風には感じませんでした。
トリム上部はソフトパッドでトリム中央のエクステリア同様エアバンプ形状が施されたパーツは樹脂だったと思います。
ドアアームレストはステッチ付合皮で処理されたグリップタイプになっていて、この箇所の質感とデザインで見せているかなという印象です。
続いてナッパレザーパッケージのドア。
ブラウンカラーの合皮に変更されて色味が違うだけで少し上質感が出てきます。
ブラックとブラウンの組み合わせの相性も良いですし、ドアグリップ部分のシルバーメッキパーツとはっきりと異質感が出るのも理由かもしれません。
ドアグリップの前にピアノブラックのパーツも設定されています。
ドアポケットも実用的なサイズになっていたので普段使いには問題ないと思いました。
ウィンドウスイッチやその周辺は無塗装プラです。
ここはプジョーのクルマと共通のパーツが使用されています。
全窓オートパワーウィンドウ。
車体側と嵌め合いになるデザイン処理がされています。
この形状が面白いですね。
遮音性に効いているでしょうか?
こういう嵌め合い形状は経年劣化で異音の原因にならないか?ちょっと心配な部分ではあります。
最近は輸入車のパーツ品質も高いと聞きますし、余計な心配かもしれません。
C5エアクロスはスカッフプレートが標準装備。
ヘアライン調のステンレスパネルで質感も良かったです。
前席見え掛かり
デザイン性の高い雰囲気です。
初めてこのクルマに乗り込む時にこの内装を見てちょっとウキウキしましたw
オーナーになると慣れちゃうとは思いますが、素敵なインテリアって良いですね♪
どちらの雰囲気がお好みですか?
輸入車のインテリアのカラー使いはやはり魅力的に映ります。
フロントシート
HPからの引用:中心部には高密度フォームが充填され、表層部の厚いテクスチャードフォームと組み合わされています。中央部は柔らかく、サイドサポート部はしっかりとした感触で、快適さとホールド性を高いレベルで両立させており、長時間のドライブでも姿勢を保ちやすく、疲労を大きく軽減します。
ライトグレーレザーとグレーデニム調のファブリックとのコンビシート。
このシートでも充分質感は良くて「表皮の使い分けがフランス車ならではだなぁ」と感じます。
赤系のステッチと背もたれのホワイトラインが効果的に使用されて、良いアクセントになっていました。
ホールド感が強い感じではないですが、体のズレが少なくすむ座り心地の良いシート。
黄色四角部は何のスイッチ?
ナッパレザーになるとブラックレザーとのコンビシートになり高級感がプラスされます。
シトロエンのクルマづくりのテーマとして「アドバンストコンフォート」という「いつも穏やかな気持ちで乗れる確かな安心感を提供する」という考え方があるそうです。
C5エアクロス公式HPより
このシートもそういう考え方で作られており、ナッパレザー仕様の運転席のみですが、空気圧で肩から腰までサポートするマルチポイントランバーサポートも装備されています。
またこのシートはマッサージ機能も備えた豪華仕様。
レザーパッケージはランバーサポート追加で12wayのパワーシートへ。
メモリー機能は付いていません。ここは残念ですね。
ステアリング周辺
ステアリング
ステアリングのデザインも素敵でした。
シトロエンのエンブレムが可愛い感じで、ステアリングスイッチもラウンドしたRデザインになり丸っこい雰囲気がインテリア全てで表現されている印象。
ここでも快適にリラックスという事でしょうか?
質感も結構良くて、高触感レザーに、ピアノブラックパーツ・メッキパーツが配置されています。
ナッパレザーパッケージになると2トンレザーステアリングになり面白いですね。
ボルボの上級グレードInscriptionのステアリングもこんな感じだったなと思いだしました。
ちょっと角度付けて。
パドルシフトは標準装備されていますがプジョーのモデルのようなメッキパーツが施された質感高い感じではありません。
ウィンカーレバー等はプジョーと同等の物が使用されていました。
ちょっと残念なのはステアリングヒーターが無い事。
個人的にはマッサージ機能よりヒーターが欲しかったw
メーター
メーターは12.3インチのデジタルメーターです。
ここもプジョーと同じユニットが使用されていそうですね。
表示パターンはこの状態のみのようです。
プジョーは3パターン位あります。
メーターバイザー
メーターバイザーもステッチ付合皮で処理されていました。
こういう細かい質感にも配慮されていると嬉しいです。
ステアリング右側
ステアリング右側にパワーバックドア開閉や、安全装備関連のスイッチが設定されています。
各エアコンの吹き出し口もメッキ・ピアノブラックパーツで処理され質感良い。
合皮処理されたインパネとの連続性も問題なしですね。
こうやって見るとドアトリム上部も同じような合皮トリムになってると更に良さそう。
前席全景
ノーマルの方は全景撮り損ねてました ^_^;
エアコンの吹き出し口形状と、助手席側のレザーバンドが印象的なインパネデザイン。
ここも全体的にラウンドしたデザインで、立派なセンターコンソールと相まってボリューム感を感じる肉厚な仕上がり。
これがシートに座ると全く圧迫感とかは無くて、視界も良いのでリラックスできます。
ナッパレザーパッケージになると、雰囲気がガラッと変わりますね。
ノーマルはカジュアル、ナッパレザーはラグジュアリーな車内空間が演出されていてどちらも良い。
プジョー3008とちょい比較
こちらはプジョー3008の前席全景ですが、インパネのデザインでクルマの性格まで分かってしまう個性の表現の巧さを感じますね。
プジョー3008はコックピット感強くドライバーファースト、C5エアクロスはデザイン性の高いハイベーシックでファミリーな雰囲気も感じられます。
シフトレバーや、ドライブモードセレクトダイヤル、ドリンクホルダー、アームレスト等は共通ですね。
オーバーヘッドコンソール
ルームミラーは自動防眩ミラー(デッドアングルモニター付)となっているのでバック中等に映像が表示されそうです。
気付いて無くて撮影できてません^_^;
ルームミラーは質感は特別良いとかはないですね。
サングラスホルダーの設定は無く、LEDのランプの点灯・消灯はゆっくり点いたりという感じでもありませんでした。
ナッパレザーパッケージになるとサンルーフが付いていますので室内も明るくなりそうです。
付いてる車所有したこと無いので憧れ装備の一つw
ルーフライニングはホワイトでした。
8インチタッチモニター周辺
こちらのモニターユニットもプジョーの物と同じようです。
8インチのタッチパネルになっていて、エアコンやオーディオの設定等が全てここに集約されています。
FM・AMラジオ/USB/Bluetooth/Apple CarPlay/ Android Autoの機能が備わっており、試乗車にはナビシステムは搭載されていませんでしたが、ディーラーオプションで約25万円くらいから用意があるそうです。
私のように通信制限がある方はやはりナビも欲しいと思うのでちょっと高額なのがネックですね。しかも選べるのは1種類のみ。
オーディオの設定画面です。
モニター下に大まかな機能呼び出しのタッチ式のボタンが用意されていますが、これもタッチ式なので、ほぼ目視しないといけません。
せめてエアコンの調整スイッチはアナログにしてもらいたいですね ^_^;
さらにその下に物理スイッチでアイドリングストップOFFやエアコンOFFスイッチが用意されています。
一番奥のツマミはオーディオの音量調整とON・OFFスイッチ。
スイッチにもメッキ加飾やツマミにはグロス塗装もされ質感への配慮があって見た目は良かったです。
センターコンソール
ノーマルSHINEのセンターコンソールですが、合皮で処理されており質感OK。
こちらはナッパレザーパッケージ。
少し高めのセンターコンソールですが、ハイデッキでは無いですね。
通常の括りに収まる高さだと思います。
シフトレバーや、※グリップモードのダイヤルがピアノブラックで塗装されてブラウンとの相性が良いですね!
やはり質感はナッパレザーパッケージの方が全体的に良く見えます。
汚れも気にしなくて良いのはこちらかも。
※ノーマル・スノー・マッド・サンド・オフの路面状況に合わせたモードのセレクトが可能
置くだけ充電は標準装備
C5エアクロスは置くだけ充電が標準装備されています。
これはスマホの機種により反応しないものも勿論あります。
私のスマホは反応せずw
USBのスロットは映像や音楽の出力は対応していますが、高速充電の対応はしていません。
その後方にエンジンスタートスイッチやドライブモード関連のスイッチが並んでいます。
プジョーには無いECOモードがシトロエンオリジナルでしょうか。
SPORTモードに今回出来ていませんが、疑似音等の演出は無いとの事でした。
シフトレバー周り
シフトレバー周辺の質感は程よい感じが確保されていますね。
電子パーキングブレーキは装備されていますが、ブレーキのオートホールド機能が無いのが残念なポイントです。
信号待ち等でブレーキペダルから足を離しても停止状態が維持されますので結構楽なんですよね。
クルマを気に入ってしまえば無くても良いんですが、一度付いてるクルマに乗ってしまうと出来れば次乗るクルマにも付いていて欲しい機能ではあります。
ドリンクホルダーとアームレストは撮り損ねました(-_-;)
ドリンクホルダーは照明付でアームレストは観音開きタイプです。
アームレストはカタログに1.5ℓペットボトルも入ると記述があるので、プジョーと同じだと思います。
プジョー3008のアームレストコンソール内
おそらく中はプジョー3008と同じような構造になると思われます。
かなり広いので使い勝手は良いのではないかと。
助手席側
助手席前のインパネの合皮ベルトがアクセントになったインパネ。
こういう遊び心と質感の出し方は国産メーカーには無い良さだと思います。
クルマに対する見方も少し変えてくれそう。
ダッシュボードはソフトパッドになっておりエアコン吹き出し口の質感も良いので、所有する満足度も高まりそうです。
レザーベルトのステッチはこちらは白ですね。
残念ポイント・・・グローブBOXの収納力皆無
部分的に起毛処理されていますが、プジョー同様ほとんど物を入れることはできません。
ここがもう少し使える事ができれば!
C5エアクロスはクルマのキャラ的に道具感も強めなので、収納力も良いと訴求力が強まりそうな分、勿体ないですね。
前席の空間は以上です。
続いて後席とラゲッジを見て行きます。
C5エアクロス 後席・ラゲッジスペース
後席ドア
後席ドアトリムは基本的な見映えは前席と同様です。
ドアポケットがこちらも実用的なサイズが確保されているのが嬉しい。
トリム上部が樹脂なのか、ソフトパッドなのか確認出来てません ^_^;
デザインと色で質感がカバーされる代表的な例な気がします。
この辺りのセンスはさすがフランスのクルマですよね。
後席空間
使い勝手が良さそうな空間、でも?
後席の見え掛かりです。
足元空間は広いですね。
C5エアクロスのリヤシートはスライド式になっていてこちらは一番後ろの状態です。
また特徴的なのが3座が完全に独立したシートになっていること。
こちらの機構はプジョー5008と同じものになっています。
5008は7人乗りのSUVなのでスライド式の2列目を採用。
対してC5は5人乗りのみなので、クルマとしての使い勝手の為に2列目のスライド機構を採用しているようです。
一番前までスライドするとこんな感じ。
3座とも前に出すと、ラゲッジ容量が通常の580ℓから670ℓまで増えます。
面白いですね。
前までスライドすると人は乗れそうにないです。
リヤシートを一番後ろにスライドした状態でこれくらいの膝前空間が確保されています。
写真見て気づいたのが、ナッパレザーになるとシートバックポケットがメッシュに切り替わるみたいです。
残念なのが、スライド式の独立3座を採用したことで座り心地が微妙な点ですね。
シートバックの高さも少し低い印象。
フロントシート同様、密度の高いウレタンでシートの感触は良いのですが、形状の平板感はなんともなりません。
あと気になったのが飲み物をどうするか?
私は2人子どもがいますが、一人はチャイルドシートが外れています。
そうすると飲み物をどこに置くか?で困りそうな気がしました。
C5エアクロスには後席用のエアコン吹き出し口も装備されています。
最近のミドルサイズSUVには必須と言っても良さそうな装備になってきました。
前は高級車の装備だと思ってましたがw
クルマも高額になっていくわけですよね。
その下にUSBスロットが一口設定されているので後席の充電環境も最低限確保されています。
こちらも高速充電対応ではありません。
リヤシートのリクライニングは背もたれ下の紐レバーを引くことで可倒できます。
こちらが一番寝ている状態。
ここから最大まで起こすとこれくらいです。
通常のSUVの2段階とかよりは少し可動範囲が広い位でしょうか。
やはり簡易タイプのシートなので薄さは気になりますね。
長時間の移動で疲れがどう出るのか気になるところ。
サンルーフは後席の頭上空間までカバーされているのでかなり広いですね!
これは解放感あります (^^♪
ラゲッジルーム
C5はパワーバックドアが標準で装備されています。
リヤバンパーの下に足をかざすと開閉できるキックタイプ。
ラゲッジスペースはスクエアなフロアで使い勝手は良さそうですね!
リヤシートを可倒するレバーが無いのが残念な所です。
リヤを独立3座にした影響もありそうですね。
ラゲッジ床下にはスペアタイヤが設定されておりこちらも標準装備。
これは嬉しい装備です。
断然安心感が違うと思います。
最近はタイヤ交換しない・出来ないという人も増えているので省かれているとも聞きましたが・・・
リヤシートを倒すと1,630ℓの大容量になります。
またフロアボードは深底に出来るので使い勝手にはかなり配慮されていますね。
インテリアは以上です。
C5エアクロス見積もり紹介
C5エアクロス SHINEのコミコミ価格
簡単に見積もりも紹介します。
見積もりを貰ったのはベースのSHINE¥4,240,000で内容はお任せしました。
コミコミ価格で¥4,693,864。
高額ではありますが、輸入車でディーゼルターボ、ミドルクラスSUVであれば良心的な価格ではないでしょうか。
プジョーの3008GTよりは低い乗りだし価格になりそうですね。
これは悩まれる方も多そう。
見積もりにはナビが入っていないので私がもし購入するならここにナビの金額約25万円が上乗せされるので大体乗りだし500万円弱と考えると良さそうですね。
C5エアクロス値引きは?
デビュー直後なので値引きは基本的にしないようです。
PSAグループのクルマは本国価格とほぼ同じ設定らしく、値引きも国産車と同じ程度がMAXだと聞きました。
「C5エアクロス買います!」となれば少しは値引きしてくれそうですけどね。
まとめ
シトロエンから発売された新型C5エアクロスの内装と見積もりの紹介をしました。
質感的にめちゃくちゃ良いわけではないのですが、デザインとカラーで上手くまとめてあるなという印象です。
個人的にはこれくらいの程よい質感は普段使う時にもあまり気負うことなく乗れるので好みの感じ。
C5エアクロスのパッケージングがとても面白いので、便利で遊び心のあるクルマが好きな方にはかなりハマりそうな気がします。
見た目だけでなく、乗り味・使い勝手も個性的なフランスのディーゼルターボSUVはとても魅力的なクルマだと思いました。
以上でシトロエンC5エアクロスの内装・見積もりのレポートを終わります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
C5の公式HPです。