【マツダ CX-8 試乗 レビュー】 Part2 動的質感編 ダウンサイズシャシーの恩恵か?静粛性とボディー剛性のレベルが高い!

マツダ CX-8 動的質感レビュー!

 

今回は マツダ CX-8 動的質感のレビューをしていきたいと思います!

前回はエクステリアのレビューをしました。

CX-5との差別化は課題ですが、結局はかっこいいと思わされる車ですよね。

 

別ウィンドウで開きます。

よろしければ合わせてご覧ください。

 

今回の試乗車は最上級グレードのXD L PackageのAWDモデル 6人乗り仕様

ボディーカラーはジェットブラックマイカ 内装カラーはナパレザーを使用したディープレッドです。

 

 

 

では次に マツダ CX-8 のスペックを確認します

 

マツダ CX-8 試乗車 スペック表

 

CX-5と比較すると最大200㎏近く車重がアップしてしまうこともあり、CX-8の発売に合わせて改良されたものと思われます。

今回の試乗でこの辺りも要確認ですね。

 

では、試乗レビューをしていきましょう。

 

マツダ CX-8 動的質感 レビュー

 

試乗レビュー

 

では動的質感に関するCX-8の工夫など、営業の方に教えていただいたことを踏まえながら試乗のレビューをしていきます。

乗り込む前に静粛性に関するCX-8の工夫を教えていただきました。

それはドアのシールの構造です。

 

 

CX-8のドア側に番号が振ってあります。下の画像はボディー側ですがこの番号が対応する箇所でそれぞれシールされます。

 

 

この3構造で走行中のロードノイズ、風切音を低減しているということです。

欧州車では取り入れられている構造のようです。

最近試乗したフォルクスワーゲンのパサートヴァリアントもフロントドアは同じシール構造数でした。リアドア部は車種で形も結構変わってくるので一概に同じ感じとはいかなそうです。

 

ちなみに私のレヴォーグでは 2 と 3 のシールのみでした。

 

この 1 の構造がプラスされることで静粛性に効いているということ、の様です。

バスンという音とともにフロントドアを閉めてシートに乗り込みます。

車内はとても静か。

 

 

SUVらしい大柄なシートです。SUVなので着座感はアップライドですね。

マツダのシートは体を面で受け止めてくれる良いシートと感じています。

その感覚を営業さんに伝えたところ、「その通りです」 と返答がありましたので間違いではないのでしょうww

シートバックのサイドサポートはそれほど強くはないですが、座り心地は良いです。

座面のサイドサポートもふにゃふにゃしていなくコシがあって臀部も固定されやすい形状になっています。

ここで若干気になるのは座面の一番おしりが乗る辺りの沈み込みですね。

私のように教科書のような座り方する人は気になっている方もいるのではないでしょうか?

 

 

沈み込みが大きいとシート座面が薄く感じることと、走行中の振動、入力がダイレクトに体に伝わるので疲労や腰痛につながる恐れがあると思います。

シートの表皮の裏にはウレタン(CX-8は高減衰ウレタンと呼ばれる良いウレタン採用)がありさらにその中にはシートフレームと呼ばれるシートの金属骨格がありますが、

座面の場合はウレタンの下に何本かのスプリングとプラスチックのプレートで臀部を支える基本構造になっています。(もちろんメーカーにより多少違いはあると思います)

このバネの径を太くすると沈み込みの改善がされるので、メーカーはこの辺りの煮詰めをしてくれるとさらに良いシートになるのではないかと思っています。

 

 

オルガン式のアクセルペダルや、ドライバーにとって最適なシートポジションに考慮されたレイアウトによってとても自然な着座姿勢を取ることが出来ます。

これによりもたらされる恩恵はやはり疲れにくいということだと思いますので、長距離運転時に最大のメリットがあると思います。

 

 

エンジンスタートスイッチを押して2.2ℓディーゼルエンジンが始動します。

まず感じるのはアイドリングの静かさ、耳を傾ければディーゼルらしい音が聞こえてきますが音楽等を聞いていればほぼ聞こえないレベルだと思います。

最近マイナーチェンジしたCX-3も試乗しましたが1.8ℓディーゼルのアイドリングの音とは比較にならないくらい静かだと感じました。

素晴らしい静粛性です。

 

 

CX-8には電子パーキングブレーキと、ブレーキオートホールドが装備されていますので。

そちらを解除とONしてアクセルを軽く踏みながら、発進します。

出口が少し離れていたので低速で駐車場内を走行しましたが、ものすごく静かです!ディーゼルエンジンの音が聞こえない!

びっくりしながら、私の耳が悪くなったかな?なんて思いながら駐車場を出るためにステアリングを左に切っていきます。

SUVらしいおおらかめな挙動の追従ではありますが、このサイズにしてはとても良い反応だと思います。

そしてまだディーゼルの音がしないww。

幹線道路に出て、すぐの信号につかまり青信号になって加速を試した時にやっと遠くからガラガラと音が聞こえました。

これはすごい・・・

 

 

マツダのディーゼルエンジンへの取り組みの濃さを感じます。

発進加速ですが、さすがに約1,900㎏の車重がありますので軽々とはいきませんが必要十分な加速感が得られます。

最大トルク450N・mを2,000回転で発生させますので1,500回転からこの巨体をグイグイ引っ張っていきます!

なかなか良いですよ。

約50キロくらいで流していく間ではエンジン音はもちろんですが、ロードノイズもほとんど気になりません。

最低地上高が200㎜ありますのでそれも功を奏していると思いますが、これは感嘆するレベルです。

 

 

タイヤはTOYOタイヤのPROXESです。このタイヤは三菱のエクリプスクロスでも採用されていましたので、SUVと相性がよいのでしょうね。

エクリプスクロスも良い車でしたし、静粛性も高かったです。

 

そして乗り心地がすごく良いです。

長ーい全長4,900㎜ですが、ここはCX-9のシャシーをダウンサイズで使っている恩恵でしょうか。

ボディーの塊感がしっかりとあり、少し強めの入力があってもよれてしまうような感じが全くないですね。

分厚い板の上に乗っているような感覚です。

さらにサスペンションが良く動いているので、揺すられ感も発生しません。良く出来てます、素晴らしいと思います。

 

 

発進加速は問題なく、街乗りですと加速の伸びも良いと感じるレベルです。

この伸びの部分は高速でどうなるか試してみたいですね。

マツダの車は高速で真価を問われる車が多い気がしますので、街乗り試乗で判断されるのももったいない場面もあるなと思いました。

 

このマツダの6速ATはやはりこの2.2ℓディーゼルエンジンと相性抜群ですね。

最近多段ATの車にちょこちょこ試乗していますが、それと比べてもネガに感じません。

 

 

次にコーナリングですが、何度かそこそこスピード付いた状態で交差点を曲がりましたし、すこしスラローム的な道を走ることも出来ましたが姿勢変化がほんとに少ないですね。

これはマツダ謹製のGベクタリングコントロールが効いているのだと思います。

先日試乗したマツダ アテンザよりもその恩恵を感じることが出来たので、車高が高い車ほど恩恵は大きいものと思います。

車高の高いSUVですからロールを全く感じないわけではありませんが、キャラクターのイメージにあった、おおらかで懐の深い乗り心地を高い次元で提供してくれますね。

 

 

 

ステアリングの切れに対する車の挙動も悪くありませんので、運転の楽しさもある程度は確保されています。

しかしそこはSUVの範囲でということになります。

この車も他のモデル同様良い車に仕上がっているなと感じながら、試乗を終了しました。

 

以上で マツダ CX-8 動的質感レビュー でした。

 

 

マツダ CX-8 動的質感 レビューまとめ

 

 

マツダ CX-8の動的質感のレビューをご覧いただきましたが、いかがでしたか?

 

ディーゼルエンジンの課題である静粛性に関して、マツダが積み重ねてきたエンジンでの改良や、今回紹介したボディーでの工夫などの結晶でこの車の高い静粛性が実現されていると思うとメーカーとエンジニアの方のあくなき探求に頭が下がります。

多人数乗車を可能にした大柄のSUVですので購入される方も家族や友人を乗せると思います。

きっと静粛性は気にされると思いますが、このCX-8なら全く問題ないと思います。

加速も鈍重ではなく若干の重さを感じさせる程度で、少しアクセルを踏めばグイグイ引っ張ってくれます。

コーナリングの時の姿勢変化も少なくSUVにありがちな外に放り出されそうな感覚は皆無ですね。

しかし、絶対的な 運転の楽しさ とは少し遠いかなというのが正直な感想です。

 

 

運転の楽しさや加速の良さを感じたい方は用途に合わせてCX-5をどうぞ、ということかと思います。

 

惜しいのはパワートレインで CX-9 で採用されている2.5ℓガソリンターボが選択できると嬉しいですね。

街乗り中心ですとディーゼルのメリットが生かせないのでこのCX-8は 顧客を選ぶ車なのかな という印象です。

しかしガソリンターボモデルが追加されると選択肢が広がるのでユーザーはもっと付いてくるような気がします。

 

では最後にCX-8の魅力に感じる点と、残念な点を箇条書きします。

 

マツダ CX-8 魅力ポイント

・多人数乗車SUVとして、ミニバンからの乗換えでも不満が出にくい静粛性の高さと乗り心地のよさ。

・SUVなのでアクティブなユーザーのライフスタイルへの対応力が高い。視界も良好なので多人数でも楽しく移動できるイメージが湧く。

マツダ CX-8 残念ポイント

・運転の楽しさを高いレベルで求めると、期待はずれになる。

・パワートレインが2.2ℓディーゼルのみなのでユーザーが絞られる。

 

 

以上で、マツダ CX-8 動的質感のレビューを終わります。

 

最後まで呼んで頂きましてありがとうございました。

次回も読んでもらえると嬉しいです。

 

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