新型ハリアーハイブリッド試乗、ガソリンモデルとの動的質感の違いを比較レポート
新型ハリアーのハイブリッドモデルに試乗させて貰いました!
先週試乗したガソリンの記憶が新しいうちにハイブリッドも乗ってみたくて、少し遠めのディーラーさんまで。
凄く快く対応して下さる営業さんでついつい足を運んでしまうんですw
いつもありがとうございます。
試乗させて貰ったのは新型ハリアーハイブリッドZ E-Four¥4,740,000。
ハイブリッドはガソリンよりも約60万円価格アップしますので、「その差が埋まる程に魅力を感じるのか?」という所も意識して試乗してみました。
先日アップしたガソリンのZの記事です。良かったらご覧ください。
新型ハリアー2.0NAガソリンFFモデル、ドライブフィールレポート ※2020.8.15更新 動画追加 新型のハリア…
ガソリンはDirectShift-CVTの採用で出足が軽くなり街乗り快適仕様になっている印象が強かったです。
スレートグレーメタリック、良い色でした。ダークブルーも捨てがたい。
今回はハイブリッドとガソリンは何が違うのか?比較しながらレポートしていきますが、私の感想としてはハリアーのイメージにピッタリ来るのはハイブリッドかなと。
でも、買うならどっちか?と聞かれると非常に悩ましい。
それくらいどっちも良いし、価格面での悩みもあるなぁと思うわけです。
このレポートを通してパワートレーンで悩んでいる方の参考にもなると嬉しいです。
価格一覧です。
今回の試乗グレード
比較するグレード
グレード / パワートレーン | 2.0ℓガソリン →59万円プラス | 2.5ℓHV |
S ↓42万円プラス | FF 299万円 ↓20万円プラス 4WD 319万円 | FF 358万円 ↓22万円プラス E-Four 380万円 |
G ↓30万円プラス | FF 341万円 4WD 361万円 | FF 400万円 E-Four 422万円 |
G”Leather Package” ↓20万円プラス | FF 371万円 4WD 391万円 | FF 430万円 E-Four 452万円 |
Z ↓30万円プラス | FF 393万円 4WD 413万円 | FF 452万円 E-Four 474万円 |
Z”Leather Package” | FF 423万円 4WD 443万円 | FF 482万円 E-Four 504万円 |
同じZグレード内でも80万円の価格差。
ハイブリッドになった時の60万円差は他モデルより大きいんですよね。
乗り味を考えた時に非常に上手いとこ付いてるなと感じました。
グレード展開、装備の縛りといいトヨタさんはホント凄いと思います。
新型ハリアー 価格・グレード別装備・4パターン見積もり紹介 トヨタ・新型ハリアーの詳細情報と見積もりを紹介! 新…
以前書いた新型ハリアーの見積もりと装備差の記事です。
では新型ハリアーハイブリッドの試乗レポート、ガソリンとの比較をしていきましょう。
新型ハリアーハイブリッドのドライブフィールレポート、ガソリンモデルと比較
ドライブポジション
ガソリンのレポートでもレビューしましたが、運転席の着座感は良いです。
国産車に多い面で受け止めるタイプのシートなので夏場とかは暑くなりそう。
やはりシートベンチレーションを付けたいところですが、レザーパッケージ(Lパケ)¥300,000をセレクトしないと設定できないのはツライところです(^_^;)
Lパケのシートも見てきました。レザーの質感は丁度良いクセの無い肌触りです。
硬いとかしっとりとか大きな特徴もないですが、欠点も無いという普通に上質なシート。
こういうのが一番長く満足して使えるのかな。
肩口のステッチが良い感じ。
Lパケになるとセンターアームレストの前にシートヒーターとベンチレーションのボタンが設定されています。
これで寒暖の厳しい季節も快適に移動出来ちゃいますね♪
このボタンのスッキリしたデザインが好きです。
他メーカーでも採用して欲しい。
アクセルペダルはオルガン式。
吊り下げ式を変更しています。
GA-Kプラットフォームの特徴の1つ。
ハイブリッドシステム起動
ニョキッと出てるよね
パワースイッチを押すとシステムが起動します。
12.3インチのワイドディスプレイも起動。
このディスプレイはJBLサウンドシステム、ETC2.0もセット。
Zでは標準装備、Gからオプション扱いの¥369,000となっています。
迫力ありますが、地図表記はフルで出来ませんでした。
左右どちらかに必ずサブモニターが開く状態が標準みたいです。
「営業さんも地図はフル表示出来ないんですよね」・・・と微妙な反応。
同じように残念な方もいらっしゃると思います。
LEXUS RX450hのナビ画面
確かに折角大きい画面があるならレクサスと同じような表示にして欲しいですよね。
ここはやはりレクサスとトヨタでの差別化の部分でもあるのかもしれません。
出発前にこのVIEWボタンを押すと周囲の状況確認ができました。
ぐるーっと車両周囲が確認出来ます♪
パネル右下のマークに触れると表示モードの切り替えも可能です。
切り替えるとこんな感じに。
高級車然とした先進感ある装備ですね!
狭い駐車場とかでも役に立ちそうだと思いました。
停止ボタン押せば回転止めれます。それまではかなりグルグルしてました。
画面中のクルマの色は白ですが、色は変更可能だそうです。
でも全く同じにはならないみたい。
初めて見た時は面白いですが、その内使わなくなりそうでもありますw
撮影出来てませんが、VIEWボタンはシフトがドライブになっているときは、フロントやサイドの状況を映し出すことが出来ます。
「おぉー凄い機能が付いてる」と感心。
システムが起動した後、すぐにエンジンがかからないのはさすがトヨタのハイブリッドですね。
出発するまでにはエンジンは始動しました。
バッテリーの残量次第ではもっと長くモーターのみで維持できると思います。
以前試乗したカムリでは試乗の半分位エンジン始動しなくて感動した覚えがあります。
加速フィール
一般道に出て加速していきます。
アクセルの一踏みからガソリンモデルとの違いは明らか。
2.5ℓダイナミックフォースエンジン+モーターによるハイブリッドの加速フィールはスムースでしっとりした上質感を伴うフィーリング。
Aピラーも細めで視界の確保も工夫されています
カムリやレクサス・ES等でも採用されていますが、実用性・上質感等を高次元のレベルで実現した素晴らしいハイブリッドだと感じます。
個人的には今まで乗ったHVではこのパワートレーンが一番好みです。
アクセルペダルの剛性感も良く、踏むとダイレクトにスーッと加速。
「おぉぉ、気持ち良い」と思わず口から出てしまいそうになりましたw
車重アップしている分、ステアリングを通して感じる程良い重厚感もあってとても好印象。
ガソリンはDirectShift-CVTの1速用ギアの効果で、ポンっと軽い加速のツキでこちらも必要十分ではあります。
ガソリンの加速も悪くないですが、良くも悪くも軽快感が強いです。
ハリアーの持つラグジュアリーなイメージに合うのはやはりハイブリッドかな、という印象でした。
加速の伸びも全く苦しくなく加速しますね。
静粛性も高いのでいつの間にか、法定速度に到達してる感じです。
Sグレードはドリンクホルダーの加飾がピアノブラック
「ストレスフリー」この言葉がぴったり。
気になる点ではないですが、運転の楽しさや乗り味の濃さは高くはないですね。
しいて言うなら、ガソリンとの価格差はやっぱり気になりますねw
ガソリン、HVともに乗り味の濃さ等は弱い感じでしたが、スッキリした乗り込むほど滲み出てきそうな良い物感はあると思います。
この辺りは実際所有してみるとジワジワ来るんじゃないでしょうか。
新型ハリアーはやはりリアビュー多め
静粛性
静粛性はガソリンもハイブリッドも基本的な部分では同じだと感じました。
その中でも違う点としてはエンジン音の聞こえ方です。
ガソリンは2.0NAの171PS、207Nmというスペックなので1,600㎏近い車体を動かすにはパワーの物足りなさがあります。
なので踏むと常にエンジンがグーーンと回転してるのが聞こえてきます。
それが雑で不快感を伴ったモノではなく、どちらかと言うとスポーティなんですが、加速の質と同様でハリアーのイメージとは違うかなと。
実際走らせて見ればDirectShift-CVTの働きで軽い出だしなので、不満が出る加速フィールではないです。
ハイブリッドも2.5NAエンジンは加速時にエンジン音が聞こえますが、少しスピードに乗ると聞こえなくなります。
ロードノイズはどちらも聞こえてきますが、私が試乗している間は気になる感じでは無かったです。
通常静かに走るハイブリッドの方がロードノイズは大き目に聞こえてくる?程度な印象でした。
乗り心地
しばらく道を流していきますが、ハイブリッドは途中から少し上下に揺すられるような挙動(ピッチング)を感じるようになりました。
今回試乗したグレードはハイブリッド、ガソリンともにZなのでタイヤ・ホイールは225/45R19という大径タイヤを履いています。
新型ハリアー全グレードのタイヤとホイール。
S・・17インチ ブリジストン「ALENZA」
G・・18インチ ダンロップ「GRANDTREK」
Z・・19インチ トーヨー「PROXES」
何台か見ましたが同グレードでタイヤの銘柄違いは無かったです。 pic.twitter.com/dQRblvT8zT
— UU (@WCLBlogAuthor) June 23, 2020
なので、細かい路面の凹凸は細かく広いがちではあるんです。
ガソリンはコンコン来ますが、ボディーのフラット感は保たれている感覚でした。
それに対してハイブリッドは大径タイヤでのコンコン感はガソリン程強くないんですが、どうも挙動が少し落ち着かないシーンがあるというか波打つように動いてるような。
気付いてしまうと、気になる方はいつまでも気になってしまう類の揺れ方かもしれません。
車重差90㎏の違いにより、細かい挙動にも違いが出てますかね。
路面状況もありますが、高速等の継ぎ目が断続的に続くシーンとかどうなるのか気になる所です。
交差点等でのハンドリング
どちらも共通して感じたのは、鼻先を振り回す様に曲がる感覚が強いです。
RAV4の時もそれは感じたのですが、ハリアーはオーバーハングが長い分よりその感覚が顕著かも。
交差点をコンパクトに曲がりたい時も思ったよりハンドル切らないと曲がり切れない印象でした。
この部分はガソリンもHVも大差ないと思います。
ハイブリッドの方がフロントが重いですが、リアにバッテリーの搭載もしているので鼻先で曲がる感じはガソリンが強いかもですね。
個人的にこういう動きのクルマは立体駐車場や狭い交差点で困ると思います。
試乗時は是非とも立体駐車場での運転を試させて貰う事をお奨めしたいです。
制動感覚
制動感覚の違いは大きかったですね。
TNGAになってからのトヨタ製ハイブリッドの回生ブレーキは躾が良いなと思います。
初期制動もしっかりとかかりますし、停まるまでのコントロールも気を使うことなく自然に停車まで。
その点ガソリンは少し初期制動が弱い感じで、踏み込み量で制動も強くなるマツダ車のような制動感覚でした。
どうしても「思ったより停まらない」という感想になります。
個人的にはプジョーの「ガツンと来る」初期制動に乗っているのもあって、どうもハリアーのガソリンは弱いと感じてしまいました。
ここは普段何に乗っているかでかなり印象変わる部分なので参考までにお願いします。
余談ですがプジョー3008は街乗りでのブレーキコントロールはなかなか難しいですw
弱すぎと強すぎ、どっちが良いのか・・
3008のブレーキは未だに慣れておりません(^_^;)
グレー内装ってルーフライニングもグレーなんですね
以上です!
最後に
新型ハリアーハイブリッドの動的質感のレポートとその前に試乗したガソリンとの比較でした。
ハイブリッドとガソリンの価格差約60万円が埋まる程の動的質感差があるかどうかは「結局人による」だと思いますw
私個人的には「予算があればハイブリッドが良いな」と思いましたので、自分が購入するならハイブリッド選びたいですね。
「悩むのが金額なら好きなの選べ」はホントに名言です。
これは是非試乗して決めて欲しいですね。
それ位加速フィールや制動感覚では大きく印象が変わるクルマです。
性格の違いでとても面白いクルマだと思いました。
トヨタのモデルだけにハリアーもハイブリッドが人気だそうです。
RAV4の時もデビュー時は想定以上にハイブリッドが出て一時納期が延びてましたよね。
ハリアーは今のところ契約比率はガソリン6のハイブリッド4程度だそう。
今後の販売動向も気になるクルマですねぇ。
以上です。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました!
ハリアーは内外装レポートもやる予定です。
なかなかブラウン内装が撮影出来なくて、探しております。
情報ありましたら是非ご連絡お願いします。
【お願い】
新潟市でハリアーのブラウン内装の試乗車、もしくは展示車がどの店舗にあるかご存じの方教えて下さい。
全ての内装パターンを収めて記事にしたいので出来ればご協力お願いします。 pic.twitter.com/F75R8qL8TQ
— UU (@WCLBlogAuthor) July 5, 2020
トヨタ・新型ハリアー試乗車 スペック一覧
ハブリッドZ E-Four ¥3,930,000
ガソリンZ 2WD/FF ¥4,740,000
( )内はガソリンモデルの数値・内容
駆動方式 | E-Four(2WD/FF) | |
トランスミッション | 電気式無段変速(CVT) | |
ボディーサイズ | 全長4,740×全幅1,855×全高1,660 | |
車体重量 | 1,740(1,590)㎏ | |
ホイールベース | 2,690㎜ | |
WLTCモード燃費 | 21.6(15.4)km/L レギュラー | |
最低地上高 | 195㎜ | |
サスペンション 前/後 | ストラト / ダブルウィッシュボーン | |
総排気量 | 2,487(1,986)cc | |
燃料タンク容量 | 55ℓ | |
エンジン最高出力 | 178(171)PS 5,700(6,600)rpm | |
モーター最高出力 | 120PS | |
エンジン最大トルク | 221(207)N・m 3,600~5,200(4,800)rpm | |
モーター最大トルク | 202Nm | |
最小回転半径 | 5.7m |
トヨタ・ハリアー2.5HV Z 先進・安全装備一覧
●標準装備 △オプション設定 ×設定無
機能名称 / モデル | ハリアー2.5HV Z E-Four |
電子パーキングブレーキ | ● |
ブレーキオートホールド | ● |
ALH アダプティブLEDヘッドライト | ● |
AHB オートハイビーム | ● |
パノラマビューモニター | △ |
ブラインドスポットモニター | ● |
ヘッドアップディスプレイ | ● |
先行車発進お知らせ | ● |
渋滞追従機能付 ACC | ● |
衝突被害軽減ブレーキ | ● |
交通標識認識表示機能 | ●速度のみ |
前方誤発進抑制機能 | ● |
後方誤発進抑制機能 | ● |
路外逸脱機能 | ● |
車線中央維持 | ● |
動画もアップしていますので良かったらご覧ください。