”心地良きかな”マツダ【MX-30マイルドハイブリッド試乗レポート】

マツダ 新型MX-30 ドライブフィール・内装・ラゲッジルームのレビュー

※2020.10.19追記・・・ブレーキ制御に関する参考記事

 

マツダの新型MX-30に試乗レポート第2弾です。先回はフリースタイルドアやその使い勝手についてご紹介しました。

 

WONDERFUL CAR LIFE

マツダ 新型MX-30 エクステリアレビューとフリースタイルドアの注意点     マツダMX-30のマイルドハイブリッド…

 

今回はドライブフィールとラゲッジの使い勝手のレポートです。

まず、MX-30乗り味良かったです(^^)

パワーにめちゃ余裕があるとかでは無いんですが、ストレス源を見事に潰し込まれているのと、乗り心地の良さ、音の聞かせ方がクリアなので「心地良い」という感覚がピッタリだと思いました。

 

では早速試乗レビュー行きましょう。

動的質感をレポートしつつ、内装のレポートを挿しこみます。

 

 

マツダ 新型MX-30 ドライブフィールレポート

 

ファーストインプレッション

 

 

エンジンスタートするとヴゥゥーンとエンジン音が聞こえてきます。

ここは普通の4気筒エンジンのスタート時の音って感じです。

スタート時こそ少し大きめには聞こえてきますがすぐに落ち着いたアイドリングに変化。

 

 

来年にはEVも追加予定のMX-30ですが、まずは24Vのリチウムイオンバッテリー搭載のマイルドハイブリッドから導入されました。

 

 

MX-30から初採用の液晶エアコンパネル温度調整や一部機能は物理スイッチになっていましたが、基本的には液晶で行う形ですね。

操作した感想としては少し操作し辛い感じがしましたが、慣れですかね。

 

 

風量調整はタッチパネル。

かなり視点を落とさないと出来ないのがツライ感じはしました。

フローティングデザインのセンターコンソールを成立させるためにこのデザインにしたんでしょうか?

以前マツコネが採用や、ヘッドアップディスプレイについてドライバーの視点をなるべく下に落とさない為とありましたが、この液晶パネルはそのイズムからは外れるような気もします。

とは言え、人間もすぐ考えは変わりますし、拘りポイントが他にあれば結果も変わりますので。

 

 

ドライブポジション

 

運転席がオシャレ

 

 

この内装カラーなんですが、お洒落すぎませんか。

サイドはホワイトの合皮、メインはざっくりとしたグレーファブリック。

MX-30の開発責任者は女性の方らしく、そのセンスが強く感じられるのがファブリックのカラーコーディネートだと思いました。

 

 

センターのテープもきっちり織り込まれているし、素材の統一感もあって満足度高そうな仕上がり。

 

 

着座感としては、面で受け止めるタイプになってますね。

シート自体の骨格はCX-30と同じかもしれませんが、ウレタンやマテリアルの違いで包まれ感が強い感覚でした。

中央は柔らかく、サイドの合皮部分はしっかりですね。

今回の内装カラーがモダン(グレー×ホワイト)で、もう1つの内装カラーがインダストリアル(ブラウン×ブラック)となっています。

 

 

オルガン式アクセルペダルのレイアウトと、ペダルの剛性や細かいコントロールのし易さにいつも感心します。

 

インパネやドアトリムの質感もgood

 

視界性能

 

サイドミラーの取り付けがAピラーから少し後方についているので死角が低減されています。

ミラー自体の形もスタイリッシュで良き。

 

 

ヘッドアップディスプレイが標準装備なのはマツダならではですよね。

表示も精細でクッキリ見えます。

この高さや角度も調整メモリ可能。

 

シフトレバーを左に倒して手前に引いてドライブに。ピアノブラックではないですが、悪くもないです。指紋は気になりにくいかな?

 

マイルドハイブリッドの恩恵

 

走り出してみるとすぐにマイルドハイブリッドの恩恵を感じました。

アクセルを一踏みした時の反応とグイッとトルク感のある出足。

4気筒の2ℓNAですと初期加速の時に割と回転が上がってエンジンのノイズが聞こえてくることが多いですが、MX-30はモーターアシストのおかげでむやみに回転が上がらないのでノイズも抑えられてます。

上質とまでは行かないんですけど、音のストレスが上手く低減されていました。

 

ニーレストパッドはインテリアパッケージの内容。コルクのトレイは標準です。

USB端子が2口とHDMI、ナビ用SDカードのスロットです。HDMIが標準なのもマツダ車の良い所ではないでしょうか。

 

ブレーキフィール

 

マイルドハイブリッドの感じはブレーキにも表れていました。

少しブレーキを踏むと通常のマツダ車よりも初期制動が強く感じます。

回生ブレーキと相まって感じるフィーリングのように思いました。

従来のマツダ車であれば踏み代に応じた制動がかかっていく感じなので、他メーカーからの試乗や乗換だと「思ったよりブレーキが効かない」ような感覚になります。

その点MX-30のブレーキは馴染みやすいように感じました。

 

ここは何を置く?

アームレストは少し短め。高さは丁度良かったです。

 

しかし、乗ってて気になった部分もあります。

初期制動が強めになってて、そこから停止するまで踏み増ししていくと途中から回生分の強さが抜けて元の制動力に戻るんですね。

これが「ブレーキが弱くなった?」と錯覚してしまうような。

この錯覚してしまうような違和感を解消した方が、終始リニアなブレーキのフィーリングとしては成立するんじゃないか?という気がしますね。

ここはかなり細かいところなので人によっては全く気にならないと思いますから参考程度にしておいてください。

ブレーキについてはジャーナリストの池田さんの記事が非常に参考になりました。

実際は回生ブレーキではなく、制御が従来の躾から変更されたようです。

ITmedia ビジネスオンライン

マツダの電動化の嚆矢(こうし)となるMX-30をどう見るか? このクルマのキャラクターをつかもうと思うのであれば、変化球…

この辺りの質感も素晴らしいですぞ。ホワイト合皮のステッチは実は微妙にグレーなんだそうです。こうすることでステッチの存在を引き立てるのだとか。

異素材の組み合わせが質感演出として効果的ですね。マツダさんはこの辺りが本当に巧い。

 

坂道での力強さ

 

試乗途中で割と勾配の強い坂を長めに上るシーンがあります。

初期加速のトルク感に好印象を抱いた段階で楽しみだったんですよねw

ここは期待通りでした!

普通の2ℓだと3000回転位まで回って少し唸る感じになるはずなんですが、モーターのアシストで2000回転位で抑えられて軽快な感じで登ってくれます。

まるで低速でターボが効いたようなフィーリングで凄く良いなと思いました。

前車のスバル・レヴォーグが急勾配の坂も低い回転数キープして事もなげに登って行ったのを思い出しちゃいました。

 

後席のセクションに移ります。乗り降りやフリースタイルドアに関しては別記事でアップしてます。

座面長は少し短めかな?

 

フロントノーズが他のモデルより水平気味になっている恩恵なのかフロントノーズや車両感覚が掴みやすい印象でした。

空間把握が苦手な女性が多い事への配慮も感じる部分ですね。

バック時もサイドミラーに飛び出したライトの先端が映りこむのと、リアのオーバーハングが短いのでここも車両感覚が掴みやすかったです。

色々な部分でストレスが無いように感じます。

 

CX-30には設定のあった後席用のエアコン吹き出し口は無し、これはちょっとさびしい。

後席用のドリンクホルダー付アームレストは有り。ほんとソファみたいですよね。

 

コーナリング

 

あとコーナリングですね。

やはりGVC+(Gベクタリングコントロール+)の姿勢制御によりコーナーでの安定した車両姿勢がキープされてます。

ステアリングを切っていくと通常であればクルマが斜めにも傾いて曲がっていく感じがありますが、それが少ないんですよね。

何て言うのかコーナリングしてるけど、水平に頭が保たれてる感じなんです。

 

膝前空間は拳1つ分位。あまり広くはないですが、そんな狭いという感じもしなかったです。

シート下に足もしっかり入るのでリラックスした体勢も可能。

 

営業さんからお聞きした話ですと、GVC+搭載車と他メーカーモデルとの急ブレーキ比較をした時にノーズダイブの感じがより抑えられているそうです。

エンジンブレーキの制御が相当巧く設定されているんでしょうね。

私の3008も交差点に進入する時にエンブレのタイミングと上手く合うと気持ち良く曲がり切れるんですが、それをコンピュータが制御してくれるという認識です。

しかもこのGVCは導入するのにローコスト(確か1~2万円位)で済んでいるというから驚きです。

 

分かりますか?

後席用のドアアームレストもちゃんとありますよw

 

加速フィール

 

途中で前が空いたので強めに加速してみました。

アクセルを踏み込むと剛性感もしっかりあってコントロールのし易い感じですね。

踏み込んですぐのグイッと出る感じはありますが、絶対的な速さは2ℓNAの範疇を出ません。

でもその時の回転数が上昇する感じは抑えれて煩く感じないのは坂道同様に良い部分。

6速なので1~2速辺りは引っ張る感じも強いですが、ATって感じで私は好きです。

またオルガン式アクセルペダルはペコペコする踏み代が無く、マツダ車全般で良い部分だと思います。

吊り下げ、オルガン、という違いよりこういうペダル操作の躾が巧いのもマツダ車の特徴ではないでしょうか。

妙に細かいところで、気を使わなくてはいけない部分が少ないので疲労低減に繋がると感じます。

 

こんなとこにもコルクが、インテリアパッケージセレクトすると付いてきます。

BOSEオプションセレクトするとBOSEのオーナメント付きます。MAZDA3みたいなアルミパンチングプレートの質感はもう出てこないのか。

 

ロードノイズ

 

ロードノイズもちょうど良いインフォメーションとして調律されていました。

荒れた路面でも盛大にならない程度。

先日試乗した2008よりは少し大きい感じではありますが、気にならないレベルでキープされていますねえ。

この違いは18インチなのが原因としては大きそうかな。

もう少し小さいタイヤ履けるとよりこのクルマの世界観とマッチングが良さげな気もしますが、どうでしょうね。

 

トータル12スピーカーで良い音が聞けそうですね。

そう言えばメーターのデザインが微妙に変わってました。撮り損ねましたがオープニングのアニメーションもMX-30専用です。

 

乗り心地も何の不満も無くて、18インチ履いてますが硬さは殆ど感じられないですし、路面のインフォメーションもクリアに伝えて来てくれます。

車両の剛性が高い感じがCX-30よりも強い様な印象でした。

ここはすぐに乗り比べてみないと、正確な事は分からないので参考までに。

 

試乗の感想としてはこんな感じでした!

では最後にラゲッジチェック。

 

マツダMX-30ラゲッジルームの使い勝手

 

 

MX-30はパワーバックドアの設定がありません。

CX-30は設定がありましたが、やはりファミリーを意識したクルマでは無い、と言う事でしょうか。

 

 

ラゲッジの容量は通常で400ℓ。

CX-30で420ℓ、プジョーの2008で約430ℓなので充分な容量が確保されています。

後席のシートは6:4分割ですね。

CX-5みたいに4:2:4分割なら申し分ないところ。

 

 

後席を倒すと少し段差が出来てフラットにはなりませんでした。

 

 

後席側から見るとこんな感じ。

5㎝位の段になってるかな。

 

 

BOSEサウンドが搭載されていますから、ラゲッジアンダーはウーファーが載ってます。

 

 

マツダ車の地味に好きなとこw

シートベルトを通すパーツが付いてるので、倒した状態からシート起こしてもベルトがシートと車体の間に挟まれません♪

 

 

これは良いです。

輸入車は特にこれ付いて無いので、戻す時片手埋まってると必ず巻き込んでしまいます。

 

ラゲッジルームのレビュー以上です。

 

最後に

 

 

走りの世界観とメーカーが掲げてる「解放」というテーマとのリンク感は素晴らしいと思います。

CX-30の時も感じたことですが、最近のマツダ車は気持ち良さや人馬一体に拘っているので「FUN」なフィーリングは薄いですね。

ここはメーカーの目指すところなので仕方無いんですが、初代CX-5のXDを初めて乗った時の肩をシートに押し付けられたり、先代アクセラの1.5ℓモデルの駐車場から出る時にステアリング切っただけでニヤケてくるような感じが懐かしくなります。

 

 

そういう部分はロードスターに任せてあるのかもしれませんが。

ステアリングの応答性はもう少しクイックにしてみたり、アクセルワークへのエンジンの反応をもう少し速くしてくれると、あの感じが蘇りそう?とか思ってて。

それを望んでる一定数の方もいらっしゃるんでなかろうか?とも考えます。

 

 

「FUN」な感じはサプライズと言うか、期待以上の反応とかそういう部分だと思うので、ちょっと違うのかなと思いつつ試乗する度にいつもこういう考えが頭に浮かんでしまいますね。

次世代のラージモデルでマツダさんがどういうクルマをどういう味付けで出してくれるのか楽しみでしょうがない筆者です。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

次回もチェックして貰えると嬉しいです。

 

MX-30の公式HPです。

 

新しい観音開き式扉「フリースタイルドア」を導入した、ハイブリッドクロスオーバーSUV「MX-30」の車種情報。おすすめ…

 

マツダ MX-30 スペック一覧

( )は4WDの数値

車両本体価格¥ 2,420,000(2,656,500)

駆動方式2WD/FF(4WD)
トランスミッション6速AT
ボディーサイズ全長4,395㎜×全幅1,795㎜×全高1,550㎜
車体重量1,460(1520)kg
ホイールベース2,655㎜
WLTCモード燃費15.6(15.1)km/L
最低地上高180㎜
サスペンション 前/後ストラト / トーションビーム
総排気量1,997cc
燃料タンク容量51(48)ℓ レギュラー
エンジン最高出力156PS 6,000rpm
エンジン最大トルク199N・m 4,000rpm
モーター最高出力6.9PS 1800rpm
モーター最大トルク49N・m 100rpm
最小回転半径5.3

 

マツダ MX-30 先進・安全装備一覧

●標準装備 △オプション設定 ×設定無

機能名称 / モデルMX-30
電子パーキングブレーキ
ブレーキオートホールド
ALH
アダプティブLEDヘッドライト
AHB
オートハイビーム
パノラマビューモニター
ブラインドスポットモニター
ヘッドアップディスプレイ
先行車発進お知らせ
渋滞追従機能付 ACC
衝突被害軽減ブレーキ
交通標識認識表示機能
前方誤発進抑制機能
後方誤発進抑制機能
路外逸脱機能
60㌔~
車線中央維持
0㌔~高速域まで

 

 

 

 

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