フォルクスワーゲンゴルフTDIコンフォートラインマイスター試乗レポート
2019.10.13更新
GOLF7.5
ゴルフに遂に追加されたディーゼルエンジンモデルのTDIに試乗させて頂きました!
試乗グレードはゴルフTDI Comfort line Meister(コンフォートラインマイスター)¥3,539,000。
以前同じエンジンを積んだティグアンTDIに試乗させて頂きましたが、また違った個性のあるクルマになっていました。
今回はゴルフTDIのドライブフィールのレポートです。
見た目は他のフォルクスワーゲンのモデルと差異はほとんどなくマイスターグレード用のアルミホイールと2.0TDIのエンブレム位です。
通常のComfortlineはハロゲンヘッドライトですが、MeisterはLEDヘッドライト(オートハイビーム機能付)となります。
リヤのウィンカーは流れるタイプ。
コンパクトなパッケージングで高いユーティリティーと居住性を備えたモデルなんですが、その辺りもレポートして行こうと思います。
ディーゼル良いです。
音は聞こえますが、高回転までスムーズに回る!
車重軽いのが良いんでしょうね、出足も軽い😄#フォルクスワーゲン#ゴルフ pic.twitter.com/IaIPPY8GJt— UU (@WCLBlogAuthor) October 5, 2019
簡単にゴルフの概要です。
ゴルフ TDI 概要
グレード・価格
TDIの追加でゴルフのラインナップは充実されました。
しかし、10/24に新型ゴルフ8が発表されるのでこのラインナップでいつまで販売されるのか?ですね。
新型のエクステリアや内装のインターフェースの改良内容に感しては別記事でピックアップしてみたいと考えてます。
2019.10月時点でに最新ラインナップです。
TSI Tredline(受注生産)
1.2ℓターボ 7DCT 105PS 175N・m ¥2,589,000
TSI Comfortline(受注生産)
1.2ℓターボ 7DCT 105PS 175N・m ¥2,850,000
TSI Comfortline Meister
1.2ℓターボ 7DCT 105PS 175N・m ¥3,159,000
Highlineから1.4ℓガソリンターボになります。
TSI Highline(受注生産)
1.4ℓターボ 7DCT 140PS 250N・m ¥3,380,000
TSI Highline Meister
1.4ℓターボ 7DCT 140PS 250N・m ¥3,670,000
ここから追加されたTDIのラインナップ。
TDI Comfortline(受注生産)
2.0ℓディーゼルターボ 7DCT 150PS 340N・m ¥3,230,000
☆TDI Comfortline Meister 試乗車グレード
2.0ℓディーゼルターボ 7DCT 150PS 340N・m ¥3,539,000
TDI Highline(受注生産)
2.0ℓディーゼルターボ 7DCT 150PS 340N・m ¥3,620,000
TDI Highline Meister
2.0ℓディーゼルターボ 7DCT 150PS 340N・m ¥3,910,000
この他ハイパフォーマンスGTIやスポーツグレードのR、電動のPHEV、EVのラインナップが存在します。
多くなるので省略です。
1.4ガソリンターボのTSI Highline Meister367万と追加されたディーゼルのTDI Highline Meister391万の価格差が24万円となっています。
他メーカーですと30~40万円アップが多いのでディーゼルの価格設定は良心的ですね。
モデル末期の追加ですから訴求させるための戦略的な設定になっている印象です。
スペック
駆動方式は2WD/FFとなっています。
2.0ディーゼルは最高出力150PS、最大トルク340N・mというスペックです。
ゴルフに搭載された2.0ℓディーゼルエンジンは同社ミドルSUVのティグアンに搭載されたディーゼルエンジンと同じ数値となっています。
TDIは車重1,430㎏と1.5tを切る車重、1.4ℓターボのHighlineの車重1,320㎏より110㎏車重がアップしますね。
ほぼエンジンでの重量差なので、ドライブフィールに与える影響も大きい印象でした。
個人的にはティグアンみたいにゴルフにもフルタイム四駆の「4MOTION」の設定が欲しかったですねー
ボディーサイズ
全幅1,800㎜ 全高1,480㎜
全長4,265㎜ ホイールベース2,635㎜
ラゲッジ容量は380ℓ 後席を倒した状態で1,270ℓ
国内でも取り回し易い1,800㎜の全幅に、良いのが全長が4,265㎜という短い全長ですね。
全長が4,300㎜切ってくるとかなり取り回しの良さは上がります。
他の国産のCセグメントハッチバックモデルは軒並み4,400㎜を超えているんですがラゲッジの容量は大きく変わりません。
スタイリングの伸びやかさに関しては全長が長いモデルが有利ではありますが、使い勝手に振っていながらゴルフらしい個性を与えたパッケージングは素晴らしいと思います。
ホイールベースはしっかり取ってあり、後席の居住性も良好。
175センチの私のドラポジでコブシ2個弱は膝前空間あり。
非常に空間効率も優れたモデルである事が分かります。
小さいけど使えるクルマ、そして重厚感を兼ね備えている。
個人的にはこのゴルフをベースとしたコンパクトSUV「T-ROC」が早いとこ国内デビューしないかめちゃ楽しみではあるんですが、2020年の導入は公式でも発表されているので楽しみですね。
T-ROCの本国ラインナップと価格から国内販売価格を予想もしているので良かったら、こちらも目を通して貰えると嬉しいです。
フォルクスワーゲン”T-Roc”紹介・国内販売価格予想 https://www.netcarshow.com/ 先日…
ではドライブフィールのレポートです。
フォルクスワーゲンゴルフTDIドライブフィール
ドライブフィールと共に内装のレビューもしていきます。
トリム上部はソフトパッド、ドアポケットのフェルトで防音処理もしっかりされてます。
ドアの重厚感が凄いんです!
ドイツ車は基本的に重厚感高いフィーリングなんですが、ゴルフの開閉フィールは特に剛性感が高いように感じます。
ドンっという音と共にドアが閉まるのはとても気持ちが良い。
リヤドアの開閉フィールも殆ど同じで、これだけでかなりテンション上がります。
ドライブポジション
運転席
チタンブラックのファブリックシート、調整は全てマニュアル。ハイラインのマイスターになるとメモリー付のパワーシートになります。
ダイヤルノブでリクライニング、レバーでランバーサポート調整です。
ゴルフのシートはフォルクスワーゲンのモデルの中でも好みのシートでホールド感と硬さのバランスに優れ、個人的にも体型との相性が良いのか体に馴染みます。
特に座面の硬さとサイドサポートが良い印象です。
長距離乗っても疲れないんだろうと容易に想像が出来ますね。
サイドサポートはあまり主張ないですが意外とホールドを感じます。
コンフォートラインはチタンブラックカラーのファブリックシートになっていて、上級のハイラインになるとレザーシートへとレベルアップ。
このレザーシートに設定されているベージュのシートと内装が気になりますね。
かなり良さそう。
雰囲気はレザーシートが良いんですが、レザーにすると少しまふっとした感じになるので着座感はファブリックが好きです。
難しい。
ペダルレイアウト
黄色のちょっと広いとこはACC使用時の右足のフットレストという話があります。
アクセルペダルは吊り下げ式が採用されています。
ビートルはオルガン式でしたが、他のモデルは基本的に吊り下げ式ですね。
ペダルサイズも大き目で足を預けやすく、レイアウト自体も良くて着座感は良かったです。
質実剛健なインテリア、密度感が高い仕上がりです。
アルミ調のエンジンスタートスイッチ。塗装だと思いますが、経年での色落ちやハゲはどんなもんでしょう?
ファーストインプレッション
エンジンスタートスイッチを押すと「ガロロン!」とエンジンが始動します。
エンジンが温まってないのもありますが、アイドリング音はドドドドと結構聞こえます。
ディーゼルのカラカラする音と言うよりは基本的に大き目のエンジン音の介入がありますね。
不快に感じる方もいらっしゃるかも?しれないレベルに感じました。
「まぁまぁ音は聞こえるな」と思いながら試乗スタート。
9.2インチ液晶パネル「Discover Pro」主な機能 ■SSDナビゲーションシステム■VICSワイド対応■DVD/CDプレーヤー■MP3/WMA4再生5■AM/FM■ワイドFM対応■地デジTV受信2っ■Bluetooth6オーディオ/ハンズフリーフォン■ジェスチャーコントロール■“Volkswagen Media Control”アプリケーション対応 等の機能が搭載。Meisterには標準装備されます。
これはいつも感じることですが、フォルクスワーゲンやアウディのモデルはサイドミラーが小さいので見辛いです。
ミラーの面積が狭いのに加えてミラーの先の方は少し広角を映すために歪んでいるので余計にそう感じるのかも。
試乗時は要確認ポイントだと思います。
バックカメラの表示も見易いです。360°ビュー機能はなし。
ディーラー駐車場から一般道に出ていきます。
元々ゴルフのステアリングの操作反力は柔らかく軽めですが、TDIはガソリンターボモデルよりもフロント荷重が重くなっている分、操舵に対する反力に程よい抵抗がありますね。
勿論重すぎるような事は決してなく、あくまでガソリンモデルより少し重い程度です。
良い感じだと思います。
12.3インチ デジタルメータークラスター”Active Info Display”。こちらもMeisterでは標準装備。
インフォメーションの数、地図表記も精細で魅力的なデジタルメーター。国内メーカーもこのレベルまで来て欲しい。
加速をしていきますが、エンジンが元気よくブウーーンと音を立てながら加速していきます。
軽い加速でトルクを感じるようなグイッとくる感じではなかったです。
ディーゼルエンジンに良くあるもたつきも殆どありませんからホント普通に加速できます。
トランスミッションの変速は1速から2速まではポンと変速するのを感じますが、2速から3速、4速までは割と引っ張ります。
音でシフトチェンジは分かりますが、シフトショックはありません。
加速のエンジン音は1速、2速と聞こえてきますが、3速辺りからは気にならなくなります。
ライトスイッチやサイドミラーの調整スイッチが配置。
サイドミラーの調整はし辛い感じがしました。
少し走り、信号待ちで停車した際に気になったのが、エンジンの振動がペダルにも伝わってきて足が常にブルブルします。
走行中もですが、アイドリングストップをしていれば気になることはないと思います。
しかし、フォルクスワーゲンのモデルはアイドリングストップするときにステアリングが固まるので個人的にはそこが怖い。
なのでいつもアイドリングストップOFFして試乗しています。
同じようにOFFして乗られる方には気になるポイントかもしれません。
電子パーキング+オートホールドが装備!これは大きいですね。シャッター付のドリンクホルダーもGOOD。
アームレストコンソールの収納は最小限な感じ。アームレストは3段階で高さ設定が可能。
コーナーに差し掛かった時のステアリング操作に対する車両の追従がスムースで滑らか。
クイックな感じではないんですが、車両が気持ち良く回頭してくれて運転の楽しさも感じます。
個人的な感覚とは若干乖離はあるんですが、大きな問題ではないかなという印象。
分かりづらいかもですが、乖離の内容としてはステアリングを切ってクルマが曲がっていくときに車両が自分が思う操舵量よりまだ外側にいる感じです。
サングラスホルダーは嬉しい装備。コンフォートラインはルーフライニング等のトリム質感がチープな印象です。
グローブボックス内部の起毛処理は素晴らしい。
一般道からバイパスに入り強めに加速していきますが、かなりレスポンス良く加速できます!
低速ではトルクフルさはあまり感じませんが、強めに加速した時の加速感とトルクフルさは癖になりそうな良さがあります。
高速での合流や追い越し等も楽にできますね。
若干の高速域で気になったのはステアリングが軽いままなので少し心許ない印象です。
もう少し座りが良くなるとビシッと走れそう。
ベーシックなインパネデザイン、色々なメーカーがこのデザインを参考にしているはず。
後席のドアトリムも基本的に質感は同じなんですが、トリム上部はハードプラです。
今回の試乗で終始気になったのはどのようなシーンでも何かしらの音・ノイズが聞こえて来る点。
まず、低速ではエンジン音。
スピードに乗ってくるとロードノイズが少し気になります。
バイパスを少しハイペースで流していると今度はサイドミラーの辺りから風切音が聞こえてきます。
モデル末期で間もなくフルモデルチェンジが発表されそうなタイミングですから設計の古さもあると思いますが、もう少し音は対策して欲しかった。
短い全長ながら、しっかりとした後席居住空間はゴルフの魅力。
後席用エアコン吹き出し口が装備されています。デビュー当時は衝撃的な内容でした。このクラスにこれ?みたいな。他メーカーも追随してきましたね。やはりゴルフはベンチマーク。
乗り心地
乗り心地は基本的に良くて、小さい車体からは想像できない程の重厚感を感じさせてくれます。
ちょっとした段差を乗りこえる時のズンと来て、車体の揺れなく収束する感じは秀逸。
走ってる時の路面状況を伝えてくれるゴリゴリ感が程よくて気持ち良いです。
MAZDA3もサスペンションの動きがすごく良くなって瞬時に収束するんですが、この剛性感・重厚な感じはやはりゴルフが上。
狙っているフィーリングも違うとは思いますけどね。
しかし、音の聞こえ方やノイズの処理は最新のMAZDA3が良い印象です。
大型の後席用ドリンクホルダー付アームレストも装備。
ドリンクホルダーの仕切りパーツは取り外し可能。
ブレーキフィール
最後にブレーキフィールですが、ものすごく好みのブレーキです。
初期制動からしっかりと効きますが、扱い易く停止の時まで気を使わず操作出来ます。
特に高速域ではこの安心感はすごく魅力的なポイントですね。
今回の試乗時スピードを上げたシーンでの制動も素晴らしい剛性感で減速してくれました。
起こって欲しくはないですが、急ブレーキをしないといけないシーンでも頼れる感じは嬉しい。
後席の背もたれも充分な高さで着座感も良好です。
ラゲッジ床下に全グレード標準でスペアタイヤの設定あり。個人的にはとても嬉しい装備。
次期ゴルフ8では早い段階からTDIの設定をしてもらって進化の具合を感じたいですね。
以上です。
まとめ
VWゴルフ7のモデル末期に追加されたディーゼルエンジンモデル、TDIコンフォートラインのレポートでした。
今回のゴルフは特にですが、フォルクスワーゲンはディーゼル問題もあり、TDIの導入が遅れました。
ゴルフに導入されたTDIもエンジンとしてのフィーリングは良い出来だと感じましたが、設計の古さもあって静粛性に関しては気になる点がありました。
もう少し詰めて貰えると一気にレベルが跳ね上がるはず。
同社ティグアンTDIハイラインの静粛性が良すぎて、その印象が強すぎたかもしれません。
個人的な感覚もありますし、大きな問題点ではありませんから、もし試乗される時は少し意識してみても良いポイントかな、程度の認識でお願いします。
以上でゴルフTDIの試乗レポートを終わります。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
ゴルフの公式HPです。
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