プジョー308SW1.6ディーゼル試乗レビュー!
2019.1.7更新
2018マイナーチェンジモデル
フランスの自動車メーカー、プジョーの308SWを試乗してきました!
1.6ディーゼルエンジンの走りにとても感動し、マイナーチェンジ後の1.5ℓ+8ATへの進化にかなり期待ができる試乗になりました!
308の1.6ディーゼルめちゃめちゃ好感触😆
剛性感、直進性、濃い乗り味に加速感と申し分無し。
1.5ディーゼルはさらに良いとのこと、ちょい乗りでも不具合起きにくいのもかなり魅力的。
あと顔が良いwww pic.twitter.com/lo46wPpAXW
— UU (@WCLBlogAuthor) 2018年12月8日
走りはすごく良かったんですが、それ以外でうーーんという部分があります。
その、うーーんもレビューしますねw
色々試乗していますが、FUN TO DRIVE!としては相当にレベルの高いこのモデル、走りの楽しいクルマを検討されている方にはお奨めしたいです!
308はハッチバックタイプの308と今回試乗した308SWというワゴンボディーのタイプがあります。
それぞれ1.2ℓガソリンターボ、今回試乗した1.6ℓディーゼルターボ、2.0ℓディーゼルターボで構成されていました。
プジョーはこのディーゼルエンジンを「BlueHDi」と呼んでいます。
今回の試乗車308SWの1.6ディーゼルターボAllure(アリュール)の価格は¥3,240,000。
プジョーは輸入車メーカーの中でも値段設定が良心的ですよね。
308の1番価格の低いグレード、1.2ℓガソリンターボのAllureで¥2,790,000となっています。
以前プジョーのSUV3008を試乗した時に、308の1.2ℓガソリンターボ(PURETECH)モデルにも試乗させて頂きましたが、その秀逸な乗り味に感服しました。
しかし、1.6のディーゼルはそれを凌ぐ出来栄えでした!
この1.6ℓのディーゼルが改良され、1.5ℓにダウンサイジング、さらに8速ATを採用して12月17日に発売されましたのでその内容も紹介していきます。
改良後のプジョー308・308SWのグレード構成を紹介します。
プジョー308・308SW マイナーチェンジ後のグレード構成・価格 一覧
今回の改良ですべてのエンジンに8速EATが搭載です。
※2.0ディーゼルはすでに8速EATは採用済み
1.2ℓガソリンターボモデル+8速EAT
グレード名 | 車両本体価格(税込) |
308 Allure | ¥2,839,000 |
308 GT Line | ¥3,089,000 |
308SW Allure | ¥3,087,000 |
今回の目玉!
1.5ℓディーゼルターボモデル+8速EAT
グレード名 | 車両本体価格(税込) |
308 Allure BlueHDi | ¥3,049,000 |
308 GT Line BlueHDi | ¥3,299,000 |
308SW Allure BlueHDi | ¥3,297,000 |
308SW GT Line BlueHDi | ¥3,547,000 |
2.0ℓディーゼルターボモデル+8速EAT(据え置き)
グレード名 | 車両本体価格(税込) |
308 GT BlueHDi | ¥3,590,000 |
308SW GT BlueHDi | ¥3,830,000 |
内容を説明していきます。
1.5ℓディーゼルターボが来た!
今回の目玉として1.5ℓディーゼルエンジン+8速EATの設定があります!
1.6ディーゼルから排気量は落ちていますが、パワーは全域でUPしているという、魅力的な改良です。
税金も1.5ℓなので安く済むのも嬉しいですよね♪
GT Lineは新エンジン(1.5ℓディーゼル)導入の特別仕様として設定されています。
公式にアナウンスはしないようですが、ハッチバックの308 GT Lineで約250台、ワゴンの308SW GT Lineで約200台生産予定とのことです。
<特別仕様の内容(Allureに対するアップ装備)>
・17インチアロイホイール+225/45R17タイヤ+パンク修理キット
・アクティブブラインドスポットモニターシステム(後側方車両検知システム)
・パークアシスト
・GT Lineエクステリア(現行のGT Lineエクステリアと同じ)
内装のステッチなど細かい違いもあるようですが、この装備差で約25万円プラスになります。
アクティブブラインドスポットモニターシステム(後側方車両検知システム)ですが、廉価グレードのAllureにはオプションでも設定することは出来ないので注意が必要です。
アクティブクルーズコントロールが全車で採用されていますが、30~180㌔で作動する、全車速対応ではありません!
ある程度の安全装備は付いてきますが、他社の内容から見ると若干ですが寂しい感じもあります。
細かい内容はHPでご確認お願いします。
新エンジン1.5ディーゼルのスペック
今回の1.5ℓディーゼルターボエンジンの改良点を紹介しますね。
あまりスペック系を深堀はしない(理解に時間がかかるww)のですが、1.6のディーゼルと6ATの組み合わせが良く期待が膨らんだので紹介します。
新1.5ディーゼルエンジン | 従来1.6ディーゼルエンジン | ||
トランスミッション | 8速AT | 6速AT | |
総排気量(CC) | 1,498 | 1,560 | |
エンジン最高出力(kW[PS]/rpm) | (96 [130] / 3,750) | (88 [120] / 3,500) | |
エンジン最大トルク(N・m / rpm) | (300 / 1,750) | (300 / 1,750) |
ここがすごい! プジョー 1.5ℓディーゼルエンジンの紹介と改良内容
1.6ディーゼルエンジンの後継で、今後のPSAグループ(プジョー、シトロエン、DS、オペル、ボクスホールブランドでなる)のディーゼルエンジンの中心となるパワートレインです。
・約80%の新パーツを採用
・小排気量でコンパクト(1.6エンジン比 奥行-24㎜、幅-20㎜)
・出力アップ 130ps(+10ps)
・新シリンダーヘッド16バルブDOHC化により、低回転からの出力が高い。
・ディーゼルエンジンは高回転向けではないですが、この新エンジンは高回転域でのパワー、トルクの落ちが少ない。
・※新排気浄化システム「SCRF」。2020年から適用されるNOx(窒素酸化物)規制EURO6.2も早々とクリア。
※SCRの基本コンポーネントである参加触媒(Oxidation Catalyst)、選択還元触媒(SCR)、微粒子フィルター(DPF)を一つのハウジングに格納し、排ガスが高温状態で処理効率の高いエンジンの直燐に垂直にセット。このシステムの総称をSCRFと呼んでいます。
その構造は、エンジン側から酸化触媒⇒ミキシングボックス⇒SCR⇒SCR+DPFとなります。
特徴はミキシングボックスとSCR+DPFです。ミキシングボックスは、PSA特許で排気ガスがこのゾーンを通る時に、そこにあるプロペラによってAdBlue(尿素)と均一化されSCRプロセスをより効率的に行うことが出来きます。
2つのNOxセンサー(Bosch製)がSCRFの入り口と出口にセットされています。ミキシングボックス、SCR、DPFと一体化したもう一つのSCRを経過し、NOxを約90%除去します。
より高いNOx、微粒子浄化能力があるため、DV6(1.6ディーゼルエンジン)に装備されていた添加剤ユニットを廃止し、構造&コストの改善を実現しています。
新1.5ディーゼルエンジンと、1.6ディーゼルエンジンを比較
トルクNm
エンジン回転数 | 新型1.5ディーゼル(DV5) | 1.6ディーゼル(DV6) |
1750回転 | 300Nm | 300Nm |
3500回転 | 260Nm | 240Nm |
4500回転 | 190Nm | 165Nm |
出力PS(馬力)
エンジン回転数 | 新型1.5ディーゼル(DV5) | 1.6ディーゼル(DV6) |
2000回転 | 85.7PS | 74.8PS |
3750回転 | 130.5PS | 119.6PS |
4500回転 | 118.3PS | 102PS |
燃費JC08km/l
モデル | 新型1.5ディーゼル(DV5) | 1.6ディーゼル(DV6) |
308Allure | 24.3 | 21.0 |
308GT Line | 22.4 | 21.0 |
排気量が落ちているにも関わらず、MAXトルクは同じ、広い範囲で1.6ディーゼルを上回っていますね!
燃費もかなり良くなっていますし、かなり力の入ったマイナーチェンジであることが覗えます。
この改良の力の入れようであれば、プジョーに関してはディーゼルエンジンの販売はしばらく継続されそうです!
欧州ではディーゼルエンジンへの風当たりが強くなり、今後縮小傾向にある流れの中で経済的で燃費が良いディーゼルエンジンを新開発したPSAの志はとても好感が持てます。
このディーゼルエンジンも一度所有してみたいパワーユニットだなぁ。
国産メーカーでこのエンジンOEMで搭載するメーカー出てきませんかねー。
新型1.5ℓディーゼル搭載、308の見積もりを貰ってきた!
今回も見積もりを頂いてきましたので、公開します!
グレードは1.5ディーゼルの廉価グレードAllureです。
車両本体価格は¥3,049,000。
メンテナンスプログラムという項目が値引き額です。
マイナーチェンジ直前に頂いた見積もりとしてはなかなかの値引きですよね?
現在プジョーの新車販売台数は好調で、今年度?だったと思いますが、初の1万台を超えそうなのだそうです。
新型ですから通常あまり値引きは無いのが普通ですが、それよりも台数を捌きたいようでこのような値引き額をいきなり提示して頂きました。
もちろんこの値引き額は販社毎で違いますでしょうから、参考までにお願いします。
付けたオプションですが、
メーカーオプションはボディーカラーによる追加金額のみです。
ディーラーオプション
・専用ナビ(カロッツェリア)・・・¥272,700 (結構高い)
・ETC・・・¥24,300
・ボディーコート・・・¥62,400
・マルチメディアシステム・・・¥115,560
マルチメディアシステムですが、308にはCD再生機能はありますが、DVDの再生機能が付いていません。
なのでこのマルチメディアシステムを付けることでDVD再生に対応できます。
私が購入する場合、長距離移動時の子供の暇つぶしには必需品なので選択しています。
プジョー308SW 1.6ディーゼル Allure スペック
今回の試乗車のスペックです。
※308、308SWともに全モデルFFです。
プジョー308SWの1.6ディーゼルは120PSとそこまでハイパワーではないですが、1750回転から300Nmのディーゼルらしいトルクフルな走りを提供してくれます。
車体の重量も1,400㎏とそこまでヘビーではないので軽く前に出ていくのも印象的なプロダクトです。
プジョー308SW 1.6ディーゼルターボ 動的質感レビュー!
今回も動的質感をお送りしつつ内装レビューを画像コメントにてしていきますのでお付き合いお願いします!
ドライビングポジション
308用に開発されたプラットフォームEMP2(エフィシエント・モジュラー・プラットフォーム)はフォルクスワーゲンのゴルフを意識して開発されただけのことはあり、ドアを閉めるときの剛性感など似ている部分があります。
プジョー308SW、Allureのシートはマニュアル調整。
背もたれ、座面のサイドサポートがしっかりしていて、ランバーサポートはないですが腰に隙間が出来ないのでとても良好な着座感ですね。
このシートは良いですね!
ステアリングは小径タイプで握りの太さも良いです。
アクセルペダルは吊り下げ式で、左ハンドルから右ハンドルにする際の最適化は問題ないですね。
動的質感
シフトレバー手前のエンジンスタートボタンを2回連続で押して、1.6ℓディーゼルエンジンを始動します。
アイドリングはディーゼルですので音はしますが、カラカラ音と言うよりは力強いエンジン音という感じですね。
個人的には心地よくすら感じるほどに音の調整がしてあると感じます。
外に出ると結構カラカラ音するので遮音性が良いことがわかります!
電子パーキングブレーキを解除してゆっくりとアクセルを開けていきますが、割と軽く動き出します。
ディーゼルエンジンはどうしてもガソリンエンジンよりフロントヘビーになるので重さは感じるものですが、この1.6ディーゼルの308SWは軽い滑り出しですね。
ディーラー駐車場を出るためにステアリングを切っていきますが、かなりダイレクトに車体が向きを変えていきます。
ステアリングの重さも程よい重厚感があって個人的にはとても好きな感覚です。
1時間ほど好きなところを走ってきてください、というありがたい試乗スタイルでしたので、色々なシーンを試せる道を選択します。
すぐ信号につかまり、アイドリングストップします。信号が青になりブレーキから足を離すと大きめの入力と音でエンジンが再スタート。
ここはマツダのディーゼルのアイドリングストップの優秀さがわかります。
幹線道路に出て加速を試します。
グァァァンという力強い音とともに、かなり力強く重厚感をともなって加速していきます!
6速ATですが、1.6ディーゼルとの躾も良くできていますね。
MAXトルクが300Nmあるので踏み込むとグッと背中をシートに押し付けられるような感覚を味わえます。
2.0ディーゼルターボのGTもありますが、加速に関しては1.6で十分じゃないかな?と思いました。
すばらしいのが直進安定性です。
ステアリングのすわりが良いので、少し手を添えるだけでずっと真っ直ぐ走ってくれそうに感じます。
走行中のロードインフォメーションはステアリングからゴリゴリ感とともにしっかりと伝わってきます。
308SWはロードホールディング性能も高いですね。
駆動方式はFFでリアサスはトーションビームですが、路面との接地感はとても高く、優れた機動性能を感じます。
トーションっぽい若干の揺すられ感を感じる場面はあるんですが、気になるものではないです。
リアのサスペンションがトーションビームですと、クルマに少し詳しい方ならがっかりしがちではないでしょうか?
実際私もそうなのですが、良く出来たトーションビームはサスペンション形式を意識させませんね。
この308はその良い例だと思います。
走り好きの方ほど是非一度乗ってみて欲しいですね。
路面の状況があまり良くない道を走ります。
乗り心地はコトコトとタイヤの動きを感じる少し硬めの設定ではありますが、悪くないです。
試乗した日は雪が降っていて、道にシャーベット状の雪が残っていました。
このシャーベットはクルマが良く滑るのですが、308SWは全く滑るそぶりをみせません。
ほんと良く出来ています。
ブレーキング性能も欧州車らしく踏み始めからしっかりと効いてくるので安心感高いですね。
個人的にもかなり好みのブレーキングでした。
同社SUVの3008がFFのみの設定で、走行モードで4WDの代替えとしたことも納得できますね。
何回も言いますが直進安定性の高さはレベル高いです!
途中でホンダディーラー寄り道してインサイト見たりして1時間ほどの試乗も終わりです。
308SWの走行性能が印象に残る試乗となりました。
これはマイナーチェンジ後の1.5ディーゼル+8ATもかなり期待できます!
プジョー 308SW 動的質感まとめ
プジョー308SWの1.6ディーゼルモデルの308SW Allureのレビューをご覧頂きましたがいかがでしたでしょうか。
2018年12月17日からマイナーチェンジされ1.6から1.5ℓさらに6速ATから8速ATへと進化しています。
走りに関してはかなり高評価できますが、いかんせんユーティリティーに課題点と、質感的にもうーーんと言う部分が見られます。
この課題点がクリアされれば購入したいと思えますね。
それくらいに良く出来たプロダクトです。
何か特筆すべきものがあるのはとても良いことですが、他の部分で平均以下であってもバランスの悪さが露呈しユーザーの購買欲を下げてしまいます。
クルマ造りは難しいですね。
やはり個人的には各項目で高次元でバランスの取れたクルマに乗りたいです。
クルマは高い買い物なので、ユーザーもしっかりと知識を付けて後悔のないクルマ選びをして欲しいなと思います。
このブログで少しでもそういった商品知識や価格の参考になれば嬉しいと思います。
以上でプジョー308のレビューを終わります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
次回も読んで貰えると嬉しいです。
プジョー308の公式ページです。
新しいエンブレムが象徴する大胆で躍動的なデザイン。最新のデジタル技術によりアップデートされたi-Cockpit。プラグイ…