シビックRSの試乗レビュー
2024.9.17公開
シビックに追加されたRSに試乗してきました。
まず言えるのはめっちゃ楽しいクルマで相当レベル高いです!買える人が羨ましいー
雨の中シビックRS試乗させて貰いました!
街乗りでもフライホイールの恩恵があったのは意外。低回転域でも繋ぎやすく感じます
ステアリングの剛性感は上がったのか感じる事は出来ず
シフトは操作感として軽くなった?感じ
全体としてGTからホットハッチよりに変化した印象👍
めっちゃ良い! pic.twitter.com/YmMqx4kZtN— UU (@WCLBlogAuthor) September 15, 2024
RSのスペックとしては地上高が5㎜低くなったこと、全長10㎜伸びた、車重10kgアップ、となりパワートレーンの変更はありません。
もともと走りは素晴らしいクルマですが、さらに磨きがかかった乗り味に変化してました。
と、ともにマイチェン前の乗り味(マイチェン後もLX、EXは同じかと思いますが)も決して悪くないと感じた次第です。なので引き続き販売されるLX、EXも充分良いクルマなのでおススメしたいですね。
では、今は無きEX 6MT乗りの視点からRSの走りについて報告したいと思います。
シビックRS専用技術一覧
シビックRSに採用されている専用技術を記載します。
●シングルマス軽量フライホイール採用により、エンジン回転下降レスポンス50%、上昇レスポンス30%アップ
●シングルマス軽量フライホイールは従来比、重量マイナス25%、慣性モーメントマイナス30%
●タイプR同様のレブマッチシステム採用
●フロントブレーキのサイズ、15→16インチへ大径化。従来型に対して温度上昇を約10%低減。ブレーキ踏力最適化
●サスペンションの高剛性化によりロール剛性11%アップ
●フロントコンプライアンスブッシュを液封からソリッドラバー化で剛性80%アップ、最低地上高マイナス5㎜
●ステアリングのトーションバーレートを60%アップ
●ダンパーの微低速応答アップ
●シフトレバー形状変更、取付位置をドライバー側へ10㎜オフセット
●ドライブモード追加(ECON、NORMAL、SPORT、INDIVIDUAL)
これらの走り好きとしてはそそられる事間違いなしの項目が目白押しです。
雨が凄かったので一瞬やんだ時に撮影出来た3枚と、先日プールに置いてあった時の画像のみです。
フロントが大きく変わりサイドやリアは大きく変更有りません。
どこか優しい表情があった改良前から鋭い印象が強くなりステルス機みたいにイカツイですね。
改良前と比較すると、フォグライト周りの造形がかなり変わっています。
改良後はちょっとホッソリしたように見えなくもなく、デザインバランスとしてはマイチェン前が個人的には好きなんですよね。
しかしながら、塗装面が増えたことで質感面では確実にマイチェン後が向上。
車格的に改良後の方がよりらしくなったと考えた方が良いかもしれません。
内装は基本的に改良前EXグレードの小変更という感じで、特に感動するようなポイントは無し。
相変わらず質感、デザイン性(アミアミエアコンパネル)、使い勝手(エアコンの物理ボタン、ステアリングスイッチ等)のバランスがとても良いです。
内装デザイン、質感に関してはアキュラ・インテグラでも使用されているのでその恩恵があり、コスパの良さを感じますね。(現行シビックは走りでTypeR、質感面でアキュラとかなり恵まれてる)
改良でGoogleが標準搭載されていますが、スマホを繋がないと案内等は出来ないみたいですね。(地図は動いてました)なので試乗では試せていません。
所々加飾が赤いラインに変更されていますが、特にドアのアームレストとエアコン周り赤色の色味の違いが大きい印象でした。そこはちょっと気になるかなぁ。
改良前のEX |
あとシートのスェード部分のパンチングが3角形のパターンになっており、穴の向こうに赤い色があったのが無くなりました。
シビックRS動的質感レビュー
では走りのレビューに移ります。
クラッチを踏んでエンジンスタート。クラッチは軽めですがしっかりと反力もあるもの。ストロークは短めです。
マニュアル車で何がしんどいってクラッチが重いのが一番つらいので、個人的には丁度良いです。街乗りもそこまで疲れない具合で、操作している感覚もちゃんと残してあると思います。(スポーツカーのスポーツはクラッチの重さで決まると思っている)
エンジンスイッチは右側でちょっと押し辛い場所ですね。スタートするとRS専用の演出がメーターに流れます。
アイドリング音はマイチェン前と変わらず。
粒の揃った音質でガサツな感じは少なく洗練感ありつつ雑味も程よく混ざった感じ。
確実にFK7から静かになりましたし、洗練されましたよね。個人的にはFK位聞こえてくる方が好みではあります。
走り出すためにクラッチを操作、先ほども言いましたが、重さは軽めのタッチで反力も残したものになっています。「踏み応えが無くて軽すぎる」と感じるかどうかは人によるでしょうが、今通勤用で使っているMAZDA2 XD 6MTのそれよりは確実に重いです。
ロードスターよりは若干ですが、軽くストロークは短めな印象ですね。
走りだすと路面タッチが違うように感じます。
EX(改良前って書いてないのは改良後のEXも足は同じだからです)は少し粘るような接地感ですが、RSは硬質感が上がってより洗練された路面タッチになっています。
それは多少スピードを上げても変わらないフィーリングで、乗り味的に言うと「若干薄くなった?」という表現が正しいかどうか分かりませんが、EXの方が乗り味としては濃いような気がします。
凹凸を超えた時に少し接地感やトラクションが空白になる瞬間って大体のクルマがあるんですが、元々少ないのにさらに少なくてずっと路面と接地してる感じです。
液封ブッシュからソリッドにコンプライアンスブッシュが変更され、ボディー剛性も上がってサスがより動くようになった恩恵でしょうか。
ソリッドになる事で硬くなるかと思いましたが、全体的に乗り心地としては良くなったと感じたのは意外でした。
マイチェン前のEX6MTはフランス車っぽくて、
RSはドイツ車の乗り味になった感じ(分かり辛いよなぁ😇) pic.twitter.com/KMzkx3AehE
— UU (@WCLBlogAuthor) September 15, 2024
液封のEXの方がサスに遊びがある為少し柔らかい感じがあり、
ソリッドのRSは硬さ以上にしなやかさもあるので動きに無駄が無い乗り味です。
どちらも硬めではあるのですが、硬さの質が違うんですよね。
乗り心地はRSの方が良く、乗り味はEXが濃い、気がしました。
続いてシフトレバーですね。
まず見た目としてはマイチェン前の球型から円柱形になりました。北米仕様のSiの物が流用されています。
何グラムか分かりませんが、重くなり、長くなったことでより小さい力で操作する事が出来ます。
操作フィールとしてはかなりTypeRに近いと感じました。
改良前EX6MTですともう少しメカメカしく重たいので、物足りないと感じる方もいるかもしれません。
個人的にはどっちもありですね。というか、改良前EX6MTとRSではクルマの方向性がそもそも違う印象です。
EXの6MTは乗り味的にスポーティーなGTカーという感じで、シフト操作も重く一つ一つの動きをゆっくり楽しむようなシフトチェンジな躾。
RSは斜めシフト(5~4速)も楽に出来るように横方向がさらにショートになり、重量が上がったシフトで操作が楽になっています。操作性として軽くなっているので、そこも好みが出てきますよね。
TypeRの納期が見えないので、何とかRSで代替えにしたいんですかね?(笑)
乗り心地がほんとに良いんですよ。
今まで色々なクルマを試させて頂きましたが、嫌な揺すられ感なく路面をしなやかにトレースします。フラット感はそこまで強くないですが、素晴らしく無駄な動きが無いサスの動きに感動です。
RSはステリングのトーションバーを60%強化することで、初期の応答性を上げています。
確かに車両は無駄な動きが無いのでよりクイックに反応しているフィーリング。初期応答が早いのでステアリングフィールは軽くなった様に感じます。
EXだと初期応答がRSに比べると少し間があるので、ステアリングが重く感じるんです。そこに地面とのトラクション感がじっくり感じられる余裕みたいのがあるので、味として捉えやすい感じもあるんです。(ほんと自分でも何書いてるんだって思ってますよ)
ステアリングの重さは重くなったというよりも、しっかり感が増した印象はあります。操作性やセンターのしっかり感に変化は少ないと思います。
試乗に行く前も自分のシビック乗ってたので、おそらく間違いは無いかと。
ブレーキは15→16インチにアップしています。
こちらもしっかり感が増してますね。基本的には初期制動がガツっと来るというより比較的奥で効いてくる傾向は同じです。
その傾向の中で、踏んだ時の剛性感と制動がかかっていくときの懐が深くなった感じです。
これは街乗りでの感想なので、ワインディングとか試せればもっと明確に分かるかもしれません。
改めて言いますが、ほんとに楽しいクルマです。
私も改良前のEXを毎日ではないにせよ、ちょくちょく乗っていますが、動的質感の高さに惚れ惚れしています。
試乗レビューは以上です。
今後マニュアルトランスミッションのクルマは無くなっていくでしょうから、RSのように拘りの詰まったクルマは絶滅危惧種です。
1.5ターボとレブマッチ、セグメントトップレベルのボディー剛性に、ファミリー使いも充分と最高の一台に仕上がってるシビックRS。
とても魅力的でした。次の愛車候補に入れたいと思います。
お隣失礼
改めてRSとの違いを考えると、乗り心地がRSの方が良いかも、路面の状況で接地感とかトラクションが空白になる時間が元々殆ど無いけど、さらに無くなってる感じ。
リアの突き上げというか衝撃感もRSの方がより丸く抑え込まれてる。
シフトはtypeRみたいに斜めシフトやり易い躾に。 pic.twitter.com/1L7gQjxkT5— UU (@WCLBlogAuthor) September 15, 2024
シビックRSスペック一覧
項目/モデル | RS |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 6MT |
車体サイズ㎜ 全長・全幅・全高 | 4,560、1,800、1,410 |
ホイールベース | 2,735 |
車体重量kg | 1,350 |
トレッド前・後 | 1,535/1,565 |
タイヤ | 235/40R18 |
最低地上高㎜ | 130 |
サスペンション前/後 | マクファーソン マルチリンク |
エンジン排気量ℓ | 1,496 |
エンジン 最高出力PS最大トルクNm | 182PS、240Nm |
モーター 最高出力PS最大トルクNm | ― |
最小回転半径m | 5.7 |
燃料タンク | 47 |
燃費WLTC km/ℓ | 15.3 |
燃料 | ハイオク |