GOLF ALLTRACK 内外装・動的質感・見積もりのレポート
2019.6.15更新
ずっと気になってたモデル、ゴルフオールトラック(GOLF ALLTRACK)に試乗させて頂きました。
試乗車はすでに廃盤になっているボディーカラーのピーコックグリーンメタリック。
今回試乗させて頂いて感じたのは、とにかく運転しやすい!
今からレポートするんですが、最初に簡単にまとめますw
ゴルフ オールトラックの良いポイント
■加速や、静粛性などの動的質感が高い。乗り心地もしなやかなSUVという感じでGOOD
■ボディーサイズが国内でも取り回ししやすく、狭い道もストレスが少ない
非常に運転のしやすさが際立つモデルでした。
結構狭い道でも全幅1,800㎜なので快適!
ゴルフ オールトラックの気になるポイント
■モノグレードのみ
■TDI(ディーゼルモデル)等もう少し燃費に考慮された選択肢が欲しい
あまり売れる想定をしていないのか、かなり寂しいモデル展開。
このステーションワゴンをSUV風に仕立てたクロスカントリータイプは、今後人気が出るんじゃないか?と勝手に思ってるので、もう少し選択肢があると嬉しいです。
今日はこの方にも試乗させて頂きました。#フォルクスワーゲン #ゴルフ #ALLTRACK
1.8ℓターボエンジンが凄く滑らかに加速してくれる良いエンジン。
燃費的には1.4ターボだったんでしょうけど、加速時のエンジン音も気持ちの良い音質でした。
このモデルにTDIがあれば、すごく良さそう😃 pic.twitter.com/wqLKWIsmBR— UU (@WCLBlogAuthor) 2019年6月8日
この記事の言いたいことは大まかにこんな感じなので、細かい話が気になる方は是非続きをご覧になってみてください。
今回は内外装、ドライブフィール、見積もりのレポートです。
試乗車紹介
ゴルフオールトラック グレード・価格
グレード | 価格 |
TSI 4MOTION ※受注生産 | 3,699,000 |
TSI 4MOTION Meister(マイスター) | 3,999,000 |
最終モデルのマイスターが追加になったことで今までカタログモデルだったTSI 4MOTIONが受注生産になりました。
見積もりもして頂きましたが、マイスターはお得感が強いですね。
特に今オールトラックを購入するなら、マイスター1本だと思います。
ゴルフオールトラック マイスター(Meister)見積もり紹介
※見積もりはお任せで作成して頂きました。
値引き-117,340込で、 ¥4,390,000
マイスターは標準でナビゲーションシステムのDiscoverPROやETC2.0等も装備されているので後付する物がないのが有り難いです。
ちなみにTSI(受注生産)での見積もりがこちらです。
値引き-125,840込で、¥4,550,000
マイスターと同等の装備にされたものですが、マイスターのお得感が理解できるというか「マイスター買ってくださいね(^^♪」って感じですw
新型に拘りなければ最終のお得感強いこのモデルを待つのも一つの選択肢でしょうか。
装備見るとすごく充実してます。魅力的。
ちょっと紹介しきれないので、詳しくはこちらの公式HPをどうぞ。
ゴルフオールトラックのスペック
エンジンスペックの280N・mを1,350回転から発生させるのはスゴイですね。
実際出だしの加速がものすごく良かったのでストレスフリーでした。
街乗りなら欲しい時に欲しいだけの加速が得られる印象です。
しかもシビアなアクセルワークになる感じでも全くありません。
ディーゼルの設定がないのが惜しい
このクルマでどうしても気になっちゃうのはJC08モード燃費で13.5km/ℓです。しかもハイオクガソリン(これはしょうがない)。
オールトラックがあまり国内で普及しないのはこの設定のみという点が大きく影響していると思います。
他のモデルとの棲み分けという視点もありそうですけど、ティグアンとは見た目も全然違うのでエクステリアだけでも個性は出せてると感じます。
是非次期モデルが国内でも出るのであれば、TDI(ディーゼルターボエンジン)の設定をお願いしたいです。
キレイなグリーンのボディーカラーでした。
ゴルフヴァリアントから最低地上高は25㎜アップ
ベース車両となるゴルフヴァリアントから最低地上高は25㎜アップされています。
数値的には小さく感じますが、結構効いてくると思います。
新潟は冬になるとたくさん雪が降る時もあるのでそういったシーンでも恩恵がありそうです。
ワゴンで車高高いのはちょっとなって感じですけど「クロスカントリーならカッコよく車高が上がる」というおいしさがありますよねw
続いてエクステリアです。
ゴルフオールトラック エクステリア
フロント
基本的にはゴルフなので、オーソドックスでちょっとかわいさも感じるフロントフェイス。
嫌味というかエグミみたいな要素は一切なくて、誰からも愛されそうなデザインはさすがだな、と思います。
田舎の田んぼ道・山・街中、色んなシーンに良い感じでマッチングしてきそうです。
こういうデザインは難しいのではないでしょうか。
フロントでのオールトラック専用装備としては、
■アンダーガード付フロントバンパー
■ハニカムフロントグリル
■ヘッドライトウォッシャー です。
グリルに設定された「ALLTRACK」のプレートがキラッと特別感を演出。
フルタイム4駆でSUV風になっているので、力強さと実用性のレベルがアップするアイテムが追加になっています。
マイスターのヘッドライトはアダプティブLEDヘッドライト(ダイナミックライトアシスト時速60㌔以上で作動)になっており、※●ダイナミックコーナリングライト●スタティックコーナリングライトの機能も持っている先進的なヘッドライト。
デイタイムライトの機能は記載が無いので付いていないようですね。
※●ダイナミックコーナリングライト・・ステアリング操作に連動し、進行方向を早めに明るく照らしてくれます。
※●スタティックコーナリングライト・・交差点を曲がるときなど低速でステアリングの舵角及びウィンカーと連動して点灯。
サイド
フェンダーモールでアウトドア感アップ、SUVとワゴンのクロスオーバーになっています。
国内ではスバル・アウトバック、輸入車ではボルボV60・クロスカントリーなどが同タイプになりますが、こういうボディータイプ結構少ないですよね。
このゴルフオールトラックは素朴な感じがあって、そこが凄く良いと思います。
ここも「ALLTRACK」
さりげないワンポイントは個人的にかなり好きです。
ピシッと入ったサイドのプレスラインは「フォルクスワーゲンのクルマ」という感じがしっかりアピールされている印象。
サイドでのオールトラック専用装備を紹介すると
■シルバードアミラー
フォルクスワーゲングループのクルマはサイドミラー少し小さく感じます。
全幅で考えるとミラーtoミラーが狭くなって良さそうですけどね。
■サイドシル
シルバー塗装されたアウトドア感強めのパーツで精悍なイメージに仕立てられています。
試乗車のグレードはTSIなので205/55R17のアルミホイールとタイヤです。
特別仕様車のマイスター(Meister)になると225/45R18というサイズに。
ピーコックグリーンメタリックとリアコンビネーションランプの赤色の組み合わせが良いですね。
完全に個人的感覚ですが、何とも言えない独特な雰囲気を感じます。
ノスタルジックでクラシカルな感じというか、何か良い。
リヤ
リヤビューも至ってシンプル。
ウィンドウのガラスエリアも確保されており視界も良好です。
コンビネーションランプはLED。
リヤのオールトラック専用装備としては、
■クロームツインエキゾーストパイプ
ですね。
マフラーの径は普通の感じですが、クルマがスポーティではないのでバランスが良いなと思いました。
こちらも2本出しマフラーが絶妙な主張で、普通とは違う事をさりげなくアピール。
エクステリアは以上です。
動的質感のレポートに移ります。
ゴルフオールトラック ドライブフィール
※ドライブフィールをお送りしながら、インテリアのレビューを画像コメントでしていきます。
フォルクスワーゲンを代表にドイツ車全般言えますが、前席のドアを閉める時の音がスゴイです。
剛性感たっぷりで頑丈な感じが伝わってきます。
内装も基本的にエクステリアと同じくシンプル。トリム上部はソフトパッド。オーナメントパネルはオールトラック専用品。質感は悪くないですね。ドアグリップの付け根にメッキ加飾があるのがかなり効いてます。
オーナメントパネルのアップ。ハニカムパターンのパネルが施されています。
ドライブポジション
運転席(フロントシート)
オールトラックのフロントシートは専用のシート形状です。
マイスターでも標準はこのシートと同様。
サイドサポートが弱めで背もたれがしっかりと主張してくるタイプのシートでした。
私の所有しているホンダ・N-ONEとシートの形状と似ているので個人的には問題ないですが、好みがはっきり分かれる気がします。
スエード風のファブリックになっており滑りにくいシート表皮でした。
これによりサイドサポートが無くても特に問題ないか?と思わせられる感じです。
調整は全てマニュアルになっています。
細かく調整はできるのでポジションの調整は問題無かったですね。
シートの前後スライドはこちらのレバーで行います。
ペダルレイアウト
アクセルペダルは吊り下げ式を採用しています。
最適化はさすがのフォルクスワーゲンで、しっかりとされており問題はありません。
アクセルペダルの右側の出っ張りが気になるんですが、これはクルーズコントロール時の足置きではないか?という話もあります。
■アルミ調ペダルクラスターはオールトラック専用装備。
動的質感
■サイドシルプレートもオールトラック専用品
右の丸いのがエンジンスタートボタンです。シフトレバー周辺の質感もガンメタパネルで質感は良いです。少し色味で工夫は欲しいですね。
エンジンが静か
センターコンソールに設置されたエンジンスタートスイッチを押すとドウンと1.8ターボエンジンがスタート。
その静かな立ち上がりに驚きました。
エンジンが静かなのもありますが、基本的な静粛性もかなり高いようです。
メーターは12.3インチ”Active Info Display”中央に地図表記もされる見やすいデジタルメーターです。
ステアリングは他のフォルクワーゲンのモデルと同等です。フラッグシップの”アルテオン”もこのステアリングなので少しモデルで差別化は欲しい感じもします。パドルシフトの装備あり。
エンジンがまわっている振動は感じるのですが、音はほぼ耳に届いてきません。
これはスゴイなぁと思いながら、ディーラー駐車場を出るために低速で進み始めます。
低速でのステアリング制御はフォルクスワーゲンらしく軽めの感じで、ダイレクト感も薄めですね。
世界中で売れているメーカーなので、誰にでも扱いやすい制御という事だと思います。優等生な感じ。
前席全景、スバル・レヴォーグもこの内装と似ています。他メーカーのお手本となるようなデザイン。
9.2インチのナビ画面DiscoverPROと呼ばれるシステム。360°ビューは無いみたいですが、ジェスチャーコントロール等も付いた最新の技術も搭載。試乗車は少し前のモデルなので、現行はナビの表示ももう少し精細だと思います。
1.8ℓターボの加速が良い
一般道に出て加速していくと、驚くほど気持ちよく加速していきます。
アクセルに対するレスポンスがものすごく良いです。
これは良いかも!
1350回転から最大トルクの280N・mを発生させる1.8ℓターボエンジンと6速DSGとの躾の煮詰めもレベルが高いのだと思いますが、気持ちよさにはそのエンジン音も大きく影響していると思いました。
フレームレスタイプの自動防眩ルームミラーの質感が高いです。さりげなく上質なアイテムがちりばめられており、満足感も高まりそう。
サングラスホルダーも設定されています。ルームランプはLED。
フォルクスワーゲンの主力エンジンは1.4ℓターボエンジンですが、通常のゴルフ等にも搭載されています。
このエンジンは加速時に4気筒エンジンらしい少し雑味のある音質で加速していくのですが、オールトラックの1.8ターボエンジンでは試乗中そのような音質はほとんど聞こえてきませんでした。
加速時にトルルルという感じで滑らかにエンジンが回転していくフィーリングと、トルク感のある加速で気持ち良さだけが伝わってきます!
これは「隠れ名車」じゃないか?と思えるほど、ストレスの無い加速感と気持ちよいフィーリング。
エアコンの操作スイッチの節度も良い感じでカチッと決まります。■ステアリングヒーターも装備されているのは嬉しい。
エアコンパネルの下にはカバー付のトレー。USBのスロットは音楽や映像の出力に対応。
少し気になるポイント①
一般道からバイパスに出て、もう少し強く加速を試してみます。
やはり瞬発力の高い感じで気持ちよく加速していきます。
ここで気になったのが「加速の伸び」大体時速60~70㌔位で一旦頭打ちする印象がありました。
街乗り・郊外ではこれで充分なんですが、高速等での合流時や追越では物足りない場面が出てきそうです。
その感じが少し気になりましたが、加速性能はかなり良いと思います!
シフトレバー後方はシャッター付のドリンクホルダーと電子パーキングブレーキ+ブレーキオートホールドスイッチが設定。アクセサリーソケットもここにあります。
アームレストコンソールは少し寂し目の容量
乗り心地
乗り心地も基本的にすごく良いです。
少し固めの足回りで凹凸はトントンと拾いはするのですが、乗員が揺さぶられるような入力はほとんど感じませんでした。
収束が速い、良くできた足回りでフラット感もあり、SUV系の中でも個人的に好みのサスセッティングです。
フルタイム4駆のクルマらしい路面との接地感もあってスバル・XVと似たような路面の入力処理に感じました。
ダッシュボードも勿論ソフトパッド。シンプルですが、密度感は感じる仕上がり。
グローブBOX内部は起毛処理。このクラスで起毛処理されているのが素晴らしい。Cセグメントワゴンですからね。Dセグメントまで行かない車格でこれはスゴイです。
少し気になるポイント②
こうなると惜しいのがステアリング操作に対する車両の挙動にダイレクト感が薄い点ですね。
もう少し操作に対してリニアに反応してくれたら・・・うーーん惜しい!
惜しいついでに気になったのは、アイドリングストップの制御。
車両が停止する直前にアイドリングストップが始まるのですが、アイドリングストップするとステアリングが固まるのに慣れませんでした。
これはフォルクスワーゲンだけに限らないのかも知れませんが、少し怖いですね。
後席ドアの上部は樹脂だったと思いますが、あとの質感は前席ドア同様でした。カーテシランプも付いていますし、ドアポケットのフェルトも設定されています。
後席の見え掛かり、結構広いです。センタートンネルの張り出しは気になりました。
ブレーキフィール
ブレーキの感じもすごく良かったです。
剛性感たっぷりで踏み始めからしっかりと制動がかかるのですが、ノーズダイブになる感じもありません。
アウディのブレーキタッチもそうですが、かなり好みの制動感でものすごく安心感あります。
後席も充分な室内空間が確保されており大人4人が快適に移動できそうです。センタートンネルの張り出しがあるので真ん中は座りづらそう。
座るとこれくらいの広さです。運転席は身長175センチの私のドラポジです。
全幅狭いのやっぱり良い
途中で道幅の狭い中央に車線の無いコースも試したのですが、運転しやすい!
さすがにLサイズミニバンとのすれ違いは気を一瞬使いますが、あとはストレスフリーですね。
全幅1,800㎜はやっぱり良いw
サイズ感はそれだけで正義なところがありますね。
後席のエアコン吹き出し口も装備されています。これがあると無いとで結構印象変わります。残念なのがアクセサリーソケット等の後席用充電設備が無い点。
立派なサイズの後席用アームレスト。底部に滑り止めもあり、質感的にもOK。個人的には現状必須のアイテムw
ラゲッジ容量は通常で605ℓとかなり優秀。なかなか使いきれない感じもしますね。
ドライブフィールと内装レポートは以上です。
ゴルフオールトラック試乗レポート まとめ
ゴルフオールトラックのフルレビューをしました。
加速の余裕感と、上質感は素晴らしい物がありますね。
このクルマの素晴らしい部分はエンジン・動的質感の滑らかで上質なフィーリングだと思います。
最初のまとめでも言いましたが、加速の伸び的には少し不安な感じもしました。
滑らかなトルクの立ち上がりやエンジンの回転フィーリングの1.8ℓターボですが、その加速の伸び・燃費等の面でバランスが良いのが1.4ℓターボエンジンだったのかもしれませんね。
オールトラックはSUV風に仕上げられたことによる、視線の高さ、静粛性の高さ、1.8ターボエンジンと6速DSGの躾の良さから来る加速感等、国内の様々なシーンにマッチするクルマじゃないかな?と感じました。
フルタイム四駆ですし、初期加速時のトルクの立ち上がりも鋭いのでオフロード走行にも実際強そうなイメージを持ちました。
惜しいのはディーゼルエンジン搭載のTDIグレードがないことです。
同社・ティグアンも良いのですが、少しサイズ的には抵抗がある方もいらっしゃるはず。
そういう方の受け皿になりうるモデルだと思いました。
是非次期オールトラックにはTDIの設定を願いたいです。
以上でフォルクスワーゲン・ゴルフ・オールトラックのレポートを終わります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
オールトラック公式HPです。