新型レガシィアウトバック(BT5)試乗レポート
先代と簡易比較付き
2022.2.15更新
燃費と排気量、フラッグシップとしての狭間?
どうもUUです!
新型レガシィアウトバックに試乗させて頂きました!
試乗車はLimitedEX ¥4,290,000のモデル、
もう一つX-BREAK EX¥4,147,000もラインナップ、こちらはよりアウトドアな方向けとなっています
試乗車にはいくつかオプションも設定されており、元々精悍なモデルがさらにかっこよくなっていましたよ
LimitedEXでのみ選択できるタンカラーの内装が素晴らしく感動レベルの質感なんですが、走りは少し期待とは違うものでした。
今回は
●新型レガシィアウトバックLimitedEXオプション付き外装紹介・先代と比較
60周年記念車 OUTBACK X-BREAK 試乗 Part1!~ やっぱりレガシィは良いもんだ ~ 題名にもある通り、レガシィアウトバックの60周年 特別記念車 X-BREAKに[…]
●新型レガシィアウトバックLimitedEX試乗レポート
このような内容でお伝えしていきますので参考にして頂ければ幸いです。
分相応でないクルマについても記事にしていますので、素人の意見として受けとめて頂ければ幸いです。
スバル・レガシィアウトバック LimitedEX スペック一覧
車両本体価格 ¥4,290,000
(数値)先代アウトバックX-BREAK
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | CVT |
車体サイズ㎜ 全長・全幅・全高 | 4870・1875・1675 (4820・1840・1660) |
ホイールベース | 2,745(2,745) |
車体重量kg | 1690(1,580) |
最低地上高 | 213(200) |
サスペンション前/後 | マクファーソンストラト/ダブルウィッシュボーン |
エンジン最高出力 | 177PS(175) |
エンジン最大トルク | 300Nm(235) |
電池 | ― |
総電圧 | ― |
総電力量 | ― |
モーター最高出力 前/後 | ― |
モーター最大トルク 前/後 | ― |
最小回転半径 | 5.5(5.5) |
燃料タンク | 63(60) レギュラー |
燃費WLTC km/ℓ | 13.0 JC08:15.8 (JC08:14.8) |
先代から大きくなったとは思っていましたが、何より車重が100kg以上増えてますね!
開発段階でSGPになると車重が重くなって大丈夫か?という声が上がったそうですが、動的質感を考慮すると必要な重量アップだったという記事を見たことがあります。
しかし、燃費には良くはないでしょうから、乗り味に拘るスバルならではのプラットフォームという感じ。
先代と比較
全幅は先代から35㎜拡大しています。
こちらはX-BREAKです。
全高も少し高くなっていますが、最低地上高での差が大きそう。
先代(200㎜)新型(213㎜)となり、この13㎜の違いで助かる事もあります。
こちらが先代のフロントフェイス。
新型の方が全体的にスッキリしたような印象も受けました。
先代よりワイドになって水平感も強くなった事での印象の違いでしょうか。
新デザイン言語の「ボルダ―」が採用されていますが、全体的なデザインは踏襲されていますよね。
全長は50㎜程伸びています。ホイールベースは同じく2,745㎜なので居住性には大きな変化は少なそうですが、元々先代から広かったです。
レヴォーグもですが、リアのウィンドウが尻上がりになって躍動感のあるイメージになりました。
画像反転してます |
先代よりもプレスラインの深さは控えめですが、ボディーの抑揚は大きくなり、グラマラスに。
先代もスタイリッシュだったんですが、新型はより綺麗な印象もあって色んな表情を楽しめるなと感じています。
これのツーリングワゴン見たかったなぁ。
撮影箇所もほとんど同じw
並べて見ると随分印象が変わるもんです。
先代は前後のオーバーハングは短いので塊感ありますね。車重が100kg軽いので走りでは先代のポテンシャルも凄く高いです。
最低地上高が上がった分少し腰高な感じはしますが、悪路走破性は上がっているのでトレードオフでしょうか。
北米での売り上げが大きな割合を占めるスバルのモデルでは宿命か。
画像反転してます |
マグネタイトのアウトバックの新旧で見ると新型の艶々感が高い気がします。
塗装の質も良い方向に変わったかな?
以前乗ってた先代レヴォーグは塗装の膜厚は厚いんですが、塗装の質としては微妙に感じる部分(サメ肌っぽい)がありました。
先代と新型の購入で悩まれている方も参考になりますでしょうか。
新型乗った感想としては、先代も大いにアリだと感じています。
新型レガシィアウトバックLimitedEXオプション付き外装紹介
続いて試乗車のLimitedには外装のオプションが付いていましたので、そのご紹介です。
以前取材した豪州仕様のLimitedと比較してみて下さい。
オーストラリア仕様レガシィ・アウトバックブリリアントブロンズ・メタリックの展示車を見てきた2022.2.14更新2021年デビューモデルどうもUUです!新型スバル・レガシィアウトバックがフルモデルチェンジ[…]
設定されていたのはエクステリアパッケージ■フロントグリル■フロントバンパーガード■リヤバンパーガードのセット¥103,620
こちらはフロントグリルですね。単体ですと、¥64,900
標準は横方向のメッキ加飾タイプですが、こちらは縦になっています。
色味もありますが、精悍さがグッと増します。
フロントバンパーガード単体¥27,060
デザインはほぼ同じで、シルバーからダーク塗装になります。
ちゃんとピックアップ出来て無かったですが、リアバンパーガード¥27,060
通常の合計金額¥119,020なので、15,400円お得になっていますね。
あとは、カーゴステップパネル樹脂¥12,980もついてました。
内装も少しオプション設定されていましたが、試乗レポートの中でお伝えします。
おはようございます❄️
新潟は雪🏂
スバルアウトバックに試乗させて頂きました。
外装・内装は良いですが、走りは気になる点がチラホラ。
低速の走り出し良くしたいからなのか、アクセルに対して飛び出し強め。
急激な吹け上がりもフラッグシップとしては微妙に感じました。
(基本良いクルマの前提) pic.twitter.com/RT63mPcXZi— UU (@WCLBlogAuthor) February 6, 2022
ツイートもしましたが走りの部分で辛口になっていますので、ご了承頂いた上で続きをご覧ください。
新型レガシィアウトバックLimitedEX試乗レポート
試乗レポートとともに内装の画像に一言コメントを添えていきます。
ではまいりましょう。
乗り込む前からこの内装が待ってるのはテンション上がる+落ち着きますね。 タンカラーはレザーシートのMOP(¥176,000)をセレクトすると選択できます。 |
ドライブポジション
運転席は10wayパワーシート、助手席は8way(ランバーなし) |
現行のインプレッサからSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)が採用されていますが、何が良くなったって一番はシートだと個人的には思っています。
特にレヴォーグと、アウトバックは肉厚な感じがあって着座感がより良い印象です。
アウトバックのシートはレヴォーグよりもSUVらしいゆったり感がありますが、吸い付くような座り心地。
上質感の高い滑らかなレザー、フォレスターの物とはまた違うそうです |
面で受けとめるタイプのシートなので、夏場の蒸れや、高速で長時間座った時のお尻のだるさ(先代レヴォーグでネックでした)は未知数ですが、試乗レベルでは全く不満はありませんでした。
上質なレザーシートなのでベンチレーション(熱気を吸い上げてくれる)機能があると嬉しかったですが、取捨選択の内容なので仕方ないですね。
Limitedはアルミパッドが標準で採用されています。X-BREAKでは設定がありません。
アクセルペダルは吊り下げ式ですね。
レイアウト自体は何も問題ないですが、アクセルもブレーキもタッチが柔らか過ぎる印象。
ブレーキが以前乗っていたレヴォーグよりも弱くなった?
もっと奥で効くようになって初期制動で思ったより減速しない感じがしました。
ドアトリム・内装質感はとても高いです。肉厚感のあるステッチ付き合皮が贅沢に使用されています。 ハーマンカードンのサウンドシステム¥132,000はレザー内装¥176,000とセットの内容。計¥308,000 フロントドア左右のドアスカッフプロテクター¥19,030、なかなか高額ですね(;^_^A |
視界性能
スバルの視界性能の高さは前車のレヴォーグでも、とても好きな部分でした。
勿論アウトバックもAピラーが細くされ、サイドの死角が少なく見易いですね。
うちの奥さんはレヴォーグ大好きでしたので、3008に乗り換えて早2年になろうとしていますが、未だにレヴォーグは良かった(特にフロントカメラと後方視界)って嫌味言われています(;’∀’)
エンジン音
エンジンスタートスイッチはステアリング右側。スバルはスタートスイッチ等細かい部品をトヨタと共有しています。
トヨタのモデルは多くが左側配置に変わってきましたが、スバルは変わらず右側。
エンジンスタートすると、1.8ℓボクサーターボのエンジン音が奥の方で聞こえてきます。
静粛性に配慮されている事を感じます。
12.3インチ液晶メーター、地図表記も可能になっています。デザインもかっこよく表示の精度もキレイで見易いです♪ 11.6インチのメインモニター、エアコンの物理スイッチが無くなったのが残念ですね。 |
飛び出すような挙動
「アイドリングは静かだな」と思いながらアクセルを踏むと少し柔らかいタッチ。
その直後にグンっと力強いというよりは、飛び出すような挙動を示します。
初めてだったので、私のアクセルワークが急に踏みすぎたかな?と思ったのですが、アクセルペダルの柔らかさで操作が少し難しく感じます。
じっくり踏んでいけば勿論問題ありませんが、エンジン開度が高くなるポイントがいきなり訪れる?ターボが立ち上がる?感じですね。先代レヴォーグのA型よりはマシですが、近しい挙動です。
そこに慣れるまでに何回か飛び出しそうになりました。
低速域(街乗り)での燃費を良くするためかな?とも思いましたが、ペダル操作の柔さとアウトバックのイメージが結びついてきません。
カメラの画像は少し歪が大きく見辛かったです。ここは年次改良に期待。 |
1.8ターボの加速フィール
ディーラー駐車場出るまでに2回ほど飛び出ししそうになりつつ、一般道に出ます。
初期加速は唐突感あるも「軽く」走り出せます。
ターボ化されて2500NAよりもトルクは厚くなっているのですが、アウトバックの場合トルク感というよりも馬力での加速と言う感じ。
決して悪くは無いんですが、これはアウトバック(フラッグシップ)の加速なのか?と感じてしまう。
レヴォーグはスポーツツアラーでCセグメントワゴンと言う事を考えると、この軽い加速はキャラに合うと思います。
でもアウトバックだとどうしても?が浮かびます。
フラッグシップを運転してる感じはしないというか。
細かくステッチが施されて密度ある仕上がり。 アームレストはもう少し長いと嬉しい。 中は起毛処理され異音対策されています。 |
乗り心地はかなり良いです。
脚がよく動いて嫌な突き上げもありませんでした。その分コーナーでの回頭性は少し頭を振り回す様なノーズの軌跡になる感じ。
今回アウトバックはラグジュアリー色が強めになりましたね。
内装の雰囲気もそうですが、快適性を重視し、スポーティさはなりを潜めた印象。
ロードノイズはエンジン音と相殺されているのかな?高速を巡航している時とかはノイズはそれなりに入ってきそうなサイドのさらされ感はありますね。
先日試乗した三菱・アウトランダーと比較すると静粛性の高さは落ちますが、充分なレベルだとは思います。
内から迫ってくるような内装の盛り上りを感じます。 助手席前のインパネ下はトレーになっていました。質感と実用性の高さが両立。 |
ハンドリング
ハンドリングも先代より滑らかな設定に変化。
レヴォーグもデュアルピニオン化されて操舵フィールや車両の追従性も滑らかになりました。
それと同時にステアリングセンターでの座り具合や、スポーティな感覚とは少し遠ざかり個人的には寂しい仕上がりに。
アウトバックも同等、それ以上に滑らかさが強く走り全体が気持ち良い方向性ですね。
しかし、そうすると加速時の吹け上がりや飛び出す様な挙動は方向性とアンマッチになってくる・・・
後席ドアトリムの質感は前席と同等。 Limitedにするならこの色にしたくなっちゃいますね。 後席用ステップガード¥10,670 クッションが効いたゴムのような感触 |
アクセルを強めに踏んだ時の音は、4気筒でも水平対向エンジンの音質は良いです。
ブイーンではなく、グファーンというメカニカル感とチェーン式CVTならではのシャリシャリしたような音が混じって勇ましさが増します。
特にドライブモードをSにした時の吹け上がりは違和感が無く、加速の具合もナチュラルさがありました。
燃費はより期待出来なくなる訳ですが(^_^;)
後席の見え掛かり、広さは充分あります ステーションワゴンタイプの強みを感じますね。質感の高さも相まって贅沢な居住空間になっています 後席は先代同様リクライニング可能 リクライニングはこれ位の角度でできます |
動的質感のレポートは以上です。
新型アウトバック後席居住性は?
後席の膝前空間は拳1個半位、実際はもっと広く感じます。
シート下に足もしっかり入るのでリラックス出来ますね。
後席着座感はとても良いです。
後席シートの座面長も充分。
後席用ベンチレーションやリアシートヒーターも完備されています。
ヒーターの調整は2段階。
メッキ加飾は風向調整のツマミにもしっかり施され、後席でも質感に対する配慮は息づいています。
デザイン性の高いスッキリ形状の後席アームレスト。
保護シールの下はピアノブラック加飾になっています。
先代では無塗装の樹脂、キズは気になりそうですが見映えは良くなりますね。
新型アウトバック荷室の使い勝手
新型アウトバックはスマートキーを携帯した状態で、体の一部をエンブレムに近づけると開閉可能なハンズフリーパワーバックドアが採用。
閉める時はスイッチ押さねばならないわけですが、
買い物から帰ってきて荷物で両手塞がってる時はハンズフリーが厳しい?(個人的にはあまり気にならないが、奥さんはキックタイプがこの理由で好きです)
一応マニュアルも確認したんですが、スマートキーが車両から離れると自動で閉まって、鍵がかかるとかは無いみたいですね。
普通にテールゲートのボタン押して閉まった後に、鍵がかかる機能はあります。
試乗車にはカーゴトレーマット¥20,240が設定されていました。
アウトバックの後席分割は6:4、レヴォーグでは4:2:4分割が採用されているので勿体なく感じる。
561L(カーゴフロアボード上部:522L、サブトランク39L)と容量は充分あります。
広い面積とスクウェアなラゲッジルームは使い勝手の良さが想像できます。
レヴォーグのラゲッジが凄く使い易かったです。
ラゲッジルームのランプは天井にLEDのものが設置されているのですが、気付かず撮影出来てません(^_^;)
これが付いてるそうです |
後席の可倒レバーもサイドに設定されています。
ワゴンであればこれは必ず付いてて欲しいですが、シューティングブレーク等のクーペから派生したタイプのワゴンでは無い事も。
ハーマンカードンのOPが付いていると左側にウーファーが付いてます。
開口部とラゲッジボードは完全にフラットですね。
物の出し入れや座ってくつろいだりし易いのはポイント高いです。
左のボケて映ってるのがディーラーオプションのリヤゲートライト¥27,940
これが標準装備なら嬉しいですね。
最後に
新型アウトバックの試乗レポートでした。
動的質感で感じたアンマッチはマイナーチェンジ前のフォルクスワーゲン・アルテオンで感じたものと似てます。
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フラッグシップらしさとか、ラグジュアリーさとか、メーカーイメージやそのクルマの持つ立ち位置である程度イメージって人それぞれあります。
そこに対してネガな方向に働く要素が2・3個あると一気にトキメキが冷めてしまう。
アウトバックの場合は、飛び出し感、ペダルの軟さ、ステアリング操舵フィール、回頭性の若干のダルさでしょうか。
レベルが低いとかそれぞれがダメとかではないんですが「何か惜しい」と感じる事が多い試乗になりました。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
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